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第2章 ケレメイン公爵家での一週間が始まりました。
11.公爵の友人その三とオレ。公爵の友人は、勝手に公爵の屋敷に上がり込んできます。公爵家に来たからには、オレの役に立つがいい。
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「オレと仲良くしたいなら、オレのために、働くがいい。働きによっては、仲良くしてやらなくもない。」
オレは、ヤグルマさんの仕事を覚えているところだ。
初めてなのと、貴族のしきたりが分からないので、どうしても、もたついてしまう。
オレには、助手、いや、補佐が必要だ。
公爵の友人なら、適任だな。
こき使おう。
「なんで執事の仕事をしようとする。意味がないことは止めろ。」
と友人その三。
「うるさい。ヤグルマさんとオレの邪魔するなら、仲良くしないからな。」
「執事と仲良くした挙げ句、俺に向かって、仲良くしない、とは何様だ?」
と友人その三。
口が減らないやつだな。
「オレ様だけど?何?
構ってほしいか?
オレの補佐をしたら、構ってやるって言っただろう。
オレ様のために働け。」
客人とオレは、手と口を動かしている。
書類を片付けたり、まとめたり。
「意味がわからないなら、意味がわかる仕事をさせてやる。
この文章の意味は何だ?
オレに分かるように、説明して、オレも文章が作れるように、コツを教えろ。」
「おい。この文章の意味がとか、言っているやつが、執事の仕事をやるなんて無謀だ。止めとけ。」
と友人その三。
憐れむような眼差しをオレに寄越すな。
「教えないなら、あっち行け。オレは、優しいヤグルマさんに教えてもらう。」
「待て。教えないとは言っていない。何が分からないんだ?」
と友人その三。
「全部。」
「はあ?」
「見たことがない。そういうのに、興味がなかった。」
オレは、異世界から来た上に、この世界でも、文字を書く仕事はしていない。
この世界の文書を見たのは、公爵家に来て初めて。
異世界文明の初心者だ。
「あ、そうか。なんで、急に、興味が湧いた?」
とその三。
「今も興味はないけど、知らないと仕事ができない。なら、仕事をするために身につける。」
「ふーん。」
とその三。
「だから、解説がいる。早くしろ。
オレは、初心者なんだ。
教えられたことを理解するのに、時間がかかるんだよ。」
「仕事なら、他にあるだろう?
初心者なら、別の仕事をすればいい。」
とその三。
「今は、ヤグルマさんの仕事を覚える。
別の仕事は、ヤグルマさんの仕事を覚えてから、考える。」
「ヤグルマが好きなのか。」
何を言っているんだ、友人その三め。
「聞くけど、ヤグルマさんを好きじゃない人がいるのか?」
「いるだろう。」
呆れたように即答するな、その三め。
オレと友人その三との間に、分かり合う未来は来ないようだ。
「ヤグルマさんだぞ?いないに決まっている。」
「ヤグルマへのその信頼は、なんだ?」
「仕事ができる男への信頼に決まってる。」
「ヤグルマが、憧れなのか?」
とその三。
「優しくて、親切で、仕事ができる男だぞ?
憧れないでどうする。」
主人が放置した主人の客の無茶振りに応えてくれる執事長だぞ?
ヤグルマさんは、公爵家の宝だ。
「憧れ、ねえ。」
「ほら、さっさと解説しろ。」
「あー、はいはい。」
お役所の定型文みたいな、書類の文章を聞いて、解説させたり、教えさせたりしたら、あっという間に、一日が終わった。
「うん。今日はいっぱい働いた。お疲れ様。帰っていいぞ。」
オレが言うと、公爵の友人その三は、はあ?と叫んだ。
「うるさい。」
「うるさい、じゃない。仕事が終わったから、帰れ、は、ないだろう。今から、仲良くするところだろう!」
とその三。
「えー。オレは、今日はたくさん仕事を覚えた。
復習して、明日もたくさん仕事をする。
だから、今からヤグルマさんとご飯タイムにして、風呂に入って寝るんだ。」
「おい、仲良くする時間は、どこにいった?」
とその三。
「オレは、明日も仕事をするんだから、明日も来いよ。
オレが仕事を覚えたら、仲良くしてやってもいい。」
「こいつは!」
公爵の友人その三は、
「このオレ様め!」
と言って帰っていった。
四日目の朝。
七時。
ヤグルマさんと朝食をとっていたら。
「来たぞ。」
公爵の友人、その三が朝からやってきた。
「人んちに来るには、早すぎない?」
オレが文句を言うと。
「仕事を早く覚えたいんだろ。」
と返された。
四日目は、朝からみっちり仕事をした。
オレは、ヤグルマさんの仕事を覚えているところだ。
初めてなのと、貴族のしきたりが分からないので、どうしても、もたついてしまう。
オレには、助手、いや、補佐が必要だ。
公爵の友人なら、適任だな。
こき使おう。
「なんで執事の仕事をしようとする。意味がないことは止めろ。」
と友人その三。
「うるさい。ヤグルマさんとオレの邪魔するなら、仲良くしないからな。」
「執事と仲良くした挙げ句、俺に向かって、仲良くしない、とは何様だ?」
と友人その三。
口が減らないやつだな。
「オレ様だけど?何?
