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213.俺、ラキちゃん、北白川サナの三人チームのリーダーは誰か?ラキちゃんと北白川サナの間を取り持った俺?リーダーの適性と人を集める適性。
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メグたん、ツカサ、ラキちゃん、北白川サナ。
五人中俺以外の四人が、分かり合っているという不可解な状況が出来上がった。
「三人とも、元気でやれよ。」
とツカサ。
「簡単に死なないようにね、ラキちゃん。」
とメグたん。
ツカサとメグたんは、並んで歩き、高台の崖から遠ざかっていく。
「私達は、これからどうするか、方針をかためます。
意見を出し合いましょう。」
と仕切り始めるラキちゃん。
「この先は、誰を目的にしているか、何をさせて、何を見せたいのか、分からないことが多すぎるです。」
と北白川サナ。
「デスゲームとしては、見どころが終わって、終了の放送が流れてもいい頃合い、という意味?」
とラキちゃん。
「終了の放送が流れないのは、デスゲームを終わらせない、殺し合いは継続中という意味です。
ツカサが、手榴弾を与えた集団は、正義が勝たないデスゲームの参加者でありながら、殺し合いから勝手に離脱しようとしたために、死を早められたです。」
と北白川サナ。
「まだ殺し合いは続くということね。最低でも、これから一波乱くることは覚悟しないと。」
とラキちゃん。
ラキちゃんと北白川サナの間で、ポンポンと会話が弾み、方向性が決まっていく。
ラキちゃんと北白川サナの会話が弾んでいるなど、おかしくないか?
「ラキちゃんと北白川サナは、互いと会話することに困らないのか?」
「困ってはいないわ。
私は、むしろ、話しやすい。
聞きたいことをすぐに伝えてくれるから、サナとは会話のキャッチボールがやりやすいわよ?」
とラキちゃん。
俺は、困惑した。
ラキちゃんは、サナを気に入っているのか。
「困ることなどないです。
ラキは、適任です。」
と北白川サナ。
「北白川サナは、ラキちゃんに頼っているのか?」
「頼るという表現は正しくないです。
私は同じチームを組んだ一人として、ラキに協力しているです。」
と北白川サナ。
「北白川サナは、意外に殊勝な性格をしているのか?」
俺が正直に驚いていると。
「ラキは、リーダーです。リーダーに、報告相談し、従うのは、チーム戦の基本です。」
と北白川サナ。
何だって?
「ラキちゃんが、リーダー?」
「そうです。何を驚いているです?」
と北白川サナ。
「驚くだろう?」
なぜ、俺が驚かないと思うのか。
「なぜです?」
と北白川サナ。
「俺達のチームのリーダーは、俺以外にいないだろう?」
俺が自分で確認しなくてはいけないことになるなど、俺は想定していなかった。
俺達のチームでリーダーになれるのは、俺しかいないと思っていた。
「ラキがいるです。」
と北白川サナ。
「このチームの立役者は、俺だ。
俺がいるから、ラキちゃんと北白川サナは、三人でチームを作ることを受け入れたのではないのか?」
「三人でチームを作ることになったのは、ショウタがきっかけです。」
と北白川サナ。
「そうだろう?
