子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。

558.マーゴット・ガランとキャスリーヌ・ベイモンは、負け知らず。ベリーベリー・イニーは、マーゴットとキャスリーヌを見て、父に思いを馳せる。

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「そのような戯言に誰が耳を貸すか!」
と布人間レーイーエール・サバンナパーク。

「私の助けがいらないなら、戦闘を再開するよ。」

キャスリーヌは、声に魔力を乗せる。

ケトケト、ケトケトという鳴き声の範囲は、どんどん狭まっていく。

布人間レーイーエール・サバンナパークの1メートル四方に、ケトケトと鳴き声を出す何かが、敷き詰められて、うず高く積み上がっていった。

「嫌いな音って、苛々するんだよね。」
とキャスリーヌ。

「レーイーエール・サバンナパークは、ケトケトという鳴き声を嫌っている?」
とマーゴット。

「うん。鳥の鳴き声に限定していないから。」
とキャスリーヌ。

キャスリーヌは、布人間レーイーエール・サバンナパークに、生理的に嫌な音を発する魔法を使っている。

布人間レーイーエール・サバンナパークの頭から降り注いだ鳥の雛の死骸とミミズは、微弱な音を発していた。

色んな音のシャワーの中で、布人間レーイーエール・サバンナパークの嫌いな音を探り当て、盛大に鳴らしている。

音による攻撃。

師匠に助けを求める声を出すこともできなくなったひよっこの3人にくっついた、平べったいミミズは、ひよっこの体に同化して見えなくなった。

ひよっこ3人が招き寄せたミミズは、ひよっこの師匠、トレメイヤ王国のレーイーエール・サバンナパークの魔法を元に作られている。

そこに、ひよっこ達の魔法が加わって、平べったいミミズへと進化。

平べったいミミズには、キャスリーヌの魔法は、入っていない。

キャスリーヌの魔法は入っていないが、キャスリーヌの使用用途に合うように、元の魔法は変質済み。

布人間レーイーエール・サバンナパークが、拒否してもしなくても、ひよっこ3人は、キャスリーヌの手の内にある。

マーゴットが目立っているように見えたのは、マーゴットが大将だから。

マーゴットは、ひよっこ3人に対して何もしていない。

キャスリーヌが動きやすいように、目立っていただけだ。

キャスリーヌは、布人間レーイーエール・サバンナパークが、一度で降参するとは思っていない。

布人間レーイーエール・サバンナパークが降参するまで、戦闘を続ける。

途中、どれだけ抵抗しようと、最終的に降参させるので、キャスリーヌとしては何も問題ない。

創世の十傑、ガラン家当主の娘であるマーゴット。

ガランの左右、ベイモン家当主の娘、キャスリーヌ。

2人は、その家名に恥じぬ実力を身に着けて、コーハ王国を出てきた。

戦うからには、全戦全勝。

迷いなく、勝利へと突き進む2人の少女。

ベリーベリー・イニーは、暫しのさようならを告げた父親を思う。

貴族の中にも種類がある。

マーゴットは、貴族の中でも、最上位にいる。

父さんは、マーゴットの部下になって、あたしをマーゴットの友達でいさせてくれた。

だから。

あたしは、父さんとマーゴットの足を引っ張らないように、自分ができることを増やしていく。
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