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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。
112.結婚式では、鶴と亀に滑ってほしくありません。滑らせないでください。
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他にも、いたりしないだろうなあ?
オレは、ゆっくりと見回してみる。
ぱっと見たところでは、分からない。
医者と、医者の妹は、雰囲気が、異様で、浮いていたから、目についた。
祝いに来ていないよね?
怨念がほとばしっているよ?
オレ、神子様の護衛の顔は、記憶が曖昧なんだよなー。
この群衆に、刺客が混ざっていたりしないよな?
オレは、どう動くのがいいかな。
医者と医者の妹が、公爵領に入れた理由は、二人が貴族じゃないから。
王侯貴族の出入りは、厳しくチェックしていた。
平民のチェックは、ザルだった。
平民は、数が絞れないからな。
神子様のことは、神子様に、が正解だろうな。
「神子様、日頃の感謝と常ならざる祝いのお返しとして、オレは、歌を歌います。
オレの目に映る景色を歌にします。」
オレは、息を吸ったり吐いたりして、整えた。
手順通りじゃないので、神子様が、オレを見て、呆れた顔をしている。
思いつきを実行にうつすのか?
と、神子様の目は語っている。
「かごめかごめ」
オレが歌い出すと。
神子様の顔が、
『正気か?』
に変わった。
結婚式で、かごめかごめを歌い出したのが、オレの関係者なら、会場から引きずり出すなー。
ここは、日本じゃない上に、オレは、主役。
神子様は、黙って聞いている。
「かごの中の鳥は」
神子様の頬が、かすかに動いた。
かごの中の鳥、が、引っかかるのかなー。
「いついつ出やる」
神子様は、いつ、王城を出てきたのかなー?
神子様は、オレが、思いつきで歌っているわけじゃない、と感じとってくれた。
「夜明けの晩に」
神子様が、王城を出てきた時刻や、状況は聞いていない。
神子様は、一人で、すいすい動けちゃうからなー。
人混みや、暗闇にまぎれてしまえば、素人の兄妹は、簡単にまけるよなー?
神子様は、オレの抑揚を気にし始めた。
「鶴と亀が滑った」
鶴と亀、滑らないでほしいよ、本当に。
オレの祝い事だぞ?
なんで、鶴と亀は、滑る羽目になったんだろうなー?
次が、ポイントだ!
オレは、大きく息を吸い込んだ。
「後ろの正面」
最後は、長く引きのばして歌い上げる。
「だーあーれー。」
神子様は、瞬きした。
神子様の背後に、神子様を追ってきたであろう誰かがいる。
神子様に伝わった。
神子様は、オレとクロードの元に、ゆったりと歩み寄る。
オレは、指文字で、クエスチョンマークを書いた。
「騒がせない。気づかないのが、一番。」
と神子様。
「背中を向けたまま、前倒しで、パレードだ。」
今のオレ達は、無策だ。
パレード開始までの時間で対策を練る。
オレは、群衆に手を振る。
「オレは、クロードを愛している。
オレの愛するクロードの民よ。
オレは、クロードと、クロードの民と公爵領で生きていく。
オレとクロードが誓った愛は、公爵領と公爵領の民に降り注ぐだろう。」
オレは、司祭に終わりの合図を送った。
「女神様の名のもとに、クロード・ケレメインとヒサツグ・ミズトの夫婦を祝服しましょう。」
と司祭。
神子様は、再びオレの隣へ。
クロードは、何も言わずに、オレに合わせてくれている。
司祭が、オレ達を三歩、通り過ぎるタイミングで。
オレと、クロードは、回れ右。
神子様、オレ、クロードの三人は、司祭に続いて歩き出した。
その時。
「神子様ー!」
と、大声が神子様を呼び止めてきた。
声の出所は、神子様が立っていた後ろあたりから。
医者の妹が、手を振りながら、叫んでいた。
オレは、ゆっくりと見回してみる。
ぱっと見たところでは、分からない。
医者と、医者の妹は、雰囲気が、異様で、浮いていたから、目についた。
祝いに来ていないよね?
怨念がほとばしっているよ?
オレ、神子様の護衛の顔は、記憶が曖昧なんだよなー。
この群衆に、刺客が混ざっていたりしないよな?
オレは、どう動くのがいいかな。
医者と医者の妹が、公爵領に入れた理由は、二人が貴族じゃないから。
王侯貴族の出入りは、厳しくチェックしていた。
平民のチェックは、ザルだった。
平民は、数が絞れないからな。
神子様のことは、神子様に、が正解だろうな。
「神子様、日頃の感謝と常ならざる祝いのお返しとして、オレは、歌を歌います。
オレの目に映る景色を歌にします。」
オレは、息を吸ったり吐いたりして、整えた。
手順通りじゃないので、神子様が、オレを見て、呆れた顔をしている。
思いつきを実行にうつすのか?
と、神子様の目は語っている。
「かごめかごめ」
オレが歌い出すと。
神子様の顔が、
『正気か?』
に変わった。
結婚式で、かごめかごめを歌い出したのが、オレの関係者なら、会場から引きずり出すなー。
ここは、日本じゃない上に、オレは、主役。
神子様は、黙って聞いている。
「かごの中の鳥は」
神子様の頬が、かすかに動いた。
かごの中の鳥、が、引っかかるのかなー。
「いついつ出やる」
神子様は、いつ、王城を出てきたのかなー?
神子様は、オレが、思いつきで歌っているわけじゃない、と感じとってくれた。
「夜明けの晩に」
神子様が、王城を出てきた時刻や、状況は聞いていない。
神子様は、一人で、すいすい動けちゃうからなー。
人混みや、暗闇にまぎれてしまえば、素人の兄妹は、簡単にまけるよなー?
神子様は、オレの抑揚を気にし始めた。
「鶴と亀が滑った」
鶴と亀、滑らないでほしいよ、本当に。
オレの祝い事だぞ?
なんで、鶴と亀は、滑る羽目になったんだろうなー?
次が、ポイントだ!
オレは、大きく息を吸い込んだ。
「後ろの正面」
最後は、長く引きのばして歌い上げる。
「だーあーれー。」
神子様は、瞬きした。
神子様の背後に、神子様を追ってきたであろう誰かがいる。
神子様に伝わった。
神子様は、オレとクロードの元に、ゆったりと歩み寄る。
オレは、指文字で、クエスチョンマークを書いた。
「騒がせない。気づかないのが、一番。」
と神子様。
「背中を向けたまま、前倒しで、パレードだ。」
今のオレ達は、無策だ。
パレード開始までの時間で対策を練る。
オレは、群衆に手を振る。
「オレは、クロードを愛している。
オレの愛するクロードの民よ。
オレは、クロードと、クロードの民と公爵領で生きていく。
オレとクロードが誓った愛は、公爵領と公爵領の民に降り注ぐだろう。」
オレは、司祭に終わりの合図を送った。
「女神様の名のもとに、クロード・ケレメインとヒサツグ・ミズトの夫婦を祝服しましょう。」
と司祭。
神子様は、再びオレの隣へ。
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オレと、クロードは、回れ右。
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その時。
「神子様ー!」
と、大声が神子様を呼び止めてきた。
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医者の妹が、手を振りながら、叫んでいた。
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