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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
692.マーゴットの3番目の兄ハーマルをマーゴットが守る話は、どこからわいて出てきた?
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マーゴットの3番目の兄ハーマルは、戦闘能力に長けていない。
能力的にも、性格的にも。
マーゴットの方が戦闘能力が高く、戦闘に向いた性格をしている。
適材適所?
3番目の兄が標的になっているから、と、外国で学生生活を送る妹のマーゴットが戦う事態になるだろうか?
マーゴットの3番目の兄ハーマルは、現在、コーハ王国の外交担当としてニンデリー王国に来ている。
コーハ王国の外交担当が国外に出るときは、必ず国が護衛がつけている。
外交担当は、ハニートラップにさらされるばかりではない。
力技で誘拐されたり、脅されたり、と命の危険を伴うため、護衛の同行は必須。
コーハ王国の外交担当は、護衛の同行が断られるような場所には、立ち入るな、護衛を嫌がる人には、会うな、と言われている。
なぜなら。
コーハ王国は、外交担当が貴族階級であるときには、護衛に近衛を同行させる。
コーハ王国の近衛は、国に忠誠を誓うので、護衛対象は王家に限定されていない。
ニンデリー王国で会ったハーマルは、護衛を連れていた。
マーゴットは、ハーマルについていた護衛を見ている。
ハーマルを守れないほど弱い護衛には見えなかった。
ハーマルの護衛は、全員、コーハ王国の近衛。
そもそも、マーゴットの3番目の兄ハーマルが、ニンデリー王国で狙われていること自体が穏やかではない。
なんだって、ハーマルが狙われることになっているのか?
ハーマルを助けるために、マーゴットの活躍が必要だというなら。
ハーマルを狙う相手の目的は、外交交渉でどうにかする類のものではない。
「ハーマルお兄様についている、コーハ王国の護衛が無力化される事態を黙認?」
とマーゴット。
「護衛を無力化ではなく、ハーマル様の護衛の同行を拒否してきました。」
とガラン領民。
「行かないという選択肢がないのなら、ハーマルお兄様は、どこへ行こうとされている?」
とマーゴット。
「ニンデリー王立学園の学生は、2年目に、家族をはじめとする保護者が学生の成長を見に来る参観があります。」
とガラン領民。
「ある。私は、ハーマルお兄様をお呼びしたいと考えている。」
とマーゴット。
「ハーマル様も保護者として参加されるおつもりです。」
とガラン領民。
「まだ、わたしはハーマルお兄様にお願いしていないけれど。」
とマーゴットは、びっくり。
「ハーマル様は、妹が健やかな学生生活を送れているか、確認したいとおっしゃってました。」
とガラン領民。
家族思いのハーマルらしい。
「ハーマルお兄様に安心してもらうためにも、参観には来てもらう。」
とマーゴット。
「はい。その参観に、ハーマル様が護衛を同行させるのは、学び舎に相応しくない、とニンデリー王立学園が拒否しました。」
とガラン領民。
学園が、拒否したのか。
近衛がいないとなれば、マーゴットがハーマルを守るのが一番確実だ。
学園内なら、なおさら。
能力的にも、性格的にも。
マーゴットの方が戦闘能力が高く、戦闘に向いた性格をしている。
適材適所?
3番目の兄が標的になっているから、と、外国で学生生活を送る妹のマーゴットが戦う事態になるだろうか?
マーゴットの3番目の兄ハーマルは、現在、コーハ王国の外交担当としてニンデリー王国に来ている。
コーハ王国の外交担当が国外に出るときは、必ず国が護衛がつけている。
外交担当は、ハニートラップにさらされるばかりではない。
力技で誘拐されたり、脅されたり、と命の危険を伴うため、護衛の同行は必須。
コーハ王国の外交担当は、護衛の同行が断られるような場所には、立ち入るな、護衛を嫌がる人には、会うな、と言われている。
なぜなら。
コーハ王国は、外交担当が貴族階級であるときには、護衛に近衛を同行させる。
コーハ王国の近衛は、国に忠誠を誓うので、護衛対象は王家に限定されていない。
ニンデリー王国で会ったハーマルは、護衛を連れていた。
マーゴットは、ハーマルについていた護衛を見ている。
ハーマルを守れないほど弱い護衛には見えなかった。
ハーマルの護衛は、全員、コーハ王国の近衛。
そもそも、マーゴットの3番目の兄ハーマルが、ニンデリー王国で狙われていること自体が穏やかではない。
なんだって、ハーマルが狙われることになっているのか?
ハーマルを助けるために、マーゴットの活躍が必要だというなら。
ハーマルを狙う相手の目的は、外交交渉でどうにかする類のものではない。
「ハーマルお兄様についている、コーハ王国の護衛が無力化される事態を黙認?」
とマーゴット。
「護衛を無力化ではなく、ハーマル様の護衛の同行を拒否してきました。」
とガラン領民。
「行かないという選択肢がないのなら、ハーマルお兄様は、どこへ行こうとされている?」
とマーゴット。
「ニンデリー王立学園の学生は、2年目に、家族をはじめとする保護者が学生の成長を見に来る参観があります。」
とガラン領民。
「ある。私は、ハーマルお兄様をお呼びしたいと考えている。」
とマーゴット。
「ハーマル様も保護者として参加されるおつもりです。」
とガラン領民。
「まだ、わたしはハーマルお兄様にお願いしていないけれど。」
とマーゴットは、びっくり。
「ハーマル様は、妹が健やかな学生生活を送れているか、確認したいとおっしゃってました。」
とガラン領民。
家族思いのハーマルらしい。
「ハーマルお兄様に安心してもらうためにも、参観には来てもらう。」
とマーゴット。
「はい。その参観に、ハーマル様が護衛を同行させるのは、学び舎に相応しくない、とニンデリー王立学園が拒否しました。」
とガラン領民。
学園が、拒否したのか。
近衛がいないとなれば、マーゴットがハーマルを守るのが一番確実だ。
学園内なら、なおさら。
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