俺がきっかけでできたチームなら、リーダーは俺以外にないだろう?」
「集まるきっかけは、集まった後まで考慮する必要ないです。」
と北白川サナは、きっぱり。
「俺あってのチームで、俺がリーダーになっていないなど、おかしくないか?」
「何もおかしくないです。集まった後は、適性でリーダーを決めるです。」
と北白川サナ。
「俺には、リーダーの適性がないと言うのか?」
俺は、北白川サナの台詞にイラッとした。
「人を集める適性と、デスゲームのリーダーを務める適性がイコールだという根拠をショウタは持っているですか?」
と北白川サナ。
北白川サナは、癪に障る言い方をしてくる。
「適性じゃなく、集めた人をリーダーにたてるのが順当だろう。」
声を上げた人をリーダーに推すのは、煩わしさも、トラブルも回避するリーダー選出方法だと思う。
「リーダーの適性がない人が率いるとチーム戦は勝てないです。
負けるです。
デスゲームで負けたら死ぬです。
ショウタのプライドのために死にたくないです。
私もラキも。」
と北白川サナ。
北白川サナは淡々と話す。
「俺のプライドのため、という言い草は、聞き逃せない。」
「リーダーの何たるかも、デスゲームの何たるかも理解していないのに、人を集めたから、ショウタがリーダーになってしかるべし、というショウタへの忖度は、デスゲームに関係のないところで、求めてみるといいです。」
と北白川サナ。
「言い過ぎだろう?」
「私、ラキ、ショウタ、三人の命の方が、ショウタのプライドより大事です。
ラキも私と同じ意見です。
あとは、ショウタです。」
と北白川サナ。
「命は、大事だが。プライドがどうのは、余計だ。」
「ショウタは、プライドの高さを見つめ直すといいです。
ショウタという名前の山に住む虎は、人里におりてきたです。
人里で人といることに安息を覚えた虎は、人里で生きていくと決めたです。
人里で生きていくなら、虎のショウタは、人のショウタにならないと生きていけないです。」
と北白川サナ。
「虎のくだりは、リーダーの話と関係ないだろう。」
「ショウタ。
三人が無事で生き延びるために、私が最適なのは、私が刑事だから。」
とラキちゃん。
「刑事と言っても。
ラキちゃんは、デスゲームでリーダーの経験があるのか?」
「デスゲームでのリーダー経験はないわ。」
「なら。俺が。」
俺が続ける前に、ラキちゃんが続けた。
「これからのデスゲームは、ショウタの手榴弾がポイントになってくる。
私は、手榴弾を使うタイミングを知っている。」
とラキちゃん。
「ラキちゃん。」
手榴弾を使った事件は、穏やかでないものしか思いつかない。
「ショウタ、サナ。
手榴弾の戦い方を知っている私がリーダーになる。」
とラキちゃん。
「認めるです。」
と北白川サナ。
ラキちゃんと北白川サナが、俺の返事を待っている。
「リーダーは、ラキちゃんで。」
五人中俺以外の四人が、分かり合っているという不可解な状況が出来上がった。
「三人とも、元気でやれよ。」
とツカサ。
「簡単に死なないようにね、ラキちゃん。」
とメグたん。
ツカサとメグたんは、並んで歩き、高台の崖から遠ざかっていく。
「私達は、これからどうするか、方針をかためます。
意見を出し合いましょう。」
と仕切り始めるラキちゃん。
「この先は、誰を目的にしているか、何をさせて、何を見せたいのか、分からないことが多すぎるです。」
と北白川サナ。
「デスゲームとしては、見どころが終わって、終了の放送が流れてもいい頃合い、という意味?」
とラキちゃん。
「終了の放送が流れないのは、デスゲームを終わらせない、殺し合いは継続中という意味です。
ツカサが、手榴弾を与えた集団は、正義が勝たないデスゲームの参加者でありながら、殺し合いから勝手に離脱しようとしたために、死を早められたです。」
と北白川サナ。
「まだ殺し合いは続くということね。最低でも、これから一波乱くることは覚悟しないと。」
とラキちゃん。
ラキちゃんと北白川サナの間で、ポンポンと会話が弾み、方向性が決まっていく。
ラキちゃんと北白川サナの会話が弾んでいるなど、おかしくないか?
「ラキちゃんと北白川サナは、互いと会話することに困らないのか?」
「困ってはいないわ。
私は、むしろ、話しやすい。
聞きたいことをすぐに伝えてくれるから、サナとは会話のキャッチボールがやりやすいわよ?」
とラキちゃん。
俺は、困惑した。
ラキちゃんは、サナを気に入っているのか。
「困ることなどないです。
ラキは、適任です。」
と北白川サナ。
「北白川サナは、ラキちゃんに頼っているのか?」
「頼るという表現は正しくないです。
私は同じチームを組んだ一人として、ラキに協力しているです。」
と北白川サナ。
「北白川サナは、意外に殊勝な性格をしているのか?」
俺が正直に驚いていると。
「ラキは、リーダーです。リーダーに、報告相談し、従うのは、チーム戦の基本です。」
と北白川サナ。
何だって?
