《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

文字の大きさ
上 下
99 / 667
第6章 異世界で公爵の伴侶やってます。溺愛とは、何でしょうか。

99.公爵とオレ。オープンカーでお手振り。お互いについて、知りたい。『公爵の名前と年齢は?』『え?』『名乗った記憶は、あるのか?』

しおりを挟む
公爵とオレは、オープンカーでお手振りしながら、帰った。

「公爵、オレは、公爵のことを知らない。もっとたくさん知りたい。この世で、一番公爵について、詳しくなりたい。

それから、オレのこともたくさん知ってほしい。

オレの考えも、希望も、得意、不得意も、来し方も。」

オレは、オープンカーの中で、公爵側の手を公爵と繋いでいる。

毎日、ナデナデも抱擁もした仲なのに、手を繋ぐだけで、ドキドキする。

掌の方が、抱擁よりも、くっついている面積が少ないのに。

オープンカーで、お手振りにして良かった。

密室で二人、なんていうシチュエーションになったら、あらぬことを口走りそう。

「公爵の誠意が、神子様に届いて良かったな。」

「私のヒサツグは、可愛い。」
と公爵。

「今は、誤魔化さないで、吐き出したらいい。

喧騒が消してくれる。

公爵は、元神子の魔王に気持ちを持っていかれたんだろう?

神子様に気持ちがなかったわけじゃないだろうけど、決定的に違っていたんだよな?」

オレの優しい夫は、自分を殺す代わりに、不幸な神子の連鎖を止めるように、と言った気高い魂の女性に惚れたんだ。

敵同士なのに。

出会ったら最後なのに。

両親の仇でもあったのに。

魔王になった、元神子の女性も、公爵を憎からず思ったんだと思う。

公爵、苦しかったよな。

思いを共有できる人は、自分自身の手で、葬って、二度と会えない。

「私のヒサツグは、本当に。」
と公爵。

「オレは、公爵の夫、旦那様だからなー。公爵?」

公爵は、微妙そうな顔。

なぜ?ありがとう!では?

「私のヒサツグは、私の妻で、嫁。」
と公爵。

「オレの方が、絶対に年上。頼りがいのある旦那様は、オレだろ?」

「ヒサツグは、一生懸命、私の幸せを追求してくれる可愛い奥様。」
と公爵。

オレ達は、お手振りを終了した。

「公爵、オレ達には、話し合いが必要だと常々思っていた。」

「私のヒサツグから。」
と公爵。

「公爵の名前と年を教えろ。」

「私の?」
と公爵。

「めちゃくちゃ驚いているけどなー?
公爵は、オレに名前を名乗ったこともなければ、誰かに紹介させたこともないんだぞ?
年齢もな。

婚姻届出すときも、オレは、公爵の名前を見ていないぞ。」

公爵は、めちゃくちゃ驚いていた。 

そういえば、と思い出したらしい。

「クロード・ケレメイン。24歳。」
と公爵。

「オレの方が年上だなー。オレが旦那様だなー。」

「ヒサツグ。無理は良くない。」
と公爵。

「クロードを甘やかしたり、可愛がったり、守ったりするのは、オレなんだから、オレが旦那様だろう?」

「ヒサツグ。私は、ヒサツグに包まれたい。」
と公爵。

「着いたら、ぎゅうぎゅうしようなー?甘えん坊なクロード。」

「ぎゅうぎゅうも大事だが、私が包まれたいのは、私の分身の話だ。」
と公爵。

「分身?」

分身の術?忍者のかな?

「私の分身をヒサツグの中で温めてほしい。」
と公爵。

「オレの中で。」
温めるもの、なのか?

公爵の手が、オレの腹を愛おしそうにさすってきた。

「この中に、私の分身を余すところ無く、おさめてほしい。」
しおりを挟む
感想 84

あなたにおすすめの小説

どうしてこうなった?(ショートから短編枠にしたもの)

エウラ
BL
3歳で魔物に襲われて両親を亡くし、孤児院育ちの黒髪黒目で童顔のノヴァは前世の記憶持ちの異世界転生者だ。現在27歳のCランク冒険者。 魔物に襲われたときに前世の記憶が甦ったが、本人は特にチートもなく平々凡々に過ごしていた。そんなある日、年下22歳の若きSランク冒険者のアビスと一線を越える出来事があり、そこで自分でも知らなかった今世の過去を知ることになり、事態は色々動き出す。 若干ストーカー気味なわんこ系年下冒険者に溺愛される自己評価の低い無自覚美人の話。 *以前ショート専用の枠で書いてましたが話数増えて収拾がつかなくなったので短編枠を作って移動しました。 お手数おかけしますがよろしくお願いいたします。 なお、プロローグ以降、途中まではショートの投稿分をまるっと載せるのでそちらと重複します。ご注意下さい。出来次第投稿する予定です。 こちらはR18には*印付けます。(でも忘れたらすみません)

どうも、卵から生まれた魔人です。

べす
BL
卵から生まれる瞬間、人間に召喚されてしまった魔人のレヴィウス。 太った小鳥にしか見えないせいで用無しと始末されそうになった所を、優しげな神官に救われるのだが…

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

実はαだった俺、逃げることにした。

るるらら
BL
 俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!  実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。  一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!  前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。 !注意! 初のオメガバース作品。 ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。 バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。 !ごめんなさい! 幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に 復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!

嫌われ者の長男

りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

αからΩになった俺が幸せを掴むまで

なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。 10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。 義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。 アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。 義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が… 義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。 そんな海里が本当の幸せを掴むまで…

愛などもう求めない

白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。 「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」 「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」 目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。 本当に自分を愛してくれる人と生きたい。 ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。  ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。 最後まで読んでいただけると嬉しいです。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

処理中です...