518 / 774
第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
517.ジュゴン先生の生け簀用のプレゼントには、連中の中でも、活きのいいのを。『生け簀に魚以外を入れてもいいの?』『尾ビレがあれば?』
しおりを挟む
マーゴットは、ナンシー・ボーンの家の中のゴンズイ玉を、家の中から出ないようにして、自由自在に泳がせることにした。
まず、ナンシー・ボーンの家を、呪術の結界を覆う。
魚憑きのナンシー・ボーンも家から出られなくなったが、マーゴットの所用が終わるまでの時間など、いかほどでもない。
そういえば、ナンシー・ボーンの母親も家にいた。
魚憑きではない人物が出入りすると、家が反応するように、呪術を足しておくとしよう。
ナンシー・ボーンの家の対策はした。
「ベリーベリー・イニー。対象の2名は?」
とマーゴット。
「見つからない。」
とベリーベリー・イニー。
「バネッサ、ベリーベリー・イニーを任せる。わたしは、ジュゴン先生の生け簀にプレゼントする魚もどきを見繕う。」
とマーゴット。
「いってらっしゃい。」
とバネッサ。
マーゴットは、レベッカ・ショアの元へ。
「まだ戦闘意欲がありそうな活きのいいのは?」
とマーゴット。
レベッカ・ショアは、次の一手を考えあぐねていたので、マーゴットに助けてもらうことにした。
「3人いる。どうしたらいい?」
とレベッカ・ショア。
「その3人は、ジュゴン先生の生け簀用にプレゼントする。」
とマーゴット。
生け簀用、プレゼント、ジュゴン先生、と聞いて、レベッカ・ショアは、ジュゴン先生の授業を思い出してみる。
ジュゴン先生は、魚を見せてくれて、希望する学生に解剖を教えてくれた。
解剖する魚は、生きている魚を取り出して使った。
そこまで思い出して、頭を捻るレベッカ・ショア。
「生け簀は、魚じゃなくても入っていいの?邪魔にならない?」
とレベッカ・ショア。
「魚以外でも、大丈夫。
海の側の海鮮料理店では、蟹、タコ、イカ、ウニ、貝も生け簀に入っていた。」
とマーゴット。
マーゴットのざっくりした判断に、レベッカ・ショアは首を傾げた。
「全部、海の中の生き物だよね?
人は、水の中の生き物じゃないけど、生け簀に入れてジュゴン先生に怒られないの?」
とレベッカ・ショア。
レベッカ・ショアの関心は、ジュゴン先生に怒られるか、怒られないか。
ジュゴン先生は、知らないことを丁寧に教えてもらえたから、楽しかった。
ジュゴン先生の次の授業を、レベッカ・ショアは楽しみにしている。
ジュゴン先生に、怒られるようなことは、あまりしたくない、とレベッカ・ショアは考えた。
人は生け簀に入れるものじゃない、と、スラッルス・トークンがいれば、ツッコミを入れるだろうが、スラッルス・トークンは、まだベッドの上。
「怒られそうになったら、怒られないように魚っぽく見せるから大丈夫。」
とマーゴット。
「魚っぽく?分かった!足を尾ビレにすればいいよね!」
とレベッカ・ショア。
まず、ナンシー・ボーンの家を、呪術の結界を覆う。
魚憑きのナンシー・ボーンも家から出られなくなったが、マーゴットの所用が終わるまでの時間など、いかほどでもない。
そういえば、ナンシー・ボーンの母親も家にいた。
魚憑きではない人物が出入りすると、家が反応するように、呪術を足しておくとしよう。
ナンシー・ボーンの家の対策はした。
「ベリーベリー・イニー。対象の2名は?」
とマーゴット。
「見つからない。」
とベリーベリー・イニー。
「バネッサ、ベリーベリー・イニーを任せる。わたしは、ジュゴン先生の生け簀にプレゼントする魚もどきを見繕う。」
とマーゴット。
「いってらっしゃい。」
とバネッサ。
マーゴットは、レベッカ・ショアの元へ。
「まだ戦闘意欲がありそうな活きのいいのは?」
とマーゴット。
レベッカ・ショアは、次の一手を考えあぐねていたので、マーゴットに助けてもらうことにした。
「3人いる。どうしたらいい?」
とレベッカ・ショア。
「その3人は、ジュゴン先生の生け簀用にプレゼントする。」
とマーゴット。
生け簀用、プレゼント、ジュゴン先生、と聞いて、レベッカ・ショアは、ジュゴン先生の授業を思い出してみる。
ジュゴン先生は、魚を見せてくれて、希望する学生に解剖を教えてくれた。
解剖する魚は、生きている魚を取り出して使った。
そこまで思い出して、頭を捻るレベッカ・ショア。
「生け簀は、魚じゃなくても入っていいの?邪魔にならない?」
とレベッカ・ショア。
「魚以外でも、大丈夫。
海の側の海鮮料理店では、蟹、タコ、イカ、ウニ、貝も生け簀に入っていた。」
とマーゴット。
マーゴットのざっくりした判断に、レベッカ・ショアは首を傾げた。
「全部、海の中の生き物だよね?
人は、水の中の生き物じゃないけど、生け簀に入れてジュゴン先生に怒られないの?」
とレベッカ・ショア。
レベッカ・ショアの関心は、ジュゴン先生に怒られるか、怒られないか。
ジュゴン先生は、知らないことを丁寧に教えてもらえたから、楽しかった。
ジュゴン先生の次の授業を、レベッカ・ショアは楽しみにしている。
ジュゴン先生に、怒られるようなことは、あまりしたくない、とレベッカ・ショアは考えた。
人は生け簀に入れるものじゃない、と、スラッルス・トークンがいれば、ツッコミを入れるだろうが、スラッルス・トークンは、まだベッドの上。
「怒られそうになったら、怒られないように魚っぽく見せるから大丈夫。」
とマーゴット。
「魚っぽく?分かった!足を尾ビレにすればいいよね!」
とレベッカ・ショア。
1
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
私ではありませんから
三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」
はじめて書いた婚約破棄もの。
カクヨムでも公開しています。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる