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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
157.めでたき初夜の作法と風習。
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早めに寝室にこもったオレとクロードの初夜は、日付けが変わって、月と太陽が入れ替わる頃に終わった。
手や口を使う機会はなかった。
初夜は、技巧ではなく、王道で楽しみたいと、クロードに真顔で言われた。
王道。
奥までひらきたい、と、言い出した、クロードに、お手柔らかに、と言ったよな!と抗議した。
オレは、クロードに中のものを掻き出されて、よろよろ状態のまま、清拭をされた。
クロードのお姫様抱っこで、部屋を移ったオレは、体力が尽きて、清潔なベッドに乗せられた瞬間、寝た。
目が覚めたら、昼前。
太陽は、もうすぐ真上にくる時間。
オレは、部屋に用意された食事をクロードと食べた。
「食事が済んだら、着替えて、顔を見せる。」
とクロード。
「オレ、歩くのは、今は。」
「ヒサツグには、私のお姫様抱っこがある。」
と笑顔がぴかぴかしているクロード。
お姫様抱っこ移動が、オレの規定路線になる?
「お姫様抱っこは、今日だけ。明日から歩くからな。」
クロードに断りを入れておく。
「「「おめでとうございます。」」」
部屋に入ってきた使用人に祝福されるオレ。
「ありがとう。」
にこにこの使用人に、素早く仕上げられると、クロードのお姫様抱っこが待っている。
オレは、全身を預けた。
今日だけは、人前はやめておく、とか、言わない。
クロードのお姫様抱っこで、部屋を出ると。
いたるところから、使用人に祝福される。
オレとクロードの初夜に、やきもきしていたのかな?
疑問は、神子様に会って、氷解した。
神子様の手には、紅白まんじゅうが。
「おめでとう。」
と神子様に言われると、ありがとうと言っていいのか悩む。
お陰様、も違うよなー。
「その紅白まんじゅうは、神子様が作らせたのかな?」
紅白まんじゅうについて、聞いてみる。
神子様は、オレを生ぬるく見ている。
「初夜の祝いの振る舞いだよ。公爵家からの。」
と神子様。
はい?
オレが、聞いていない、という顔をしていたからか、神子様は、手に持っている紅白まんじゅうについて、話をしてくれた。
「公爵夫妻の初夜が為りました、と、朝から配っているよ。」
と神子様。
「どこで?誰に?」
「公爵家の屋敷にいた人だけじゃないと思う。」
と神子様。
「朝から、領内にある公爵家の建物で、領民に配布している。」
とクロード。
「紅白まんじゅうを?初夜が済んだって?」
「領民は、こころざしと引き換えに紅白まんじゅうを受け取る。」
とクロード。
「こころざし?」
「寸志。」
とクロード。
おおう。
結婚式、おめでとう、じゃなく、初夜おめでとう、の文化なんだな。
「これから、オレをどこに連れて行くんだ?」
「初夜を済ませた後の、夫婦の姿を披露するまでが、初夜の作法だ。」
とクロード。
ええっ!
オレ達、昨夜、ヤッたよ!と挨拶するのかー?
真っ昼間に?
手や口を使う機会はなかった。
初夜は、技巧ではなく、王道で楽しみたいと、クロードに真顔で言われた。
王道。
奥までひらきたい、と、言い出した、クロードに、お手柔らかに、と言ったよな!と抗議した。
オレは、クロードに中のものを掻き出されて、よろよろ状態のまま、清拭をされた。
クロードのお姫様抱っこで、部屋を移ったオレは、体力が尽きて、清潔なベッドに乗せられた瞬間、寝た。
目が覚めたら、昼前。
太陽は、もうすぐ真上にくる時間。
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「食事が済んだら、着替えて、顔を見せる。」
とクロード。
「オレ、歩くのは、今は。」
「ヒサツグには、私のお姫様抱っこがある。」
と笑顔がぴかぴかしているクロード。
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「お姫様抱っこは、今日だけ。明日から歩くからな。」
クロードに断りを入れておく。
「「「おめでとうございます。」」」
部屋に入ってきた使用人に祝福されるオレ。
「ありがとう。」
にこにこの使用人に、素早く仕上げられると、クロードのお姫様抱っこが待っている。
オレは、全身を預けた。
今日だけは、人前はやめておく、とか、言わない。
クロードのお姫様抱っこで、部屋を出ると。
いたるところから、使用人に祝福される。
オレとクロードの初夜に、やきもきしていたのかな?
疑問は、神子様に会って、氷解した。
神子様の手には、紅白まんじゅうが。
「おめでとう。」
と神子様に言われると、ありがとうと言っていいのか悩む。
お陰様、も違うよなー。
「その紅白まんじゅうは、神子様が作らせたのかな?」
紅白まんじゅうについて、聞いてみる。
神子様は、オレを生ぬるく見ている。
「初夜の祝いの振る舞いだよ。公爵家からの。」
と神子様。
はい?
オレが、聞いていない、という顔をしていたからか、神子様は、手に持っている紅白まんじゅうについて、話をしてくれた。
「公爵夫妻の初夜が為りました、と、朝から配っているよ。」
と神子様。
「どこで?誰に?」
「公爵家の屋敷にいた人だけじゃないと思う。」
と神子様。
「朝から、領内にある公爵家の建物で、領民に配布している。」
とクロード。
「紅白まんじゅうを?初夜が済んだって?」
「領民は、こころざしと引き換えに紅白まんじゅうを受け取る。」
とクロード。
「こころざし?」
「寸志。」
とクロード。
おおう。
結婚式、おめでとう、じゃなく、初夜おめでとう、の文化なんだな。
「これから、オレをどこに連れて行くんだ?」
「初夜を済ませた後の、夫婦の姿を披露するまでが、初夜の作法だ。」
とクロード。
ええっ!
オレ達、昨夜、ヤッたよ!と挨拶するのかー?
真っ昼間に?
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