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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
479.レベッカ・ショア。秘技、浅漬け戦法。『どうやるの?』『浅漬けの素に漬けて、揉み込む。』『人がきゅうりのよう!』
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どんな大技でやっつけようか、と考えていたレベッカ・ショアは、考え直した。
男子学生がどこの誰だか知らない以上、半殺しはよくないと気づけたのだ。
貴族の面子として、家同士の争いに発展すると、実家を出る予定のレベッカ・ショアは、とても困る。
半殺しにせずに、降参させる方法はないか?
参りました、と言わせるだけでなく。
レベッカ・ショアには、二度と攻撃できないくらいの刷り込みをしたい。
うーん、と悩むレベッカ・ショア。
「男子学生が嫌がりそうなものがあれば。」
と前世の意識。
「嫌がりそうなものをどう使う?」
とレベッカ・ショア。
「前世の日本では。虫除けに、虫が忌避する臭いを身にまとうことがあった。」
と前世の意識。
「効果はあるの?」
とレベッカ・ショア。
「臭いがしている間は。」
と前世の意識。
「男子学生が嫌がる臭いを身にまとっても、男子学生が一時的に近寄ってこないだけなら、臭いがしないときは、よりいっそう危険が増すよね。」
とレベッカ・ショア。
「男子学生が嫌がりそうな臭いを男子学生につける。」
と前世の意識。
「嫌がらせ?」
とレベッカ・ショア。
「近づいたら、嫌な臭いをつけられると分かれば、近寄ってこない。ビバ!スカンク。」
と前世の意識。
「スカンク?」
とレベッカ・ショア。
「敵に襲われそうになったら、くさーい臭いを出すらしいよ。
くさーい臭いが平気じゃないと襲わない。」
と前世の意識。
「男子学生が平気じゃないくさーい臭いを男子学生に振りまけばいい?」
とレベッカ・ショア。
「振りまくんじゃ、手ぬるい。」
と前世の意識。
「どうするの?」
とレベッカ・ショア。
「漬け込む。」
と前世の意識。
「漬け込む?」
とレベッカ・ショア。
「漬けた状態で、全身によく揉み込む。」
と前世の意識。
「揉み込む?マッサージ?」
「秘技、浅漬け戦法!」
と前世の意識。
「浅漬け?」
とレベッカ・ショア。
「浅漬けの素に漬けられたきゅうりの気分を味わうがいい。」
と前世の意識。
「人がきゅうりみたい、というフレーズが、前世にあった?」
とレベッカ・ショア。
「きゅうりは、知らない。青菜に例えるのは、あった。」
と前世の意識。
男子学生の嫌がりそうな臭いは、レベッカ・ショアの手元にあった。
『軽くて丈夫!見た目以上の収納力。
臭いが漏れない強力防臭効果付き収納袋。』
キャスリーヌの家の商会の売れ筋商品。
レベッカ・ショアの手元にある収納袋には、解剖後の魚の部位を入れてある。
レベッカ・ショアが、男子学生に、収納袋に入れと言っても、入らないだろう。
どうやって、男子学生を収納袋に収納しよう?
解剖後の魚の部位と血肉、内蔵を詰め込んだ収納袋に。
それが問題だ。
男子学生がどこの誰だか知らない以上、半殺しはよくないと気づけたのだ。
貴族の面子として、家同士の争いに発展すると、実家を出る予定のレベッカ・ショアは、とても困る。
半殺しにせずに、降参させる方法はないか?
参りました、と言わせるだけでなく。
レベッカ・ショアには、二度と攻撃できないくらいの刷り込みをしたい。
うーん、と悩むレベッカ・ショア。
「男子学生が嫌がりそうなものがあれば。」
と前世の意識。
「嫌がりそうなものをどう使う?」
とレベッカ・ショア。
「前世の日本では。虫除けに、虫が忌避する臭いを身にまとうことがあった。」
と前世の意識。
「効果はあるの?」
とレベッカ・ショア。
「臭いがしている間は。」
と前世の意識。
「男子学生が嫌がる臭いを身にまとっても、男子学生が一時的に近寄ってこないだけなら、臭いがしないときは、よりいっそう危険が増すよね。」
とレベッカ・ショア。
「男子学生が嫌がりそうな臭いを男子学生につける。」
と前世の意識。
「嫌がらせ?」
とレベッカ・ショア。
「近づいたら、嫌な臭いをつけられると分かれば、近寄ってこない。ビバ!スカンク。」
と前世の意識。
「スカンク?」
とレベッカ・ショア。
「敵に襲われそうになったら、くさーい臭いを出すらしいよ。
くさーい臭いが平気じゃないと襲わない。」
と前世の意識。
「男子学生が平気じゃないくさーい臭いを男子学生に振りまけばいい?」
とレベッカ・ショア。
「振りまくんじゃ、手ぬるい。」
と前世の意識。
「どうするの?」
とレベッカ・ショア。
「漬け込む。」
と前世の意識。
「漬け込む?」
とレベッカ・ショア。
「漬けた状態で、全身によく揉み込む。」
と前世の意識。
「揉み込む?マッサージ?」
「秘技、浅漬け戦法!」
と前世の意識。
「浅漬け?」
とレベッカ・ショア。
「浅漬けの素に漬けられたきゅうりの気分を味わうがいい。」
と前世の意識。
「人がきゅうりみたい、というフレーズが、前世にあった?」
とレベッカ・ショア。
「きゅうりは、知らない。青菜に例えるのは、あった。」
と前世の意識。
男子学生の嫌がりそうな臭いは、レベッカ・ショアの手元にあった。
『軽くて丈夫!見た目以上の収納力。
臭いが漏れない強力防臭効果付き収納袋。』
キャスリーヌの家の商会の売れ筋商品。
レベッカ・ショアの手元にある収納袋には、解剖後の魚の部位を入れてある。
レベッカ・ショアが、男子学生に、収納袋に入れと言っても、入らないだろう。
どうやって、男子学生を収納袋に収納しよう?
解剖後の魚の部位と血肉、内蔵を詰め込んだ収納袋に。
それが問題だ。
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