《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第2章 ケレメイン公爵家での一週間が始まりました。

14.あと二日経ったら、公爵とも、公爵の友人とも、おさらばしてやります。

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「帰るわ!
オレは絶対に帰ってやる!オレは、来たくて、ここに来たんじゃない!

公爵が勝手にオレを連れてきたんだ。
オレは、勝手に出ていってやる!
オレは、公爵とは二度と会わない場所に行くからな。今から、考えるだけで、せいせいする。」

オレは、日本に帰りたいのに帰れないもどかしさのあまり。
溜め込んでいた不満と一緒に、マル秘の計画も一緒に暴露してしまった。

まずい。

今のは、完全に口が、滑った。

「はあ?出来るわけないだろう。」
とその四。

あ、本気にされていない。
好都合。

油断させとけ。

「んー、まー、それくらいの気持ちってことだ。」

その三が、何か物言いだけだが。

「はあ。まあ、診察するか。」
とその四。

「今のは、帰るか、と部屋を出るところだ。言葉のチョイスがおかしい。」

「分かったから、大人しくしろ。」
とその四。

「全然分かっていない。オレの補佐、医者を追い払え。追い払ったら、ちょっとは、仲良くしてやる。」

「そこまで、言うなら、約束だよ?」
とその三。

「ああ、約束、約束。」

オレは、適当に返事してやった。

どうせ、後二日したら、公爵の屋敷を出ていく。

公爵の友人なんて、公爵と縁を切れば、会う機会はない。

その三は、その四に何か言って、二人は出ていった。

「叫んだら、元気になった。
復習して、明日に備えよう。
あと、扉の修理を頼まないと。」

きっと不満を溜め込んでいたストレスから不調になったんだ。

異世界で、ストレスを溜めるのは、絶対に体に悪い。

オレは、夕方から、ヤグルマさんに元気な姿を見せて、六日目も、よろしくご指導ください、と頼んだ。

公爵家に来て五日目は、こうして終わった。
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