子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。

531.実はすごいんだよ、そうは見えないけど。実力は隠していないよ。

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マーゴットとキャスリーヌとバネッサは、布人間レーイーエール・サバンナパークと、ひよっこ以外の4人の目出し隊とは、そこそこ話せる間柄だと分かった。

「墓穴だと?そんなことをさせるのか?斬新な遊び方をする少女達だ。」
と目出し隊の一人は、信じられないという声を出している。

「遊びだったらどんなに良かったか。

今まで、私達のやりとりを見てましたよね?

どこをどう見たら、遊んでいるように見えました?

その目は、何を見ているんですかー?

ぼけっと見ているだけなら、目元だけ、出している意味があります?

目から入った情報を頭に入れるようにしてくださいねー。」
と布人間レーイーエール・サバンナパークは、敬意を払う気がなくなってきている。

「子ども達には、戦闘能力があるようだが、その程度で、そなたをねじ伏せれるとでも言うのか?

そなたは決して弱くはなかろう。

今だって、話をする余裕があるではないか。

子どもだからと手加減して侮られては、ならない。」
と2人目。

「これだから、普段から、戦わない上に、目の前にある仕事しか見ない人は、もう。

私の戦闘能力以前の問題なんですー。

その子どもに捕まったのは、どこのどなたですかー?

戦いだけに全力を尽くして、力尽きたら、死にますからね?

死んだら、おしまいですから、死なないように頑張るんです。」
と布人間レーイーエール・サバンナパーク。

マーゴット、キャスリーヌ、バネッサには、分かった。

2人目は、戦いを生業にしないどころか、戦いというものを目にしたことがない種類の大人だと。

現場を知らないから、できるだろう、やれ!と平気で言って、失敗しても、自分に原因があるとは考えず、現場の力不足を疑わない。

現場に出てきた、ということは、現場に出てくる本人なりの理由があったのだろう。

「兵士とは、国のために死ぬものだ。」
と2人目。

「私は、貴国の兵士ではありません。」

布人間レーイーエール・サバンナパークの声は、急に冷たくなった。

「人は見かけによらないと聞くが、それか。」

「この見た目ならば、召し抱えてはどうだ?」

3人目と4人目は、小さくない声でひそひそ話をしている。

布人間レーイーエール・サバンナパークは、ぶつくさと独り言を言っている。

「知らないで生きてきたというのが、信じられない。

本当にもどかしい。
家に帰りたい。家に帰りたい。」

布人間レーイーエール・サバンナパークは、気を取り直した。

「知らないようですから、先に教えます。
知らされたからって、恨みっこなしで、お願いします。

皆様とこちらのお嬢様方のどちらと敵対するのが危険か、と聞かれたら、私は、お嬢様方と答えます。

先にお伝えしておきますが、私は、お嬢様方とは敵対しません。」
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