《本編 完結 続編開始》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。

かざみはら まなか

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第1章 異世界人になっていました。早く日本に帰りたいです。どうやったら、帰れますか。

4.ここは、どこで、あんたは、誰?説明、プリーズ!新手の男に、お姫様抱っこで、オレを手渡すな!床におろせよ、床に。

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「着いた。」
と男。

「ここは、どこで、あんたは誰か、オレの住まいと生活圏と、生活するのに必要な情報を教えてくれ。

ここに来る予定がなかったオレは、もともと、金を持っていないけど、今、本当に無一文だからな?

今すぐ、オレに、現金で、報酬を払え。

家を借りるのも、生活必需品を用意するのも、まず、金がないと始まらん。」

オレは、男の目を見ながら話しかけた。

お姫様抱っこのせいで、男との顔の近さが気になるが、男にうやむやにされないために、証人のいる場で、話をしておかないと。

「ああ。」
と男は、オレを近くにいた別の男に渡した。

「お預かりします。」

オレは、別の男に手渡された。

別の男にも、お姫様抱っこ。

なんで、渡した?

目が覚めているんだから、下ろせっての!

そんで、なんで、オレは『お預かりしました』とか言って、受け取られているわけ?

「私は仕事に行く。」
と男は言うなり、歩き出した。

「あ、おい!フザケンナ。待て、こら!無一文って、言ってるそばから、放置するな。」

オレは、オレをお姫様抱っこしている新手の腕からおりようともがいた。

全然、おりれない。

なんでだよ?

「あの。急ぐ話なんで、おろしてください。」
と頼んでみる。

お姫様抱っこされているオレが、おりたがっているんだから、おろそうよ?

「お預かりしましたので。」
と新手。

「えーと。じゃ、代わりに説明して。
せめて、椅子に座って、お茶を飲んだりしながら、話を聞きたい。」

「それくらいなら。」
と新手。

「まさか、ずっと、お姫様抱っこの予定だった?オレが、何も言わなかったら。」
恐る恐る聞いてみた。

違うよね?

「お預かりしましたからには。」
と新手。

この瞬間。
オレは、積極的に自分の意見を言っていくことに決めた。

男が、この新手の上司なんだろう。

男に任せたら、オレが、ろくなことにならないと思う。

「トイレも貸して。使い方も教えて。あと、知らない建物だから、案内して。」

オレは、お姫様抱っこでトイレに連れて行かれた。

トイレからお話を聞く部屋までも、お姫様抱っこで移動した。

なんでだよ!

トイレが終わったら、当たり前にお姫様抱っこが再開したんだけど。

『ありがとう。もう、抱っこは、いらなくない?』
と言いながら、オレがおりようとしたところ、がっちり抱え直された。

部屋のソファが待ち遠しいなー。
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