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第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密

327.シグル・ドレマンに名誉挽回のチャンス到来。

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マーゴットとバネッサは、一眠りして、翌朝、寮の部屋に戻った。

マーゴットは、侍女と打ち合わせをしている。

「夜の音は?」
とマーゴット。

「しませんでした。」
と侍女。

「わたしがいないときは、音を出さない。監視していると伝えたい?」
とマーゴット。

「マーゴット。」
と、部屋を漂ようミノカサゴ。

「毎日の部屋の外の攻撃の気配。人の気配が薄れてきているわよ。」
とミノカサゴ。

「人が、人じゃなくなる?」
とマーゴット。

「昨日、魚憑きの娘を見たわね。魚の意識が主体になって、目が開いたまま寝ていた娘。」
とミノカサゴ。

「ナンシー・ボーン。」
とマーゴット。

「それを見た後だから、分かったわ。」
とミノカサゴ。

「比較?」
とマーゴット。

「昨日の娘は、ガッチガチに絡んでいたけれど、壁に攻撃してくるのは人間の意識があるわよ。まだ。」
とミノカサゴ。

「ミノカサゴ。スラッルス・トークンの男子寮で、怪奇現象があったけれど、誰も口にしない、とスラッルス・トークンが話していたことがあった。」
とマーゴット。

「男子寮から、女子寮のマーゴットに?
ラブレターではないわね。SOS?」
とミノカサゴ。

「使用人を帯同しない貴族の男子寮に、わたしの知り合いは、スラッルス・トークン以外いないわよ。」
とマーゴット。

「男子寮なら、医者を行かせてみたら?」
とミノカサゴ。

「スラッルス・トークンの介助要員として、同行させる形で、寮の中に入れても、役に立つかな?」
とマーゴット。

「先行させたら?」
とミノカサゴ。

「そうする。まだ出発まで時間がある。働かせよう。」
とマーゴット。


シグル・ドレマンは、本人の知らぬ間に、名誉挽回のチャンスを得た。
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