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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
128.医者の妹は、クロードの婚約者候補だったと聞いていたのですが。
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オレは、神子様から、マウントの取り方のダメ出しを食らったので、大人しくしていることにした。
マウントって、簡単にとれるものじゃなかったんだなー。
「ぼくは、程よい距離感でクロードと付き合いが続いているけれど、医者は、国王陛下の言いなりにならないと会いにこれないんだよね?」
と神子様。
「私が、今のような暮らしをする羽目になったのは、クロードが私に連絡を怠り、神子様と妹が喧嘩ばかりして、クロードの嫁さんの底意地が悪いせいです。」
と医者。
オレに、底意地が悪い振る舞いをさせる医者の性格は、悪くないのかなー?
「医者は、働いていたよね?廃業したんだ?」
神子様は、ザクザク掘り進める。
「働いていました。神子様も医者と呼んでいます通り、医者でしたよ。
順風満帆の人生が続くはずでした。
始まりは、クロードの嫁さんでしたね。
クロードの嫁さんに、妹が嫌がらせをされてから、あっという間に、転がり落ちました。」
と医者。
嫌がらせをされたのは、オレでは?
オレは、正当防衛だぞ?
「クロードの婚約者候補だった妹は、クロードの嫁さんが仲間外れにしたせいで、友達を失いました。」
医者の妹の、過去のやらかしのせいじゃないのか?
「沈み込んでいた妹は、勇気を出して、神子様の侍女を始めました。」
いらない、と断っていたのに、と神子様のツッコミをものともしない医者は、続ける。
「職場で厳しくあたられ、神子様は、妹の話を聞いてくれず、神子様と喧嘩になったと言うわけです。」
職場で、仕事をしないで、窃盗を働いたら、そうなるよなー。
「妹の話を聞いて、話を聞きにいきましたら、妹が嘘をついて、私を騙したと分かりました。
クロードの嫁さんの件は、嘘じゃありませんでした。」
オイ!
メガネが曇ってないか?
「神子様の唯一の侍女でありながら、神子様と喧嘩したという妹が問題を起こす都度、私が王城に呼ばれるんです。
私の診療時間は、呼ばないでほしいと何度も頼んだのに、聞き入れてもらえませんでした。
私は仕事が終わったら、妹を迎えにいきがてら、毎日、王城に行っているのにですよ?
そのせいで、貴族には、二度と相手にしてもらえなくなりました。
妹とトラブルになった相手のことで、クロードに、とりなしを頼もうにも、クロードには会えないまま。
仕方がないので、王城で妹に付き添うことにしました。
お陰で、医者の仕事は、開店休業、閑古鳥が鳴き始めたので、やむなく、平民向けに再開しました。
雀の涙ばかりの収入に、どれほど悔しい思いをしたことか、あなた方に分かりますか。」
と、せつせつと苦労を語る医者。
神子様が話していた、妹を王城に入れた医者の評判が急落した件は、医者目線だと、こうなるのかー。
その時、クロードが爆弾発言をした。
「妹は、私の婚約者候補に入っていない。」
とクロード。
「ええ!」
びっくりしたよ、オレが。
婚約者候補として、オレのお茶会で座っていたぞ。
「平民は、公爵家当主の婚約者候補にならない。
公爵家の当主の婚約者候補は、神子様の侍女にはならない。」
とクロード。
「婚約者候補だと、自分で言っていたのは、医者の妹の詐称?」
詐欺師の道で、やっていけそうだなー。
「そんな話が!確かに、婚約者候補になった、と。」
と医者。
「それは、誰だ?」
とクロード。
医者が答えた名前を聞いて、オレは、あいつか!と叫んだ。
医者が答えた人名は、オレが直々にクビを言い渡した人物、オレの教育係だったのだ。
マウントって、簡単にとれるものじゃなかったんだなー。
「ぼくは、程よい距離感でクロードと付き合いが続いているけれど、医者は、国王陛下の言いなりにならないと会いにこれないんだよね?」
と神子様。
「私が、今のような暮らしをする羽目になったのは、クロードが私に連絡を怠り、神子様と妹が喧嘩ばかりして、クロードの嫁さんの底意地が悪いせいです。」
と医者。
オレに、底意地が悪い振る舞いをさせる医者の性格は、悪くないのかなー?
「医者は、働いていたよね?廃業したんだ?」
神子様は、ザクザク掘り進める。
「働いていました。神子様も医者と呼んでいます通り、医者でしたよ。
順風満帆の人生が続くはずでした。
始まりは、クロードの嫁さんでしたね。
クロードの嫁さんに、妹が嫌がらせをされてから、あっという間に、転がり落ちました。」
と医者。
嫌がらせをされたのは、オレでは?
オレは、正当防衛だぞ?
「クロードの婚約者候補だった妹は、クロードの嫁さんが仲間外れにしたせいで、友達を失いました。」
医者の妹の、過去のやらかしのせいじゃないのか?
「沈み込んでいた妹は、勇気を出して、神子様の侍女を始めました。」
いらない、と断っていたのに、と神子様のツッコミをものともしない医者は、続ける。
「職場で厳しくあたられ、神子様は、妹の話を聞いてくれず、神子様と喧嘩になったと言うわけです。」
職場で、仕事をしないで、窃盗を働いたら、そうなるよなー。
「妹の話を聞いて、話を聞きにいきましたら、妹が嘘をついて、私を騙したと分かりました。
クロードの嫁さんの件は、嘘じゃありませんでした。」
オイ!
メガネが曇ってないか?
「神子様の唯一の侍女でありながら、神子様と喧嘩したという妹が問題を起こす都度、私が王城に呼ばれるんです。
私の診療時間は、呼ばないでほしいと何度も頼んだのに、聞き入れてもらえませんでした。
私は仕事が終わったら、妹を迎えにいきがてら、毎日、王城に行っているのにですよ?
そのせいで、貴族には、二度と相手にしてもらえなくなりました。
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仕方がないので、王城で妹に付き添うことにしました。
お陰で、医者の仕事は、開店休業、閑古鳥が鳴き始めたので、やむなく、平民向けに再開しました。
雀の涙ばかりの収入に、どれほど悔しい思いをしたことか、あなた方に分かりますか。」
と、せつせつと苦労を語る医者。
神子様が話していた、妹を王城に入れた医者の評判が急落した件は、医者目線だと、こうなるのかー。
その時、クロードが爆弾発言をした。
「妹は、私の婚約者候補に入っていない。」
とクロード。
「ええ!」
びっくりしたよ、オレが。
婚約者候補として、オレのお茶会で座っていたぞ。
「平民は、公爵家当主の婚約者候補にならない。
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とクロード。
「婚約者候補だと、自分で言っていたのは、医者の妹の詐称?」
詐欺師の道で、やっていけそうだなー。
「そんな話が!確かに、婚約者候補になった、と。」
と医者。
「それは、誰だ?」
とクロード。
医者が答えた名前を聞いて、オレは、あいつか!と叫んだ。
医者が答えた人名は、オレが直々にクビを言い渡した人物、オレの教育係だったのだ。
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