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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
696.わたしが、わたし以外を守っていられたのは、より強固な守りに守られてきたから。わたしは、わたしのしたいことをやりきる。
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マーゴットが、見知らぬ人外に無警戒でいないようにミノカサゴが監督することをガラン領民は、ミノカサゴから言質をとった。
これで、安心して、マーゴットの3番目の兄ハーマルの相棒、茶色の小鳥のチャーチャが狙われていることについて話せる。
「チャーチャが狙われているのは、どんな理由?
チャーチャは、ハーマルお兄様の危険を察知して、ハーマルお兄様に逃げるように促すから、ハーマルお兄様の相棒としては最高。
でも、ハーマルお兄様以外の危険に、チャーチャは鈍感だから、ハーマルお兄様以外の相棒には向かない。」
とマーゴット。
「チャーチャを狙っている心当たりがありすぎて、相手を絞り込めていないので、チャーチャを狙う目的も、不明です。
チャーチャの能力をどれほど把握して狙っているか、も不明です。」
とガラン領民。
「チャーチャは、そんなに有名?」
とマーゴット。
「ハーマル様のポケットから出ない小鳥ですから。
ポケットに茶色の小鳥を入れた、コーハ王国の外交担当として、ハーマル様は認知されつつあります。」
とガラン領民。
マーゴットには、見慣れた光景なので、何も思わないが、ポケットに小鳥が入っているのは、目立つことなのだろうか。
ガラン領の外に遊びにいった先で、人外をポケットに入れている人を見ても、ハーマルお兄様と同じ、と思うだろう。
「ガラン領にいたら、ハーマルがチャーチャをポケットに入れていても、誰も気にしないわ。
マーゴットが今まで出会った人間も人外も、ガランと人外の関係を理解していた。
というよりも。
ガランを理解している人間と人外以外とは、会っていないわ。」
とミノカサゴ。
「お父様とお兄様が、そのような采配を?」
とマーゴット。
「お二方の采配もありますが。
マーゴット様が交流を持たれてきた方々は、創世の十傑ガラン家をよく知っている方々でしたから。」
とガラン領民。
「わたしに悪意をぶつけて、ガランを敵に回すことはしない?」
とマーゴット。
「はい。」
とガラン領民。
マーゴットは、改めて考える。
わたしは、わたし以外を守っているつもりだった。
わたしは戦える。
だから、わたしが戦って守るものだと自負していた。
ハーマルお兄様は、気立てが優しくて、戦いには全く向いていない。
でも。
護衛を連れてこれないと承知の上で、わたしの学生生活を心配して、学園に乗り込んでこようとしている。
ハーマルお兄様は弱いから、わたしが守らないと、だけど。
ハーマルお兄様の気持ちは、ずっとわたしを守っている。
長兄のデヒルお兄様は、わたしの知らないところで、色々してくれている。
わたしが、わたし以外を守っていられたのは、わたしが守るよりも強固な守りで、わたしが守られてきたから。
お父様もお兄様も、強固な守りの中で、好きにやっていい、とわたしに選ばせてくれている。
だったら。
わたしは、わたしのしたいことをやりきる。
わたしのしたいことは、知らないことを知り尽くせるくらいに充足していて、快適な学生生活を送ること。
マーゴットの心の流れをよんでいるかのように、ガラン領民は、ニコニコとマーゴットを見守っている。
ミノカサゴが、ガラン領民に言質とらせたのは、マーゴットのため。
ミノカサゴは、ふよふよと、マーゴットの顔の横に並んで、ガラン領民を見ていた。
これで、安心して、マーゴットの3番目の兄ハーマルの相棒、茶色の小鳥のチャーチャが狙われていることについて話せる。
「チャーチャが狙われているのは、どんな理由?
チャーチャは、ハーマルお兄様の危険を察知して、ハーマルお兄様に逃げるように促すから、ハーマルお兄様の相棒としては最高。
でも、ハーマルお兄様以外の危険に、チャーチャは鈍感だから、ハーマルお兄様以外の相棒には向かない。」
とマーゴット。
「チャーチャを狙っている心当たりがありすぎて、相手を絞り込めていないので、チャーチャを狙う目的も、不明です。
チャーチャの能力をどれほど把握して狙っているか、も不明です。」
とガラン領民。
「チャーチャは、そんなに有名?」
とマーゴット。
「ハーマル様のポケットから出ない小鳥ですから。
ポケットに茶色の小鳥を入れた、コーハ王国の外交担当として、ハーマル様は認知されつつあります。」
とガラン領民。
マーゴットには、見慣れた光景なので、何も思わないが、ポケットに小鳥が入っているのは、目立つことなのだろうか。
ガラン領の外に遊びにいった先で、人外をポケットに入れている人を見ても、ハーマルお兄様と同じ、と思うだろう。
「ガラン領にいたら、ハーマルがチャーチャをポケットに入れていても、誰も気にしないわ。
マーゴットが今まで出会った人間も人外も、ガランと人外の関係を理解していた。
というよりも。
ガランを理解している人間と人外以外とは、会っていないわ。」
とミノカサゴ。
「お父様とお兄様が、そのような采配を?」
とマーゴット。
「お二方の采配もありますが。
マーゴット様が交流を持たれてきた方々は、創世の十傑ガラン家をよく知っている方々でしたから。」
とガラン領民。
「わたしに悪意をぶつけて、ガランを敵に回すことはしない?」
とマーゴット。
「はい。」
とガラン領民。
マーゴットは、改めて考える。
わたしは、わたし以外を守っているつもりだった。
わたしは戦える。
だから、わたしが戦って守るものだと自負していた。
ハーマルお兄様は、気立てが優しくて、戦いには全く向いていない。
でも。
護衛を連れてこれないと承知の上で、わたしの学生生活を心配して、学園に乗り込んでこようとしている。
ハーマルお兄様は弱いから、わたしが守らないと、だけど。
ハーマルお兄様の気持ちは、ずっとわたしを守っている。
長兄のデヒルお兄様は、わたしの知らないところで、色々してくれている。
わたしが、わたし以外を守っていられたのは、わたしが守るよりも強固な守りで、わたしが守られてきたから。
お父様もお兄様も、強固な守りの中で、好きにやっていい、とわたしに選ばせてくれている。
だったら。
わたしは、わたしのしたいことをやりきる。
わたしのしたいことは、知らないことを知り尽くせるくらいに充足していて、快適な学生生活を送ること。
マーゴットの心の流れをよんでいるかのように、ガラン領民は、ニコニコとマーゴットを見守っている。
ミノカサゴが、ガラン領民に言質とらせたのは、マーゴットのため。
ミノカサゴは、ふよふよと、マーゴットの顔の横に並んで、ガラン領民を見ていた。
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