《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。

127.神子様VS医者、その2。友人関係は、永遠に続きますが、恋人狙いは、恋人になれなかったら、終わるというマウントは、アリですか?

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医者が、一人で座っている向かい側に。

クロードを真ん中にして、オレと神子様は、左右に座る。

クロードが、着席するなり、医者の目が輝き出した。

「クロード。会いたかったよ。
クロードがいないと、何もかもがうまくいかなくなって、私は、こんなことになってしまった。
どうして、私に黙っていなくなったんだ。
他の人は、ともかく、私とは会ってくれても良かっただろう?
私とクロードの仲じゃないか。
私とクロードは、簡単になしになる付き合いじゃなかっただろう?」
医者は、立て板に水のように話し始めた。

友達に言う台詞かな?

オレの友達に対して、オレは言わないと思う。

神子様は、どう感じているのかな?と、神子様の様子をうかがうと。

神子様は、顔をしかめていた。

「友人の定義が、間違っているよね。」
と神子様。

「神子様は、クロードと、イイ仲でしたから、好きなときに、クロードを独占出来ましたが、私は、クロードを追いかけなくてはならなかったのです。」
と医者。

「イイ仲、イイ仲、うるさいよ。ぼくにヤキモチをやいて、当てこするなんて、可愛くないから。」
と神子様。

うん?

ヤキモチ?

当てこすり?

オレと初めて会った日の医者は、オレに対して、余裕があった。

医者の余裕は、王城に押しかけて、クロードに会いにいっていたからか?

知ったからといっても、何の得にもならない話が、世の中にはあるんだなー。

医者が、クロードと、偶然の出会いをよそおうために、追いかけていたんだったら、執念が怖いぞ。

医者は、滔々と、神子様に語る。

「クロードと私は、本当に仲が良くて。いつも一緒にいたんです。
クロードと私は馬が合うといいますか、気のおけない友人としてずっとやってきました。

神子様は、クロードとは、どうにもならなかったんですね?
イイ仲になっていたのに結ばれないことがあるんですね。

神子様は、クロードの恋人になれませんでしたし、結婚もできませんでしたから、最後は、赤の他人ですよ。

その点、私は友人ですから、心配はいりません。

クロードと私の友情は、永遠ですから。」
と医者。

「友人の方が上だよマウントを実際に聞いたのは、初めて。」

オレは、思わず、心の声を外に出していた。

「続いて、オレが、医者に、伴侶は、友人なんて蹴散らせるよマウントをとる流れかな。
でも、この流れで、マウント合戦に入るのは、気が進まない。」

「あなたは、入ってこなくていいよ。あなたは、マウントの取り方が的外れで、クロードだけが、ウキウキして、終わるから。
ここにきて、クロードの一人勝ちとか、意味不明すぎるよ。」
と神子様。
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