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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
670. 貴族の屋敷の外からマーゴットに向かって大きく手を振っているのは?
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マーゴットは、ベリーベリー・イニーと手を繋ぎ、使用人もどきとナンシー・ボーンの母を従えて、貴族が拘束されている部屋に戻ってきた。
マーゴットが部屋に入ると。
貴族を拘束しているトレメイヤ王国民が、窓の外に注目してくれ、とマーゴットに視線を寄越してきた。
マーゴットとベリーベリー・イニーは、揃って、窓の外を見る。
拘束されている貴族の後ろにある窓から、マーゴットに向かって大きく手を振る人物が見えた。
その人物は、マーゴットの姿を認めると、ほっとした表情になり。
「開けて、入れて。」
と口パクしながら、ジェスチャーを始めた。
トレメイヤ王国民によって閉ざされた屋敷を開放し、自分達を中に入れるようにと、マーゴットに訴えているその人物は。
マーゴットの3番目の兄ハーマル。
アレックスを確保して引っ立てたハーマルは、妹のマーゴットが心配になって、戻ってきたのだ。
可愛い妹の身に何かあったら大変だとハーマルは考えている。
マーゴットは、しっかりしているけれど、まだ大人じゃない。
可愛い妹が危ない目にあう前にこそ、大人であり、兄であるハーマルが動かなくてどうする?
ハーマルは、兄として、危険人物になりそうな者のところから、可及的速やかにマーゴットを脱出させることにした。
マーゴットが機嫌よく脱出できるように、マーゴットの困りごとを作っている原因の解決を急ごうとハーマルは思った。
妹のために時間を使いたいハーマルは、バネッサの兄アレックスに対して、容赦しなかった。
アレックスが伯爵家子息だということを忘れているのではないか、というくらいに、ハーマルは容赦なかった。
アレックスへの聞き取りが済んだハーマルは、マーゴットが目的地にしていた貴族の屋敷を目指した。
貴族の屋敷に着いてみると、マーゴットが捕まえていたトレメイヤ王国民が、屋敷を閉ざしている。
屋敷の敷地内にいたトレメイヤ王国民の3人のうち、ハーマルの顔を覚えていたトレメイヤ王国民がいたのは、幸いだった。
ハーマルに屋敷を閉ざしている理由を聞かれたトレメイヤ王国民は、模範的回答に終始し、ハーマルの怒りを買うことはしなかった。
「新しいボスに聞いてくれ。
新しいボスと話をして、ボスがいいなら、そのようにする。」
マーゴットはどこにいる、と、外から窓を通して探していたハーマル。
ハーマルが探しているタイミングで部屋に戻ってきたマーゴット。
ハーマルは、ほっとすると同時に、盛大に妹を見つけた喜びを表現していた。
マーゴットは、3番目の兄ハーマルの望みを叶えることにした。
マーゴットは、屋敷の外で屋敷を閉ざしているトレメイヤ王国民に、屋敷の閉鎖の解除を命じた。
ベリーベリー・イニーと手を繋いで、使用人もどきとナンシー・ボーンの母を従えたマーゴットは、建物から出て、庭を歩く。
マーゴットが建物から出てきたのを認めたハーマルは、何度も小さく手を振っていた。
「今からは、大人の時間。」
とハーマル。
マーゴットが部屋に入ると。
貴族を拘束しているトレメイヤ王国民が、窓の外に注目してくれ、とマーゴットに視線を寄越してきた。
マーゴットとベリーベリー・イニーは、揃って、窓の外を見る。
拘束されている貴族の後ろにある窓から、マーゴットに向かって大きく手を振る人物が見えた。
その人物は、マーゴットの姿を認めると、ほっとした表情になり。
「開けて、入れて。」
と口パクしながら、ジェスチャーを始めた。
トレメイヤ王国民によって閉ざされた屋敷を開放し、自分達を中に入れるようにと、マーゴットに訴えているその人物は。
マーゴットの3番目の兄ハーマル。
アレックスを確保して引っ立てたハーマルは、妹のマーゴットが心配になって、戻ってきたのだ。
可愛い妹の身に何かあったら大変だとハーマルは考えている。
マーゴットは、しっかりしているけれど、まだ大人じゃない。
可愛い妹が危ない目にあう前にこそ、大人であり、兄であるハーマルが動かなくてどうする?
ハーマルは、兄として、危険人物になりそうな者のところから、可及的速やかにマーゴットを脱出させることにした。
マーゴットが機嫌よく脱出できるように、マーゴットの困りごとを作っている原因の解決を急ごうとハーマルは思った。
妹のために時間を使いたいハーマルは、バネッサの兄アレックスに対して、容赦しなかった。
アレックスが伯爵家子息だということを忘れているのではないか、というくらいに、ハーマルは容赦なかった。
アレックスへの聞き取りが済んだハーマルは、マーゴットが目的地にしていた貴族の屋敷を目指した。
貴族の屋敷に着いてみると、マーゴットが捕まえていたトレメイヤ王国民が、屋敷を閉ざしている。
屋敷の敷地内にいたトレメイヤ王国民の3人のうち、ハーマルの顔を覚えていたトレメイヤ王国民がいたのは、幸いだった。
ハーマルに屋敷を閉ざしている理由を聞かれたトレメイヤ王国民は、模範的回答に終始し、ハーマルの怒りを買うことはしなかった。
「新しいボスに聞いてくれ。
新しいボスと話をして、ボスがいいなら、そのようにする。」
マーゴットはどこにいる、と、外から窓を通して探していたハーマル。
ハーマルが探しているタイミングで部屋に戻ってきたマーゴット。
ハーマルは、ほっとすると同時に、盛大に妹を見つけた喜びを表現していた。
マーゴットは、3番目の兄ハーマルの望みを叶えることにした。
マーゴットは、屋敷の外で屋敷を閉ざしているトレメイヤ王国民に、屋敷の閉鎖の解除を命じた。
ベリーベリー・イニーと手を繋いで、使用人もどきとナンシー・ボーンの母を従えたマーゴットは、建物から出て、庭を歩く。
マーゴットが建物から出てきたのを認めたハーマルは、何度も小さく手を振っていた。
「今からは、大人の時間。」
とハーマル。
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