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第1章 異世界人になっていました。早く日本に帰りたいです。どうやったら、帰れますか。
6.公爵の戻りは不明。会いに行くと言ったら、出歩くな?『なりません』で済まさないで下さい。オレは、公爵の部下でもペットでもありません。
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「お住まいは、こちらで部屋をご用意します。お仕事は、少しずつ慣れていかれるのが、良いでしょう。」
とヤグルマさん。
「住むところもだし、着の身着のまま、無一文で来たから、いろいろ、足りてないんだよ。
住むところを用意してくれるなら、服とか下着とか、寝具とか、食器とか、食材とか。
今日から使うものの買い出しに行きたいから、金と、買い物の達人と、荷物を運ぶ人手を貸してくれ。」
「お住まいだけでなく、身の回りのものの手配は全て、お任せください。」
とヤグルマさん。
「オレと、公爵の話し合いがまとまらなかったからって、ヤグルマさんが、何でも、受け入れるのは、オレも困る。
後で、使った分の支払いとか、できない。
そんな余裕はない。
公爵はいつ戻る?
手配は、ヤグルマさんがするにしても、こちらにいる間の条件を公爵と決めたい。」
「手配は、全部、私に任されております。フジツボ様におかれましては、不安にさせてしまい、申し訳ございません。」
とヤグルマさん。
「ヤグルマさんが、申し訳なく思うことはないんだよ。公爵とオレの契約の詳細を詰めきれていないのは、公爵とオレの問題。
で、公爵は、いつ戻る?」
「お戻りは不明です。」
とヤグルマさん。
「じゃあ、どこにいる?こちらから出向く。」
「なりません。」
とヤグルマさん。
なりません、てなあ、おい!
「仕事場に押し掛けるんじゃなく、仕事場の近くの喫茶店に呼び出して、契約書だけ作ってしまう。
ヤグルマさんに丸投げの公爵は困らないんだろうが、オレは困っている。」
「なりません。フジツボ様は、今日から、こちらでお過ごしになります。」
とヤグルマさん。
「そりゃ、お世話になるけれど。」
世話になる条件が分からんまま、世話になれるか!
「こちらを出られることはお止めください。」
とヤグルマさん。
「へ?出歩くなって?」
「はい。全て整うまでは、お控えください。」
とヤグルマさん。
「いや、今のままだと整えられないから、契約をまとめに行くんだよ、ヤグルマさん。」
少なくとも、オレは、何も知らない環境に、何も知らされずに、無一文で放置された文句は、言いたい。
「整えます。どうぞ、お任せください。」
とヤグルマさん。
ヤグルマさんが、頑なだ。
「どこまで任せたらいいか、今のままだと、オレが分からなくて、オレが困るから。」
「フジツボ様のご不明点は、私が説明いたします。」
とヤグルマさん。
「オレに釈明できるのは、公爵だけだよ、ヤグルマさん。」
「いえ。私が。」
とヤグルマさん。
もういいか、ぶっちゃけても。
「あのさ。ヤグルマさんは、公爵と上下関係があるから、公爵の命令に従うんだろうけど、公爵の部下のヤグルマさんが、オレに公爵の意向をのませようとするのは、やめてくれる?」
オレのセリフにヤグルマさんは目を見開く。
「オレは、公爵と上下関係ないからね?
オレが公爵に従う理由はないからね?
対等だからね。
道義的な立場で言えば、オレの方が、公爵より上だから。」
「なんということを。」
ヤグルマさんの後ろの人が、ギリギリしている。
「オレは、公爵と来てくれ、という公爵の提案を断っているからね。
二回提案されて、二回とも断ったのに。
断っているオレを抱えて、気球に乗せて連れてきたのは、公爵だからね。
オレは、公爵の部下でも、ペットでもない。」
オレをお姫様だっこした新手は、オレとヤグルマさんの会話を面白がっているのが雰囲気で伝わってくる。
ろくなやつがいないな。
「はっきり、言っておくよ。
オレは、ヤグルマさんとは違う。
赤の他人だよ。
オレと公爵は。」
公爵のしたことは、誘拐だからな。
オレが、警察に被害を訴えたらまずいから、オレを外に出さないとか、言っているんだろ?
