子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第9章 2年目のニンデリー王立学園での生活は、波乱含みの授業参観から。

738.スラッルス・トークンは、攻撃が、当たり屋みたいだと思った。スラッルス・トークンの解説を聞いていたレベッカ・ショアは素直な感想を。

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ハーマルとマーゴットは、攻撃してきた2人や、ハーメリー・ジョンストン親子、1日教授に背を向けたままで、立ち止まる。

「たった今、無抵抗な私達への攻撃があった。

攻撃してきたのは、授業参観に来ていた学生の母2人。

教授の授業中のことだが、教授は、この2名を罰することもせずに突っ立っているだけのようだ。

こちらで処分するとしよう。」
とハーマル。

「私は、教授に頼まれたものを投げただけ。

私は、投げつける予定じゃなかった。

私がすることは、魔導具の起動だったのよ。

頼まれたもう1人が失敗したから、投げる羽目になったのよ。

私が悪いんじゃないわ。

魔導具を壊したのは、その女子学生よ。」
と魔導具を投げつけてきた平民の学生の母。

「教授から預かっていた魔導具は、高価なものだ。

壊した女子学生は、教授に弁償しなくては。」
と平民の学生の父。

「当たり屋?」
とスラッルス・トークン。

ベリーベリー・イニーは、スラッルス・トークンに当たり屋の意味を尋ねた。

「わざとぶつかりにいって、怪我したり、ものが壊れたから、弁償しろと恐喝する人のこと。」
とスラッルス・トークンは、ベリーベリー・イニーに説明する。

「貴族のやり方にしては、スマートじゃない。」
とベリーベリー・イニーと首を傾げた。

スラッルス・トークンは、前世を思い出しながら解説する。

「昔は、食い詰めた孤児が、乗り物の前に飛び出したりすることもあったらしい。

どちらかというと。

社会の中心にいられなかった人達が、成功者から金を巻き上げようと事故を装って接触するための小細工というか、小芝居。」
とスラッルス・トークン。

スラッルス・トークンは、車の前に飛び出してくる子どもの姿を思い出していた。

子どもがお金を得たとしても、そのお金は、子どもの手元に残らない。

子どもを使っている親が巻き上げてしまう。

前世で、当たり屋について知っているスラッルス・トークンは、今回、攻撃してきた人達も、誰かに使われたんだろうと思った。

ベリーベリー・イニーは、なるほど、なるほど、とスラッルス・トークンの説明を聞いている。

ベリーベリー・イニーとスラッルス・トークンの前を3人で歩いているレベッカ・ショアは、気づかなくてもいいことに気づいて、キャスリーヌに確認した。

「私達に攻撃してきた人達は、落ちぶれた人達で、お金に困っているから、攻撃してお金を恵んでもらおうとしたんだよね?

お金がほしいなら、やり方を間違っていると私は思ったんだけど?

お金が欲しいなら、お金を貸して、と頭を下げたらいいのに。

私は、貸すお金を持っていないから、貸さないけどね。」
とレベッカ・ショア。

レベッカ・ショアは、キャスリーヌに借金がある身。
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