構ってほしいか?
オレの補佐をしたら、構ってやるって言っただろう。
オレ様のために働け。」
客人とオレは、手と口を動かしている。
書類を片付けたり、まとめたり。
「意味がわからないなら、意味がわかる仕事をさせてやる。
この文章の意味は何だ?
オレに分かるように、説明して、オレも文章が作れるように、コツを教えろ。」
「おい。この文章の意味がとか、言っているやつが、執事の仕事をやるなんて無謀だ。止めとけ。」
と友人その三。
憐れむような眼差しをオレに寄越すな。
「教えないなら、あっち行け。オレは、優しいヤグルマさんに教えてもらう。」
「待て。教えないとは言っていない。何が分からないんだ?」
と友人その三。
「全部。」
「はあ?」
「見たことがない。そういうのに、興味がなかった。」
オレは、異世界から来た上に、この世界でも、文字を書く仕事はしていない。
この世界の文書を見たのは、公爵家に来て初めて。
異世界文明の初心者だ。
「あ、そうか。なんで、急に、興味が湧いた?」
とその三。
「今も興味はないけど、知らないと仕事ができない。なら、仕事をするために身につける。」
「ふーん。」
とその三。
「だから、解説がいる。早くしろ。
オレは、初心者なんだ。
教えられたことを理解するのに、時間がかかるんだよ。」
「仕事なら、他にあるだろう?
初心者なら、別の仕事をすればいい。」
とその三。
「今は、ヤグルマさんの仕事を覚える。
別の仕事は、ヤグルマさんの仕事を覚えてから、考える。」
「ヤグルマが好きなのか。」
何を言っているんだ、友人その三め。
「聞くけど、ヤグルマさんを好きじゃない人がいるのか?」
「いるだろう。」
呆れたように即答するな、その三め。
オレと友人その三との間に、分かり合う未来は来ないようだ。
「ヤグルマさんだぞ?いないに決まっている。」
「ヤグルマへのその信頼は、なんだ?」
「仕事ができる男への信頼に決まってる。」
「ヤグルマが、憧れなのか?」
とその三。
「優しくて、親切で、仕事ができる男だぞ?
憧れないでどうする。」
主人が放置した主人の客の無茶振りに応えてくれる執事長だぞ?
ヤグルマさんは、公爵家の宝だ。
「憧れ、ねえ。」
「ほら、さっさと解説しろ。」
「あー、はいはい。」
お役所の定型文みたいな、書類の文章を聞いて、解説させたり、教えさせたりしたら、あっという間に、一日が終わった。
「うん。今日はいっぱい働いた。お疲れ様。帰っていいぞ。」
オレが言うと、公爵の友人その三は、はあ?と叫んだ。
「うるさい。」
「うるさい、じゃない。仕事が終わったから、帰れ、は、ないだろう。今から、仲良くするところだろう!」
とその三。
「えー。オレは、今日はたくさん仕事を覚えた。
復習して、明日もたくさん仕事をする。
だから、今からヤグルマさんとご飯タイムにして、風呂に入って寝るんだ。」
「おい、仲良くする時間は、どこにいった?」
とその三。
「オレは、明日も仕事をするんだから、明日も来いよ。
オレが仕事を覚えたら、仲良くしてやってもいい。」
「こいつは!」
公爵の友人その三は、
「このオレ様め!」
と言って帰っていった。
四日目の朝。
七時。
ヤグルマさんと朝食をとっていたら。
「来たぞ。」
公爵の友人、その三が朝からやってきた。
「人んちに来るには、早すぎない?」
オレが文句を言うと。
「仕事を早く覚えたいんだろ。」
と返された。
四日目は、朝からみっちり仕事をした。
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