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第5章 いつになったら、日本に帰れますか?
69.オレ、神子様と揉めてます。神子様は、公爵を諦めたくないし、公爵を待ちたくもないそうです。
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オレと神子様は、喧嘩上等で向き合っている。
「公爵がぼくに真実の愛を捧げるのは、間違いない。ぼくと公爵の間を引っ掻き回して、何がしたい?」
と神子様。
「オレは引っ掻き回していない。
守っているだけだ。
神子様は、公爵に真実の愛を捧げられたいんだろう?
神子様も、公爵の味方になって、公爵を守ったらどうだ?」
神子様が、オレと入れ替わりに公爵の伴侶になるなら、神子様には公爵の味方でいてほしい。
神子様が味方につけば、虎の威を借る狐だが、公爵もナメられない。
公爵は、公爵家の当主なのに、軽んじられている。
公爵家は、序列の上からみても、軽んじていい家ではないはずだ。
何か理由があるのか、集団心理か。
「ぼくは神子様だって、忘れた?
ぼくは、もうこの国の人達を守った。十分だよ。」
と神子様。
「なら、守らなくていい。
代わりに、公爵の気持ちが整うまで待ってやれ。」
「前と随分、態度が違うよね?ぼくに命令する気?」
と神子様。
この前は、逃げて隠れてやり過ごす予定だったからなー。
なんだかんだあっても、公爵の手を離さなかったのは、オレだ。
逃げないなら、戦わないとなー。
「神子様が、公爵を欲しがる理由は何だ?
今の神子様と公爵じゃ、うまく行かない。」
「そうだよね。邪魔者がいるから。」
と神子様。
「違うだろう?
オレが公爵といるよりもっと前から、神子様は公爵と知り合いだったんだ。
オレがいるから、公爵との仲が進展しないんじゃないだろう。」
「公爵を言いなりにして、ぼくと公爵の邪魔をしてくるなんて、姑息なことをしてきたよね?」
と神子様。
「そこまで言うなら、公爵のことを諦めるんだな。
公爵との仲が進展しなかったのは、神子様は、公爵と縁がなかったからだ。」
「やっぱり、公爵狙いじゃん。偉そうにしたって、丸わかり。何にも気にしていませんという顔していたくせに。ぼくのものになるから、惜しくなったんだ!」
と神子様。
神子様は、そのまま席を立った。
しまった。
売り言葉に買い言葉で、舌戦になった。
言いたいことをお互いに言い合って終わったな。
見事なまでに、決裂したなー。
神子様が帰ったから、午前の分の仕事をして、午後から王城に行くかー。
「公爵がぼくに真実の愛を捧げるのは、間違いない。ぼくと公爵の間を引っ掻き回して、何がしたい?」
と神子様。
「オレは引っ掻き回していない。
守っているだけだ。
神子様は、公爵に真実の愛を捧げられたいんだろう?
神子様も、公爵の味方になって、公爵を守ったらどうだ?」
神子様が、オレと入れ替わりに公爵の伴侶になるなら、神子様には公爵の味方でいてほしい。
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「なら、守らなくていい。
代わりに、公爵の気持ちが整うまで待ってやれ。」
「前と随分、態度が違うよね?ぼくに命令する気?」
と神子様。
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なんだかんだあっても、公爵の手を離さなかったのは、オレだ。
逃げないなら、戦わないとなー。
「神子様が、公爵を欲しがる理由は何だ?
今の神子様と公爵じゃ、うまく行かない。」
「そうだよね。邪魔者がいるから。」
と神子様。
「違うだろう?
オレが公爵といるよりもっと前から、神子様は公爵と知り合いだったんだ。
オレがいるから、公爵との仲が進展しないんじゃないだろう。」
「公爵を言いなりにして、ぼくと公爵の邪魔をしてくるなんて、姑息なことをしてきたよね?」
と神子様。
「そこまで言うなら、公爵のことを諦めるんだな。
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「やっぱり、公爵狙いじゃん。偉そうにしたって、丸わかり。何にも気にしていませんという顔していたくせに。ぼくのものになるから、惜しくなったんだ!」
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神子様は、そのまま席を立った。
しまった。
売り言葉に買い言葉で、舌戦になった。
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神子様が帰ったから、午前の分の仕事をして、午後から王城に行くかー。
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