《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。

103.初デートは、結婚式の打ち合わせだけじゃないですよね?今後の話もしましょう。『公爵閣下の同性婚に対する市井の反応は?』

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衣装や装飾品も決めた。

オレは、やり切った。

身に着けるのは、まだ先になる。

リハーサルは、するのかな?

そのうち、話が、出るよな。



オレは、大店の主人と話をしている。

クロードの身内以外から聞きたいことがあった。

「公爵家は、クロードの代で終わる。
王城の貴族は、子孫を残さないクロードを軽視していた。
貴族以外は、どんな反応がくる?」

オレとクロードは、国王陛下が懐柔してきても、懐柔策にのる予定はない。

国王陛下の意向を反映している貴族社会が、クロードを尊重する日が来るとは考えられないから。

だから。
まあ。

近い未来で、オレ達は、国王陛下とは全面対決する。

貴族社会は、荒れるだろうけれど、市井の住民は?

暴動が起こったら、どうしたものか、と。

懸念材料は、払拭しておきたい。

国王陛下と対立しているから、なんて馬鹿正直に話さないが、国王陛下を招待していないことから、大店の主人は察するだろう。

「英雄と神子様が夫婦であることは、一般的に、好ましく考えられています。

今回、男性の神子様が選ばれたのは、後継が必要な公爵閣下でしたから、諸手をあげての賛成はしかねる、というところでした。」
と大店の主人。

「権力争いそのものより、公爵家が無くなることで、既存の勢力図が変わりかねない方が問題なんだな。」

公爵家の取引先とその関係者は、市井の一定数にのぼる。

「英雄になられた閣下には、神子様以外の選択肢がなかったはずです。

ヒサツグ様を伴侶に迎えられたとお聞きしたときは、どんなマジックを使われたのかと噂になりました。」

マジックじゃなくて、権力だったなー。

クロードは、神子様と結婚しないと決めた時点で、オレに会わなかったら、一生独身も考慮していたかな?

うーん。

クロードの婚約者候補が複数いたのは、神子様と結婚しない場合でも、クロードが、自身に利のある結婚相手を見つけるのを阻止したい、国王陛下サイドの狙いがあったのだろうか?

神子様のご機嫌取りは、英雄のクロードにさせる。

英雄のクロード自身が、逃げ出さないように、権力と友情で囲い込んだのか?

神子様は、女神様の力という有難みがあるから、大事にするのは分かる。

英雄の価値って何だ?

魔王を討伐するまでは、英雄がいないと困る。

魔王討伐が、成功した後、英雄には、どんな価値がある?

国王陛下が、神子様とクロードを結婚させたいと目論んだのは、神子様が望んだから、だけかな?


国王陛下とぶつかる前に、オレは、英雄やクロード自身について、国王陛下の知っていること以上に知っておかないと。

神子様に聞いてみよう。
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