「ラキちゃんが、リーダー?」
「そうです。何を驚いているです?」
と北白川サナ。
「驚くだろう?」
なぜ、俺が驚かないと思うのか。
「なぜです?」
と北白川サナ。
「俺達のチームのリーダーは、俺以外にいないだろう?」
俺が自分で確認しなくてはいけないことになるなど、俺は想定していなかった。
俺達のチームでリーダーになれるのは、俺しかいないと思っていた。
「ラキがいるです。」
と北白川サナ。
「このチームの立役者は、俺だ。
俺がいるから、ラキちゃんと北白川サナは、三人でチームを作ることを受け入れたのではないのか?」
「三人でチームを作ることになったのは、ショウタがきっかけです。」
と北白川サナ。
「そうだろう?
俺がきっかけでできたチームなら、リーダーは俺以外にないだろう?」
「集まるきっかけは、集まった後まで考慮する必要ないです。」
と北白川サナは、きっぱり。
「俺あってのチームで、俺がリーダーになっていないなど、おかしくないか?」
「何もおかしくないです。集まった後は、適性でリーダーを決めるです。」
と北白川サナ。
「俺には、リーダーの適性がないと言うのか?」
俺は、北白川サナの台詞にイラッとした。
「人を集める適性と、デスゲームのリーダーを務める適性がイコールだという根拠をショウタは持っているですか?」
と北白川サナ。
北白川サナは、癪に障る言い方をしてくる。
「適性じゃなく、集めた人をリーダーにたてるのが順当だろう。」
声を上げた人をリーダーに推すのは、煩わしさも、トラブルも回避するリーダー選出方法だと思う。
「リーダーの適性がない人が率いるとチーム戦は勝てないです。
負けるです。
デスゲームで負けたら死ぬです。
ショウタのプライドのために死にたくないです。
私もラキも。」
と北白川サナ。
北白川サナは淡々と話す。
「俺のプライドのため、という言い草は、聞き逃せない。」
「リーダーの何たるかも、デスゲームの何たるかも理解していないのに、人を集めたから、ショウタがリーダーになってしかるべし、というショウタへの忖度は、デスゲームに関係のないところで、求めてみるといいです。」
と北白川サナ。
「言い過ぎだろう?」
「私、ラキ、ショウタ、三人の命の方が、ショウタのプライドより大事です。
ラキも私と同じ意見です。
あとは、ショウタです。」
と北白川サナ。
「命は、大事だが。プライドがどうのは、余計だ。」
「ショウタは、プライドの高さを見つめ直すといいです。
ショウタという名前の山に住む虎は、人里におりてきたです。
人里で人といることに安息を覚えた虎は、人里で生きていくと決めたです。
人里で生きていくなら、虎のショウタは、人のショウタにならないと生きていけないです。」
と北白川サナ。
「虎のくだりは、リーダーの話と関係ないだろう。」
「ショウタ。
三人が無事で生き延びるために、私が最適なのは、私が刑事だから。」
とラキちゃん。
「刑事と言っても。
ラキちゃんは、デスゲームでリーダーの経験があるのか?」
「デスゲームでのリーダー経験はないわ。」
「なら。俺が。」
俺が続ける前に、ラキちゃんが続けた。
「これからのデスゲームは、ショウタの手榴弾がポイントになってくる。
私は、手榴弾を使うタイミングを知っている。」
とラキちゃん。
「ラキちゃん。」
手榴弾を使った事件は、穏やかでないものしか思いつかない。
「ショウタ、サナ。
手榴弾の戦い方を知っている私がリーダーになる。」
とラキちゃん。
「認めるです。」
と北白川サナ。
ラキちゃんと北白川サナが、俺の返事を待っている。
「リーダーは、ラキちゃんで。」
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