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第5章 いつになったら、日本に帰れますか?
80.国王陛下の手勢が潜んでいます。神子様に聞いてみました。神子様とは、会話が成立するでしょうか?
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公爵は、思考のお時間。
国王陛下の手勢が、建物のそこかしこに潜んでいることは、把握した。
国王陛下は、刺激しないでおく。
オレは、神子様にターゲットを絞った。
神子様に、なんと切り出すか、が、最大の難問。
オレと神子様って、言いたいことを言い合うけれど、意思疎通、出来ないんだよなー。
神子様の地雷源は、オレの存在そのもの。
オレが何を言おうと、ダメかなー?
聞いてみないよりは、いいかな。
オレは、神子様に聞いてみた。
「神子様は、どうして、公爵から真実の愛を捧げられたかったんだ?」
神子様に、めちゃくちゃ睨まれた。
呪い殺さんばかりの視線が突き刺さる。
神子様にしたら、トンビに油揚げをさらわれた後。
お怒りは、ごもっとも。
でも、オレは、オレを襲うよう命令したのが、神子様だと知っているから、怯まない。
公爵が、オレに真実の愛を捧げたのも、オレには謎。
推測するなら。
神子様に真実の愛を捧げるように強要された公爵は、神子様に、真実の愛を捧げるのが嫌で、オレに捧げたのかな?
真実の愛を捧げるのは、先着順、ということになるよな?
真実の愛、というくらいだから、先着順が正しいのか?
「オレは、神子様と違って、何にも知らない。
さっき、公爵が、オレに捧げた真実の愛というフレーズ。
神子様にとって、真実の愛を捧げられることは、何を意味したんだ?
神子様が公爵との結婚を計画した理由は何だ?
公爵と結婚することで、何が叶えられたんだ?」
「公爵と別れる?」
と神子様。
極端だなー。
公爵が、『別れる』と聞いて、敏感に反応している。
公爵は、心配症だな。
オレが日本に帰るまでは、オレが伴侶だからな?
「あのさ。オレが、公爵と別れても、神子様の順番が来るとは限らないぞ?」
オレの口からは、老婆心さながらの本音が、こぼれてしまった。
「オレと別れたら、公爵は、別の人とくっつくぞ?
神子様は、オレより早く公爵に会っていた。
オレと公爵が会うより前に、神子様と公爵が結婚する展開になっていない。
そんなのさあ。
神子様と公爵の結婚の可能性は、今後、さらに低くなる一方だろう?
オレの排除に成功していたら、神子様は余計に公爵に避けられたとは考えないのか?」
神子様は、表情をどこかに落としたのかな。
神子様は、真顔だ。
神子様の目は、オレから外れない。
「あなたが、全部ダメにした。
ぼくの何もかもを台無しにした!
ぼくは神子で、公爵は英雄なのに。」
と神子様。
国王陛下の手勢が、建物のそこかしこに潜んでいることは、把握した。
国王陛下は、刺激しないでおく。
オレは、神子様にターゲットを絞った。
神子様に、なんと切り出すか、が、最大の難問。
オレと神子様って、言いたいことを言い合うけれど、意思疎通、出来ないんだよなー。
神子様の地雷源は、オレの存在そのもの。
オレが何を言おうと、ダメかなー?
聞いてみないよりは、いいかな。
オレは、神子様に聞いてみた。
「神子様は、どうして、公爵から真実の愛を捧げられたかったんだ?」
神子様に、めちゃくちゃ睨まれた。
呪い殺さんばかりの視線が突き刺さる。
神子様にしたら、トンビに油揚げをさらわれた後。
お怒りは、ごもっとも。
でも、オレは、オレを襲うよう命令したのが、神子様だと知っているから、怯まない。
公爵が、オレに真実の愛を捧げたのも、オレには謎。
推測するなら。
神子様に真実の愛を捧げるように強要された公爵は、神子様に、真実の愛を捧げるのが嫌で、オレに捧げたのかな?
真実の愛を捧げるのは、先着順、ということになるよな?
真実の愛、というくらいだから、先着順が正しいのか?
「オレは、神子様と違って、何にも知らない。
さっき、公爵が、オレに捧げた真実の愛というフレーズ。
神子様にとって、真実の愛を捧げられることは、何を意味したんだ?
神子様が公爵との結婚を計画した理由は何だ?
公爵と結婚することで、何が叶えられたんだ?」
「公爵と別れる?」
と神子様。
極端だなー。
公爵が、『別れる』と聞いて、敏感に反応している。
公爵は、心配症だな。
オレが日本に帰るまでは、オレが伴侶だからな?
「あのさ。オレが、公爵と別れても、神子様の順番が来るとは限らないぞ?」
オレの口からは、老婆心さながらの本音が、こぼれてしまった。
「オレと別れたら、公爵は、別の人とくっつくぞ?
神子様は、オレより早く公爵に会っていた。
オレと公爵が会うより前に、神子様と公爵が結婚する展開になっていない。
そんなのさあ。
神子様と公爵の結婚の可能性は、今後、さらに低くなる一方だろう?
オレの排除に成功していたら、神子様は余計に公爵に避けられたとは考えないのか?」
神子様は、表情をどこかに落としたのかな。
神子様は、真顔だ。
神子様の目は、オレから外れない。
「あなたが、全部ダメにした。
ぼくの何もかもを台無しにした!
ぼくは神子で、公爵は英雄なのに。」
と神子様。
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