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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
142.答え合わせをしましょう。まずは、オレから。
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「クロード。いつ、を話すために、オレが思う最初から、話す。
最後まで、聞いてほしい。
クロードが気づいたことがあれば、その都度、補足していってほしい。」
クロードは、大人しく、耳を傾けている。
「オレは、どうしてか、分からないけど、こちらにいた。
日本に帰りたいと願ったら、神託を授かった。
その後、クロードに会った。
日本に帰りたい考えは、ずっとある。
こちらに来たときから、今もずっと。」
「今も。今も、か、ヒサツグ。」
クロードは、愕然としている。
クロードがショックを受けていると、オレも辛い。
でも、続ける。
クロードに泣かれたくない、クロードが泣くほどの悲しみを与えたオレを嫌うかもしれないと、核心を避けてきたオレの身勝手さのせいだから。
「オレは、神託通りに過ごしたら、日本に帰れると思った。
クロードと結婚するつもりはなかったが、結婚したから、考え方を変えた。
クロードと結婚することは、神託の実現への一歩。
クロードは、冷たい関係の夫にあたると思った。
クロードに、誰かを紹介すれば、オレは、帰れるんだ、と思っていた。」
「私がヒサツグのひんやりした関係の夫だと?ヒサツグは、私に誰かを紹介するつもりだった?」
とクロード。
「クロードは、公爵家の屋敷にオレを連れてきて、オレに説明しない。
騙し討ちで、オレとの婚姻届を出した途端、オレを放置。
結婚する前もしてからも、クロードには全然会わなかった。
オレは、事情も何も分からなかった。
誰に何を聞いたらいいのかも分からなかった。
クロードの友人や、クロードが寄越した教育係に、オレは、嫌われていた。
お茶会を開けば、クロードの婚約者候補に絡まれる。
オレの生活は、平穏無事とは言えなかった。
クロードは、友人の出入りに寛容で、使用人では、友人に太刀打ちできないこともあった。
家主で、伴侶のクロードは、一向に帰ってこない。
だから。オレは。
クロードとは、ひんやりした夫婦関係が成立している、と思った。
公爵家の使用人は、優しくしてくれたぞ。
お客様として、丁重に扱ってくれた。
オレは、日本に帰ることを心の支えにして、生活していた。」
「何の説明もなかった?
ヒサツグを連れてきたことも。
結婚についても。
ヒサツグに会わなかったことについても?」
とクロード。
オレが、肯定すると、クロードは、考え込んだ。
「神子様とクロードを見て、浮気者とオレがクロードをなじった翌日に、神子様が公爵家の屋敷に来た。
神子様は、クロードが真実の愛を捧げられる相手は、神子様だと、オレに話した。
オレは、神子様に協力して、日本に帰ることにした。
気持ちは、晴れなかったけど、日本に帰れば、気にならなくなるかと思った。
公爵家の屋敷を出ようとして、失敗したら、クロードが帰ってきた。」
「ヒサツグが出ていけないようにした仕掛けが、三回も連続で反応したから、帰ってきた。」
とクロード。
「ここまでの話は、オレ視点だ。クロード視点では、どうなる?」
最後まで、聞いてほしい。
クロードが気づいたことがあれば、その都度、補足していってほしい。」
クロードは、大人しく、耳を傾けている。
「オレは、どうしてか、分からないけど、こちらにいた。
日本に帰りたいと願ったら、神託を授かった。
その後、クロードに会った。
日本に帰りたい考えは、ずっとある。
こちらに来たときから、今もずっと。」
「今も。今も、か、ヒサツグ。」
クロードは、愕然としている。
クロードがショックを受けていると、オレも辛い。
でも、続ける。
クロードに泣かれたくない、クロードが泣くほどの悲しみを与えたオレを嫌うかもしれないと、核心を避けてきたオレの身勝手さのせいだから。
「オレは、神託通りに過ごしたら、日本に帰れると思った。
クロードと結婚するつもりはなかったが、結婚したから、考え方を変えた。
クロードと結婚することは、神託の実現への一歩。
クロードは、冷たい関係の夫にあたると思った。
クロードに、誰かを紹介すれば、オレは、帰れるんだ、と思っていた。」
「私がヒサツグのひんやりした関係の夫だと?ヒサツグは、私に誰かを紹介するつもりだった?」
とクロード。
「クロードは、公爵家の屋敷にオレを連れてきて、オレに説明しない。
騙し討ちで、オレとの婚姻届を出した途端、オレを放置。
結婚する前もしてからも、クロードには全然会わなかった。
オレは、事情も何も分からなかった。
誰に何を聞いたらいいのかも分からなかった。
クロードの友人や、クロードが寄越した教育係に、オレは、嫌われていた。
お茶会を開けば、クロードの婚約者候補に絡まれる。
オレの生活は、平穏無事とは言えなかった。
クロードは、友人の出入りに寛容で、使用人では、友人に太刀打ちできないこともあった。
家主で、伴侶のクロードは、一向に帰ってこない。
だから。オレは。
クロードとは、ひんやりした夫婦関係が成立している、と思った。
公爵家の使用人は、優しくしてくれたぞ。
お客様として、丁重に扱ってくれた。
オレは、日本に帰ることを心の支えにして、生活していた。」
「何の説明もなかった?
ヒサツグを連れてきたことも。
結婚についても。
ヒサツグに会わなかったことについても?」
とクロード。
オレが、肯定すると、クロードは、考え込んだ。
「神子様とクロードを見て、浮気者とオレがクロードをなじった翌日に、神子様が公爵家の屋敷に来た。
神子様は、クロードが真実の愛を捧げられる相手は、神子様だと、オレに話した。
オレは、神子様に協力して、日本に帰ることにした。
気持ちは、晴れなかったけど、日本に帰れば、気にならなくなるかと思った。
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「ヒサツグが出ていけないようにした仕掛けが、三回も連続で反応したから、帰ってきた。」
とクロード。
「ここまでの話は、オレ視点だ。クロード視点では、どうなる?」
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