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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。

117.事態が動いてから、勝敗がつくまでの時間は、いかほどでしょう?医者と医者の妹は、兄妹の不始末のために、公爵領へ来たのでしょうか?

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「医者は、難アリの医者の妹が、ぼくの侍女として王城に出入りする口実を作ったことで、王城内での評判を落とした。

自分のコネじゃなく、公爵のコネで、国王陛下に近付き、妹をぼくに紹介して、ぼくをとりこもうとしたようにしか見えないからね。

医者は、浅ましい野心家だと反感をかっていたよ。

医者自身は、妹に就職先を斡旋したら、妹の評判が悪かったので、初めて知った妹の性格を修正しようとしていたね。」
と神子様。

「妹の性格は修正、出来なかったんだなー。」

染み付いていそうだ。

「医者と、医者の妹が、公爵領にいるのは、医者自身の不評と、医者の妹の不始末が相まって、国王陛下に命令されたんだよ。
国王陛下は、医者の上司じゃないよ。
でも、今の医者は、国王陛下の命令に背けない。状況的に。」
と神子様。

確認したかったことも、聞いておく。

「医者と医者の妹は、神子様のお忍びの同伴者じゃないのか?」

「医者は、何とかして、妹の名誉回復に努めようと、妹と一緒に、ぼくの周りをうろうろしていたから、二人が張り切ってついてくるのを止めなかった。
今の公爵領に、王城の使用人は連れていけないからね。」
と神子様。

「まく、前提?」

「そうだよ。いらないから。」
と神子様。

「神子様にまかれたのが決定打で、神子様を見失った医者と医者の妹は、後がないのかなー?」

「そうだよ。」
と神子様。

神子様は、後がない医者に同情はしていない。

「オレを狙ったのは、知っている人だった?」

「ぼくも公爵も見ていない。
国王陛下が動かしている誰かだとは思うけど。

公爵が英雄で、あなたに真実の愛を捧げた後だったから阻止できたと思うよ。」
と神子様。

「狙撃手?」

「銃じゃないけどね。」
と神子様。

「オレは、国王陛下が、攻撃してくるのは、神子様がいなくなった後だと思いこんでいた。
違ったんだな。
神子様が帰った後に、公爵領を攻撃しても、国王陛下に旨みはないんだ。」

「今の公爵領で、あなたを害して神子が魔王化しても、国王陛下は、公爵領で全部終わらせられると考えるよ。」
と神子様。

「公爵領に、王侯貴族は、誰もいないから、王侯貴族に対して、情報は伏せたままでいけるのか。」

「そのうち、混乱した事態の把握のために、国王陛下が誰かを送り込んで来るよ。」
と神子様。

「オレ達が、把握していないだけで、既に送り込まれているかもしれないな。」

「そう思うんだ?」
と神子様。

「国王陛下は、公爵家に狙いを定めて準備した後、機会が来るのを待っていた気がする。
オレが誘拐されたときも、オレの動きに合わせて、オレの策を利用し、オレの裏をかいた。」

「そういうことならね。」
と神子様。

「現状、国王陛下の方が、優位に立っているなー。」

「前もって、準備していたなら、ここぞと合わせてきたんだよ。」
と神子様。

「医者の妹と、医者の患者らしき人達は、柵をして、広場で隔離しよう。」

「いいね。動かすと、領民が危ない。」
と神子様。

「医者は、身を隠したか。医者の作戦は、何かな?」

オレは考える。

医者をおびき出したい。

狙撃手がいるなら、狙撃手も確保だ。

「ご成婚パレード、どうするかな。」

「狙撃手から狙い放題だよ。」

でも、政治的なパフォーマンスだから、中止にすると、影響が甚大。

オレが死なずに済んでも、オレとクロードは、一生苦労する。

「ご成婚パレードで、医者と狙撃手を引きずり出せないかな?」
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