上 下
581 / 774
第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。

580.マーゴット。ジュゴン先生とベリーベリー・イニーを連れて、ナンシー・ボーンの家へ移動しよう。5人の少女の頼り頼られる関係。

しおりを挟む
キャスリーヌと布人間レーイーエール・サバンナパークの戦いは、キャスリーヌの勝利に終わった。

トレメイヤ王国の支配にベイモンが動くことは、マーゴットの中で決定している。

トレメイヤ王国関連は、キャスリーヌに任せておけばいい。

お洒落なジュゴン先生は、マーゴット達の状況を知っていて、タイミングを見計らってやってきた。

マーゴットは、まずバネッサに声をかける。

「バネッサ、ベリーベリー・イニーの護衛をありがとう。

わたしは、ベリーベリー・イニーを連れて、ジュゴン先生とナンシー・ボーンの家に入る。

バネッサは、身の安全を最優先に考え、キャスリーヌとレベッカ・ショアから離れないように。」

「どういたしまして。」
とバネッサは、ベリーベリーイニーから離れて、キャスリーヌの斜め後ろへ。

「私は?」
とレベッカ・ショアは、片手をあげた。

「レベッカ・ショアも、バネッサと並んで、キャスリーヌの斜め後ろへ移動しなさい。」
とマーゴット。

「分かった!
ヒレ足くんは、後だよね?」
とマーゴットに確認するレベッカ・ショア。

レベッカ・ショアは、ジュゴン先生にヒレ足くんをプレゼントしたくてうずうず。

「ヒレ足くんは、ナンシー・ボーンの魚憑きの後。」
というマーゴットからの返事をもらったレベッカ・ショアは、待っている、とニコニコ。

マーゴットは、ジュゴン先生に向き合う。

「ジュゴン先生、ベリーベリー・イニー。

今から、わたし達は魚憑きのナンシー・ボーンの家に入る。

わたしに遅れず、続くように。」
とマーゴットは先頭を歩く。

「良いでしょう。」
とジュゴン先生。

ジュゴン先生は、宙に浮いたまま、マーゴットとベリーベリー・イニーについてくる。

ベリーベリー・イニーは、前を歩くマーゴットの背中に話しかける。

「マーゴットは、あたしが、ナンシーの今を見た方がいいと思って、連れていくんだろうけれど。

どうして、あたしが見た方がいいと思った?

ナンシーの件は、人に知られない方がいい話だと思っていたけど、違った?」
とベリーベリー・イニー。

「ベリーベリー・イニーは、わたしの部下の娘で、わたしの友人。

わたしの関わる世界の一部に、ベリーベリー・イニーは無関係ではいられない。

ニンデリー王国で起きた魚憑きの現象は、他の土地でも、起こり得る。

魚ではなく、他の何かを使う誰かが出てくるかもしれない。

何が起きていていたのか、をレポートにまとめて、わたしに提出しなさい。」
とマーゴット。

「分かった。」
とベリーベリー・イニー。

「ベリーベリー・イニー。

頼る相手を覚えなさい。

ベリーベリー・イニーは、わたしが庇護下においている。

バネッサは、コーハ王国の貴族で、わたしとキャスリーヌの友人。

バネッサと、わたしとキャスリーヌの間に主従関係は存在しない。

わたしとキャスリーヌが、バネッサを応援するのは、友人というだけではなく、貴族としての判断によるもの。

レベッカ・ショアは、キャスリーヌの配下。」
とマーゴット。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ
ファンタジー
気が付くと見知らぬ部屋にいた。 最初は、何が起こっているのか、状況を把握する事が出来なかった。 でも、鏡に映った自分の姿を見た時、この世界で生きてきた、リュカとしての記憶を思い出した。 記憶を思い出したはいいが、状況はよくなかった。なぜなら、貴族では失敗した人がいない、召喚の儀を失敗してしまった後だったからだ! 貴族としては、落ちこぼれの烙印を押されても、5歳の子供をいきなり屋敷の外に追い出したりしないだろう。しかも、両親共に、過保護だからそこは大丈夫だと思う……。 でも、両親を独占して甘やかされて、勉強もさぼる事が多かったため、兄様との関係はいいとは言えない!! このままでは、兄様が家督を継いだ後、屋敷から追い出されるかもしれない! 何とか兄様との関係を改善して、追い出されないよう、追い出されてもいいように勉強して力を付けるしかない! だけど、勉強さぼっていたせいで、一般常識さえも知らない事が多かった……。 それに、勉強と兄様との関係修復を目指して頑張っても、兄様との距離がなかなか縮まらない!! それでも、今日も関係修復頑張ります!! 5/9から小説になろうでも掲載中

私ではありませんから

三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」 はじめて書いた婚約破棄もの。 カクヨムでも公開しています。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

捨てられた転生幼女は無自重無双する

紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。 アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。 ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。 アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。 去ろうとしている人物は父と母だった。 ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。 朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。 クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。 しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。 アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。 王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。 アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。 ※諸事情によりしばらく連載休止致します。 ※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

処理中です...