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第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密

291.キャスリーヌと4人の侍女は走る。レベッカ、今行くよ!

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キャスリーヌは、この半年程、付かず離れず鍛え続けたお陰で、すっかりお馴染みになった魔力を感知した。
「レベッカの魔力!」

レベッカ・ショアは、自分から喧嘩を売らない。

ということは。

余計なことをやったやつがいるのだ。

レベッカ・ショアの側に。

キャスリーヌは、魔力を伸ばし4人の侍女と自身を包むと、魔法を行使した。

「短縮。」

キャスリーヌと4人の侍女は、一瞬で、レベッカ・ショアの部屋の階に移動していた。

朝の登校時間前なので、部屋から人が出てくる可能性がある。

キャスリーヌは、レベッカ・ショアの部屋の階の扉を一瞬、魔法で開かなくする。

「封鎖。」

それから。
キャスリーヌと4人の侍女は、短距離走者の如く、秒で廊下を走った。

レベッカ・ショアの部屋の前に、レベッカ・ショアの他に誰かいる。

大人?

あ、新しくなった職員!

レベッカ・ショアの体を部屋の前から、動かそうとしたいのか、職員は、レベッカ・ショアを引きずろうとしているではないか!

さーせーるーかー!

キャスリーヌが、走っている勢いで、職員を蹴り飛ばそうとかんがえていると、キャスリーヌの侍女が、言った。

「レベッカが、まともに話をしてます。」

「へ?」

「支離滅裂な感情の発露ではなく、会話できる文章を話しています。」

「話を聞いてから、動いても遅くはありません。」

「鍛えた成果です。」

4人の侍女の意見を取り入れ、スピードを緩めて近寄っていく。

「本当に、自分の感情に溺れずに話ができている。レベッカが。」
キャスリーヌは、感動している。

「育て甲斐しかない状態でしたからね。」

「下がないから、後はあがるだけ、だったとはいえ。」

「どこまで成長するか、そもそも、成長しうるのかが、未知数でした。」

「試行錯誤の連続でしたね。人材育成の成功例として、記録に残しましょう。」

「あー。でも、特殊じゃない?同じパターンあるかなー?」
とキャスリーヌ。

「証明された方法論は、今後、用いられる可能性がありますよ。」

「同じことを繰り返す気にはならないけど、記録は残す。」
とキャスリーヌ。

「ありがとうございます。」

「では、乗り込みましょう。」

「あと、5秒で、声を出してください。」

「カウント入ります。
5.4.3.2.1。」
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