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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。

125.『全部、聞こえていた。』『魔法の攻撃?』国王陛下にやり返したい神子様と神子様に嫉妬してしまうから元の世界に帰ってほしいオレ。

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オレとクロードは、激しいキスを二回して、離れた。

横たわる神子様を前にするクロードにオレは、声をかける。

「クロード。今日の三回目をする前に、口をゆすげよ。オレは、誰かの残り香や余韻が残る唇じゃ、満足しない。」

「三回目が済んだら。」
とクロード。

「え?」

「四回以降もある。」
とクロード。

「当然だろ。早く神子様を助けろ。オレも、もっとしたい。」

クロードは、ふっと笑うと、神子様にキスをした。

クロードが神子様にキスしている時間は、とても長く感じた。

実際、長かった。

神子様自身は、女神様の力を使えない。
神子様は、女神様の力を使ってくれる誰かがいないと、普通の人だったんだ、と実感した。

クロードが、オレを優先したから、ズキズキ、モヤモヤで、イライラすることはなかった。

ぱちっと、目を覚ました神子様は。

すぐに起き上がった。

「人を使って、盛り上がらないでよ。全部、聞こえていたから。」
と神子様は、言った。

「あ、ごめん。」
オレは謝った。

「今日のヒサツグは、私を好きで、誰かにとられないかと、初めて嫉妬した。
ヒサツグの初めての嫉妬記念日。」
とクロード。

「あー、はいはい。クロードばかりが好きじゃないと分かって良かったね。」
と投げやりな神子様。

「何があった?」
とクロード。

「医者の体がブレた?と思ったら、動けなくなっていた。」
と神子様。

「意識は?」
とクロード。

「ずっとあったよ。」
と神子様。

「魔法の攻撃を受けていた。国王陛下の魔法だろうとは予想できるが、証拠はない。」
とクロード。

「魔法の攻撃ね。」
と神子様は、空を睨んだ。

「神子様を攻撃することがあるなんて。」

神子様は、絶対不可侵だと思っていたぞ。

「禁止されてはいない。罰則もない。」
とクロード。

「神子を攻撃する発想が、なかっただけだよ。今までは。」
と冷静な神子様。

「ぼくを自分の意思で動けなくしてしまいたかったんだよ。ぼくは国王陛下の思い通りにならないからね。」
と神子様。

「神子様は、これ以上、キナ臭くなる前に、元の世界に帰る?」

「ぼくに帰ってほしい?」
と聞いてくる神子様。

「神子様がいると、オレは心強い。でも、クロードが絡むと、嫉妬で自制できなくなる。帰ってもらえると嫉妬に狂わないで済むなー。」

オレは、正直な気持ちを伝えた。

「ぼくは、ただでは帰らない。国王陛下に攻撃されたから。やり返すよ。」
と神子様。

「女神様の力を使うとき、神子様とクロードが、キスしないといけないのは、オレがすり減るから嫌だ。」

「ぼくは攻撃されてすり減ったよ。」
と神子様。

「私は、神子様に嫉妬して、全身全霊で、愛を伝えてくるヒサツグが愛おしい。」
とクロード。

「ノロケは、聞いていないから。」
と神子様。
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