上司の犯罪の隠蔽するのは、ヤグルマさんの仕事なんだろう。
オレは、誘拐犯にいいように扱われるのは、御免だ。
「公爵は、公爵の勝手で、赤の他人のオレを連れてきた。
急いでいる用事があろうとなかろうと、無体を働いたことをオレに謝罪し、約束していた、オレのこれからのことを話す時間を公爵自身が作らなかった。
オレは取引相手として、公爵を信用しない。
公爵に、オレと話す時間を大至急作らせろ。
それまで、こちらに世話にはなるけど、長居する予定はない。
ヤグルマさんが手配する分は、返金不用の金でしてくれ。
公爵の小遣いとかな。」
とヤグルマさん。
「住むところもだし、着の身着のまま、無一文で来たから、いろいろ、足りてないんだよ。
住むところを用意してくれるなら、服とか下着とか、寝具とか、食器とか、食材とか。
今日から使うものの買い出しに行きたいから、金と、買い物の達人と、荷物を運ぶ人手を貸してくれ。」
「お住まいだけでなく、身の回りのものの手配は全て、お任せください。」
とヤグルマさん。
「オレと、公爵の話し合いがまとまらなかったからって、ヤグルマさんが、何でも、受け入れるのは、オレも困る。
後で、使った分の支払いとか、できない。
そんな余裕はない。
公爵はいつ戻る?
手配は、ヤグルマさんがするにしても、こちらにいる間の条件を公爵と決めたい。」
「手配は、全部、私に任されております。フジツボ様におかれましては、不安にさせてしまい、申し訳ございません。」
とヤグルマさん。
「ヤグルマさんが、申し訳なく思うことはないんだよ。公爵とオレの契約の詳細を詰めきれていないのは、公爵とオレの問題。
で、公爵は、いつ戻る?」
「お戻りは不明です。」
とヤグルマさん。
「じゃあ、どこにいる?こちらから出向く。」
「なりません。」
とヤグルマさん。
なりません、てなあ、おい!
「仕事場に押し掛けるんじゃなく、仕事場の近くの喫茶店に呼び出して、契約書だけ作ってしまう。
ヤグルマさんに丸投げの公爵は困らないんだろうが、オレは困っている。」
「なりません。フジツボ様は、今日から、こちらでお過ごしになります。」
とヤグルマさん。
「そりゃ、お世話になるけれど。」
世話になる条件が分からんまま、世話になれるか!
「こちらを出られることはお止めください。」
とヤグルマさん。
「へ?出歩くなって?」
「はい。全て整うまでは、お控えください。」
とヤグルマさん。
「いや、今のままだと整えられないから、契約をまとめに行くんだよ、ヤグルマさん。」
少なくとも、オレは、何も知らない環境に、何も知らされずに、無一文で放置された文句は、言いたい。
「整えます。どうぞ、お任せください。」
とヤグルマさん。
ヤグルマさんが、頑なだ。
「どこまで任せたらいいか、今のままだと、オレが分からなくて、オレが困るから。」
「フジツボ様のご不明点は、私が説明いたします。」
とヤグルマさん。
「オレに釈明できるのは、公爵だけだよ、ヤグルマさん。」
「いえ。私が。」
とヤグルマさん。
もういいか、ぶっちゃけても。
「あのさ。ヤグルマさんは、公爵と上下関係があるから、公爵の命令に従うんだろうけど、公爵の部下のヤグルマさんが、オレに公爵の意向をのませようとするのは、やめてくれる?」
オレのセリフにヤグルマさんは目を見開く。
「オレは、公爵と上下関係ないからね?
オレが公爵に従う理由はないからね?
対等だからね。
道義的な立場で言えば、オレの方が、公爵より上だから。」
「なんということを。」
ヤグルマさんの後ろの人が、ギリギリしている。
「オレは、公爵と来てくれ、という公爵の提案を断っているからね。
二回提案されて、二回とも断ったのに。
断っているオレを抱えて、気球に乗せて連れてきたのは、公爵だからね。
オレは、公爵の部下でも、ペットでもない。」
オレをお姫様だっこした新手は、オレとヤグルマさんの会話を面白がっているのが雰囲気で伝わってくる。
ろくなやつがいないな。
「はっきり、言っておくよ。
オレは、ヤグルマさんとは違う。
赤の他人だよ。
オレと公爵は。」
公爵のしたことは、誘拐だからな。
オレが、警察に被害を訴えたらまずいから、オレを外に出さないとか、言っているんだろ?
上司の犯罪の隠蔽するのは、ヤグルマさんの仕事なんだろう。
オレは、誘拐犯にいいように扱われるのは、御免だ。
「公爵は、公爵の勝手で、赤の他人のオレを連れてきた。
急いでいる用事があろうとなかろうと、無体を働いたことをオレに謝罪し、約束していた、オレのこれからのことを話す時間を公爵自身が作らなかった。
オレは取引相手として、公爵を信用しない。
公爵に、オレと話す時間を大至急作らせろ。
それまで、こちらに世話にはなるけど、長居する予定はない。
ヤグルマさんが手配する分は、返金不用の金でしてくれ。
公爵の小遣いとかな。」
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