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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。

533.リスは、木の実を埋めて隠しておき、食べ物が不足して食べたいときに掘り起こす。荷物になりそうだから、埋めておいて、後で掘り起こす?

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レベッカ・ショアに聞かれたマーゴット。

「歩かないなら。」
とマーゴットが、言いかけたので、布人間レーイーエール・サバンナパークが止めに入る。

「置いていく方で、話をしましょう、そうしましょう。」

レベッカ・ショアは、うんうん、と頷く。

レベッカ・ショアは、人の話を聞くようになった。

布人間レーイーエール・サバンナパークの、墓穴を掘らされる云々の発言も、勿論聞いていた。

「それがいいよね。
4人とも、蟹歩きに慣れてないみたいだから、時間がかかると思う。

それに、勝手に道に墓穴を掘ったら、怒られるよね、道を管理している人に。

墓穴を掘って埋めるなら、許可をとらないと。

無許可はだめだよね。

戻ってきたときに、掘り起こしていいかも、聞いておかないと。」
とレベッカ・ショア。

「埋めておいて、後で掘り起こしにいくとすると?

私達は、荷物が減らせる。

地中に埋めておけば、どこにも逃げられないから、埋めた場所を忘れなければ、掘り起こすだけで、探す手間が省けるよ。」
とキャスリーヌ。

「そうだよね!
呼吸はできるように、筒を口に差し込んでおけばいいと思う。」
とレベッカ・ショア。

「筒を塞がれたら、呼吸ができなくなるよ。

埋める前には、仮死状態にしておこう。

掘り起こすのを忘れたら、仮死状態じゃなくなるから、忘れないように。」
とキャスリーヌ。

布人間レーイーエール・サバンナパークは、思った。

ガランとベイモンの娘と会話が成り立つ少女なんて、危険度マシマシ。

持ち運ぶのが大変だから、埋めておいて、後で掘り起こす?

成人男性4人を少女が連れて歩くのは、たいへんだけれども。

「お嬢様方、リスが、木の実を隠すように、人を埋めて隠すのは、無期限延期してもらえますか?」
と布人間レーイーエール・サバンナパーク。

「布人間は、この4人を預かる気になった?」
とキャスリーヌ。

「預からないと、変死体が4つもできるとなれば。
話し合いに応じましょう。」
と布人間レーイーエール・サバンナパーク。

「変死体とは何事だ!」

「常識のない子どもの戯れ言に引きずられるな。」

目出し隊4人のうち、2人は元気に噛みついている。

キャスリーヌが、布人間レーイーエール・サバンナパークに、ちらっと2人を視線で示す。

「時間をください。この場はさすがに、勘弁してください。」
と布人間レーイーエール・サバンナパーク。

「構わない。話し合いを始める。」
とマーゴット。

「始めましょう。」
と布人間レーイーエール・サバンナパーク。
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