子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密

319.組織の構成員達に、理解させておこう。

マーゴットとバネッサは、組織の建物に入っていく。

既に、顔パスである。

建物の中は、ざわついていた。

シグル・ドレマンの躾要員、キリルを呼び出し、建物内にいる構成員を集合させる。

「思い違いを聞いたので、ただしておく。」
とマーゴット。

「わたしが組織に求めるのは、わたしへの忠誠と服従と労働と成果。
わたしの命令に絶対服従すること。
わたしが求めているのは、わたしの兵隊。」
とマーゴット。

「今日は、不敬と裏切りを働いたものがいた。

わたしとバネッサは、朝から学園内にいた。

暇だから、と、朝から、わたしとバネッサのいた部屋に行き、
わたし達がいないと知ると、
呼んでいないのに、
わたし達の目的地に朝から先回りして、うろついて目撃者を作り、
王太子の手勢に誘われて昼食をとり、愚かにも、王太子に呪いをかけられて、わたし達の本日の作戦を妨害した。

その者は、わたしと結婚すると思い込み、この度の愚行に及んだと自白したが、
わたしは、自分の配下の下っ端と結婚するほど落ちぶれていないと教えると、
わたしとバネッサを置いてきぼりにして、1人で走り去った。

わたしは配下に、働かないものはおかない。
裏切り者は、処分する方針だ。

どうしても生かしておきたいというのなら、死なないようにするか、
処分するよりも役に立つところを示してみろ。」
とマーゴット。

「その者の名をシグル・ドレマン。」
とマーゴット。


マーゴットの話を聞いた幹部は、キリルをはじめに、全員、頭を下げた。

「貴族の躾をしなかったの？」
とバネッサ。

「いくらしても、身につかないので、金と時間の無駄だから、できるお嬢様との結婚を目指していました。」
とキリル。

「断わられないと思っていたの？」
とバネッサ。

「身内といるときは、問題がないように見えました。」
とキリル。

「身内が合わせるから。」
とバネッサ。

「はい。縁談は一つも実らずに終わり、学園内での評判が芳しくないとは薄々。」
とキリル。

「芳しくない、というより、勘違い男だから、女には嫌われ、男には馬鹿にされたんだと思うわ。
主君のマーゴットに向かって、婿にいってやると言うのよ。三下が？」
とバネッサ。

「手厳しい。」
とキリル。

「マーゴットに、否定されて、私が取りなさないとみるや、謝罪じゃなくて、逃げ出したわ。」
とバネッサ。

「シグル・ドレマンは、役に立つまで埋めるか？
役に立つのが早いか、息が止まるのが早いか。」
とマーゴット。

「「「申し訳ありませんでした。」」」
と頭を下げる構成員。

「シグル・ドレマンを庇う理由は何？」
とマーゴット。