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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
129.医者に、公爵領に来た目的を話させるにはどうしたらよいですか?医者が求めているクロードの出番でしょう。
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「妹は、騙されたんですね。可哀想に。」
と医者。
「医者の妹だよ?妹主導か、共犯を疑うよ。」
と神子様。
「オレが一番、被害を被っているなー。
教育係は、クロードの婚約者候補を招いてお茶会をするから、と、開催日時とゲストだけを決めて、高みの見物を決め込んだんだぞ。」
「彼は、あなたの教育係をしたの?」
と神子様。
「クロードが、勝手に決めて、オレの教育係に、と寄越した。」
「彼は、クロードが大好きだから、ぼくの教育係をしたときも、クロードに関わりたくて、ウズウズしていたよ。」
と神子様。
「オレには、クロードに恥をかかせないために、オレに教える、と言っていたなー。」
医者は、ショックを受けていた。
「なぜ、今回のようなことをしでかした?」
とクロード。
ショックを受けていた医者は、クロードに気にかけられた喜びをあらわにした。
気を取り直した医者は、聞いてくれ、と話し出した。
「平民向けで開業したものの、私は、すぐに行き詰まってしまった。
平民は、診察しても、治療費が払えないからと、治療を拒否する。
診察だけでは、私は稼げない。
人手不足の職場があるというので、患者は、治療費を稼ぎながら、治療していくことになった。
王城で聞いた職場だったのだが、給料の支払い前に倒産するなどしたため、患者は、治療費を稼げあてがなくなった。
私も困ったよ。
患者は、仕事を変えなければ、職を失わずに済んだと騒ぐ。
神子様がお出かけするので、妹は、神子様の侍女の仕事をすることになった。
私も安心して、神子様に付き添った。
途中から、神子様が勝手に動かれたため、神子様を見失うことがなければ、うまくいっていた。
やむなく、妹と王城に行けば、私は、神子様を見失った責任を追求されたのだ。
ひどい話だよ。
神子様が、クロードと一緒にいるなら、クロードか神子様から、一報を入れれば済む話だろう?
二人が、それを怠ったせいで、私は、国王陛下の不興をかう羽目に陥ったんだ。」
と医者。
「結婚式の会場で、妹の周りにいたのは、医者が診察していた王都住まいの平民の患者か?」
とクロード。
「王都住まいだった、だよ。もう、王都では生活できないから。」
と医者。
「国王陛下が、仕事を持ちかけてきたんだ。
公爵領への移住を成功させたら、王都に帰れるという話。
移住しているのに、帰れるわけがない。
家は、全員、摂取された。
私も含めて。
もう、影も形もなくなっているはず。
私は、二度と王都には帰れない。
クロード、私とクロードは友人だろ?」
と医者。
医者は、卑屈そうに笑いながら、クロードに同意を求めてきた。
クロードは、感情のない目で医者を見ている。
「妹は、何をしに来た?」
とクロード。
と医者。
「医者の妹だよ?妹主導か、共犯を疑うよ。」
と神子様。
「オレが一番、被害を被っているなー。
教育係は、クロードの婚約者候補を招いてお茶会をするから、と、開催日時とゲストだけを決めて、高みの見物を決め込んだんだぞ。」
「彼は、あなたの教育係をしたの?」
と神子様。
「クロードが、勝手に決めて、オレの教育係に、と寄越した。」
「彼は、クロードが大好きだから、ぼくの教育係をしたときも、クロードに関わりたくて、ウズウズしていたよ。」
と神子様。
「オレには、クロードに恥をかかせないために、オレに教える、と言っていたなー。」
医者は、ショックを受けていた。
「なぜ、今回のようなことをしでかした?」
とクロード。
ショックを受けていた医者は、クロードに気にかけられた喜びをあらわにした。
気を取り直した医者は、聞いてくれ、と話し出した。
「平民向けで開業したものの、私は、すぐに行き詰まってしまった。
平民は、診察しても、治療費が払えないからと、治療を拒否する。
診察だけでは、私は稼げない。
人手不足の職場があるというので、患者は、治療費を稼ぎながら、治療していくことになった。
王城で聞いた職場だったのだが、給料の支払い前に倒産するなどしたため、患者は、治療費を稼げあてがなくなった。
私も困ったよ。
患者は、仕事を変えなければ、職を失わずに済んだと騒ぐ。
神子様がお出かけするので、妹は、神子様の侍女の仕事をすることになった。
私も安心して、神子様に付き添った。
途中から、神子様が勝手に動かれたため、神子様を見失うことがなければ、うまくいっていた。
やむなく、妹と王城に行けば、私は、神子様を見失った責任を追求されたのだ。
ひどい話だよ。
神子様が、クロードと一緒にいるなら、クロードか神子様から、一報を入れれば済む話だろう?
二人が、それを怠ったせいで、私は、国王陛下の不興をかう羽目に陥ったんだ。」
と医者。
「結婚式の会場で、妹の周りにいたのは、医者が診察していた王都住まいの平民の患者か?」
とクロード。
「王都住まいだった、だよ。もう、王都では生活できないから。」
と医者。
「国王陛下が、仕事を持ちかけてきたんだ。
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移住しているのに、帰れるわけがない。
家は、全員、摂取された。
私も含めて。
もう、影も形もなくなっているはず。
私は、二度と王都には帰れない。
クロード、私とクロードは友人だろ?」
と医者。
医者は、卑屈そうに笑いながら、クロードに同意を求めてきた。
クロードは、感情のない目で医者を見ている。
「妹は、何をしに来た?」
とクロード。
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