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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
372.マーゴット・ガラン。『呪術者、チェール・モンスを探そう。』ニンデリー王国の王太子は、魔法と呪術の両方を理解しているのかな?
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わたしは、目標を決めた。
「呪術者を探す。観察部屋をやみくもに探すより、知っている人物を探す方が、結果的に早い。」
「呪術者と知りあい?」
とシジミ。
「授業で見かけたことがある。話したことはない。
黄土色の髪と瞳、一部が欠けた耳の男子学生。
チェール・モンス。
ニンデリー王国にいるはずがない子どもだから、気にはしていた。
印をつけたりはしていないから、地道に探す。」
「シジミちゃんは、救世主だから。」
とシジミ。
シジミは、生霊の救世主だった。そういえば。
「シジミちゃんは、最後まで救世主。」
シジミは、還らずに、生霊の結末を見届けると決めたのか。
「シジミ、わたしは、両手をあけておきたい。
移動は、わたしのポケットに入るか、ミノカサゴと同じカバンに入るか、どっちにする?」
「ポケット。」
というなり、霊獣シジミは、わたしの服のポケットに飛び込んだ。
霊獣シジミを水洗いしておいて良かった。
清潔さのない水に入っていたシジミをポケットに入れるのは、わたしも抵抗がある。
わたしは、水槽に仕掛けがないことをチェック。
持ち運び中に、水槽が変身したら嫌だから。
わたしは、水槽に魔力を流した。
ところが。
水槽に、わたしの魔力が行き渡る様子がない。
水槽に、魔力が浸透する素材を使っていない。
生霊が、魔力を使う可能性をなくした?
魔力で水槽を支配して運ぶのは無理か。
呪術ならできる?
人は、魔力がある場合、魔法を使うことが多い。
王侯貴族は、だいたい魔法を使う。
レベッカ・ショアの母国のナーシン王国みたいに、魔法は非推奨という国もある。
でも、ナーシン王国は、国として、魔法を積極的に使わないだけで、王侯貴族は、魔力持ち。
魔力が少なかったり、魔力がない人は、呪術を習得することがある。
わたしは、魔法も呪術もおさめた。
わたしの血筋には、長い歴史がある。
その歴史の中で、習得できるものは、習得しておくという流れができた。
魔法が使えない場所でも、呪術が使えたから、ピンチを切り抜けたご先祖様がいた。
ガランは、昔から狙われている血筋なので、ご先祖様は、コツコツと対策をして、子孫に受け継がせた。
わたしは、そういった経緯で、手広く学んでいる。
わたしが、わたしらしく生きるために必要だから。
ニンデリー王国の王太子が呪術を習得した経緯は、なんだったのか?
ニンデリー王国は、呪術を重要視してこなかった。
急な方針転換?
プライベートだから、聞く機会があるとは思わない。
だけど。
ニンデリーの王太子は、呪術への理解が深いような気がする。
本人が呪術を使うだけではなく、魔法と並行して、呪術の実験をするくらいだ。
王太子が呪術を理解していることは、わたし達が巻き込まれた騒動に関係がある?
わたしは、考えながら、呪術を行使する。
呪術を使うとき、余計なことはしないタイプの呪術者もいる。
わたしは、なんでも、基本的に並行処理する練習をしてきた。
ガランの娘として立っているとき。
わたしがするのは、戦闘ではなく、指揮。
一つのことに気を取られて、他のことが疎かになるようでは、大将は務まらない。
わたしは、呪術で、水槽を一つに縛り上げた。
積み荷が崩れないようにするイメージ。
呪術も練習次第では、魔法みたいに予備動作なしで使える。
わたしは、呪術で一つに固めた水槽をわたしの腰辺りの高さに浮かして固定した。
さて、チェール・モンスを探そう。
「呪術者を探す。観察部屋をやみくもに探すより、知っている人物を探す方が、結果的に早い。」
「呪術者と知りあい?」
とシジミ。
「授業で見かけたことがある。話したことはない。
黄土色の髪と瞳、一部が欠けた耳の男子学生。
チェール・モンス。
ニンデリー王国にいるはずがない子どもだから、気にはしていた。
印をつけたりはしていないから、地道に探す。」
「シジミちゃんは、救世主だから。」
とシジミ。
シジミは、生霊の救世主だった。そういえば。
「シジミちゃんは、最後まで救世主。」
シジミは、還らずに、生霊の結末を見届けると決めたのか。
「シジミ、わたしは、両手をあけておきたい。
移動は、わたしのポケットに入るか、ミノカサゴと同じカバンに入るか、どっちにする?」
「ポケット。」
というなり、霊獣シジミは、わたしの服のポケットに飛び込んだ。
霊獣シジミを水洗いしておいて良かった。
清潔さのない水に入っていたシジミをポケットに入れるのは、わたしも抵抗がある。
わたしは、水槽に仕掛けがないことをチェック。
持ち運び中に、水槽が変身したら嫌だから。
わたしは、水槽に魔力を流した。
ところが。
水槽に、わたしの魔力が行き渡る様子がない。
水槽に、魔力が浸透する素材を使っていない。
生霊が、魔力を使う可能性をなくした?
魔力で水槽を支配して運ぶのは無理か。
呪術ならできる?
人は、魔力がある場合、魔法を使うことが多い。
王侯貴族は、だいたい魔法を使う。
レベッカ・ショアの母国のナーシン王国みたいに、魔法は非推奨という国もある。
でも、ナーシン王国は、国として、魔法を積極的に使わないだけで、王侯貴族は、魔力持ち。
魔力が少なかったり、魔力がない人は、呪術を習得することがある。
わたしは、魔法も呪術もおさめた。
わたしの血筋には、長い歴史がある。
その歴史の中で、習得できるものは、習得しておくという流れができた。
魔法が使えない場所でも、呪術が使えたから、ピンチを切り抜けたご先祖様がいた。
ガランは、昔から狙われている血筋なので、ご先祖様は、コツコツと対策をして、子孫に受け継がせた。
わたしは、そういった経緯で、手広く学んでいる。
わたしが、わたしらしく生きるために必要だから。
ニンデリー王国の王太子が呪術を習得した経緯は、なんだったのか?
ニンデリー王国は、呪術を重要視してこなかった。
急な方針転換?
プライベートだから、聞く機会があるとは思わない。
だけど。
ニンデリーの王太子は、呪術への理解が深いような気がする。
本人が呪術を使うだけではなく、魔法と並行して、呪術の実験をするくらいだ。
王太子が呪術を理解していることは、わたし達が巻き込まれた騒動に関係がある?
わたしは、考えながら、呪術を行使する。
呪術を使うとき、余計なことはしないタイプの呪術者もいる。
わたしは、なんでも、基本的に並行処理する練習をしてきた。
ガランの娘として立っているとき。
わたしがするのは、戦闘ではなく、指揮。
一つのことに気を取られて、他のことが疎かになるようでは、大将は務まらない。
わたしは、呪術で、水槽を一つに縛り上げた。
積み荷が崩れないようにするイメージ。
呪術も練習次第では、魔法みたいに予備動作なしで使える。
わたしは、呪術で一つに固めた水槽をわたしの腰辺りの高さに浮かして固定した。
さて、チェール・モンスを探そう。
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