266 / 776
第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密
265.スラッルス・トークン。『ヤスさん。俺はあんたにトップになってほしかった。あんたが、他の誰かに膝を折るために、というなら、俺は。』
しおりを挟む
バネッサとマーゴットは、タオルやシーツを拝借し、ベリーベリー・イニーの父が使っているであろうベッドに、スラッルス・トークンを寝かせることにした。
スラッルス・トークンの傷の状況を確認するマーゴットとバネッサ。
「内蔵は無事ね。」
とは、バネッサの所見。
「魔法でスパッと斬られている分、傷口からの毒の吸収もない。」
とは、マーゴットの所見。
「これだけの切り傷で、ナイフに毒が塗ってあったら、時間の問題だったわね。」
とバネッサ。
ざくざく刻まれたスラッルス・トークンの枕元で話をする2人の少女。
スラッルス・トークンが、身じろぎした。
「バネッサ。キャスリーヌは、医者、レベッカ・ショアとベリーベリー・イニーと、ベリーベリー・イニーの母親の引率だから、スピード重視じゃない。誘導してほしい。」
とマーゴット。
バネッサは、スラッルス・トークンを見ると、マーゴットに了承の意を伝えて出ていった。
「言いたいことを言いなさい。」
とマーゴット。
「悪い。しくじった。」
とスラッルス・トークン。
「敗因は?」
とマーゴット。
「前世の戦い方を踏襲すればいけると思って、驕っていた。
この世界の魔法を使う戦い方をナメていた。」
とスラッルス・トークン。
「ごめん、マーゴット。
キャスリーヌにも、本当に、ごめん。
俺は、前世の人生経験があるから、余裕だと思って、新しい人生をナメてかかっていたわ。」
とスラッルス・トークン。
「わたしは、自分に黒星をつけたままにはしない。」
とマーゴット。
「ああ。分かっている。俺の侮りが、敗因だ。」
とスラッルス・トークン。
スラッルス・トークンは、思った。
このまま、息を引き取るときのために、マーゴットは看取るつもりでいてくれたのかなー、と。
死ななくても、死にそうになって、作戦を遂行できず、ボスに助けにこさせるなんて、直属の部下が、一番やってはいけない失態だ。
もう、マーゴットの部下はクビだろう、とスラッルス・トークンは覚悟した。
だから。
話しておきたいことを話しておくことにした。
最後になるしなー。
「前世の話なんだけど、聞いてくれねーか?」
とスラッルス・トークン。
「話せば?」
とマーゴット。
「俺の前世は、さっきみたいな連中の1人だった。
家族とうまくいかなくて、彷徨っていたところをヤスさんに拾ってもらった。」
「ヤスさんの下で、人生や業界について、ヤスさんに教わりながら生きていた俺は、ヤスさんだけを見ていた。」
「ヤスさんがいるから、生きてこれたし、ヤスさんのためなら命も惜しくない。
そう思っていた。」
「俺の世界は、ヤスさんが全てで、ヤスさんは、世界一凄いと思っていた。」
「俺は、いつしか夢を見ていた。」
「ヤスさんがトップになる日を。」
「ヤスさんこそが、トップになるのに相応しい。ヤスさんより相応しい人なんかいない、と思っていた。」
「ヤスさんにトップになってほしい。
いつしか、そう考えるようになった俺は、より一層、ヤスさんの下で精力的に活動するようになった。」
「そうこうしているうちに、ヤスさんの右腕とまではいかないが、俺は、それなりのポジションに食い込んだ。」
「俺は、順調だと思っていた。このまま、ヤスさんは、トップになると。」
「毎日、活気があって、楽しかった。
だけどなー。
人生ってものは、禍福はあざなえる縄の如しなんだ。
ヤスさんは、違う人をトップに推した。
ある日。
ヤスさんは、その人をトップにするために、ヤスさんが、信頼している俺に仕事を任せたい、と言ったんだ。」
「結果的に、俺は、ヤスさんの信頼に応えることが出来なかった。
その件で、俺は、ヤスさんの信頼を失い、失脚した。
後は、まあ、泣かず飛ばずな人生だなー。
遠くから、トップを支えるヤスさんを見ていた。
俺の前世は、尻すぼみで終わったが、自分の選択は後悔してねー。
ヤスさんの悔しそうな顔は何度も思い返すけども。
周りが見えて、立ち回りができて、政治が分かってきたら、ヤスさんがトップにならない判断は、妥当だったと頭では理解できるようになった。
ヤスさんの信頼を裏切った愚かさも。
それでも。
それでも、俺は、自分の思いに反することをすることは、出来なかったんだ。
俺は、ヤスさんがトップに立つ姿を見るために、頑張ってきたんだ。
ヤスさんが、誰かに頭を下げたり、膝を折るために、頑張ってきたわけじゃねー。
ヤスさんの信頼に応えたい気持ちもあったが、ヤスさんがトップに立たないと決めたことの方が、俺には苦しかった。」
スラッルス・トークンは、話している間ずっと天井を見ていた。
「そういうことだから。俺は、今世、誰の下にもつかねーか。
トップに立つやつの下につく、と決めていた。」
スラッルス・トークンは、マーゴットを見た。
「気づいたら、マーゴットの部下に志願していたけどなー。人生ってやつは、分からねーなー。」
スラッルス・トークンは、また天井を見た。
「今回は、まあ、あんまりにも、しくじりが酷くて、笑うしかないぐらいだけどなー。」
「最後に、マーゴットに聞いてほしかったんだ。」
「なぜ、最後?」
目をぱちくりさせるマーゴット。
「いや、俺、クビじゃねーのか?」
と恐る恐る聞くスラッルス・トークン。
「何のために?」
とマーゴット。
「大失敗して、マーゴットに黒星を。」
とスラッルス・トークン。
「黒星はまだついていない。つきそうになっただけ。」
マーゴットは、じろりと睨む。
「あ、はい。」
とスラッルス・トークン。
「挽回して、白星にする。わたしは、全戦全勝を突き進む。」
マーゴットは、スラッルス・トークンを見ながら、呼びかける。
「スラッルス・トークン。」
「あ、はい。」
とスラッルス・トークン。
「敗因を突き止めたなら、次は?」
とマーゴット。
「対策して、勝つ。」
とスラッルス・トークン。
スラッルス・トークンの傷の状況を確認するマーゴットとバネッサ。
「内蔵は無事ね。」
とは、バネッサの所見。
「魔法でスパッと斬られている分、傷口からの毒の吸収もない。」
とは、マーゴットの所見。
「これだけの切り傷で、ナイフに毒が塗ってあったら、時間の問題だったわね。」
とバネッサ。
ざくざく刻まれたスラッルス・トークンの枕元で話をする2人の少女。
スラッルス・トークンが、身じろぎした。
「バネッサ。キャスリーヌは、医者、レベッカ・ショアとベリーベリー・イニーと、ベリーベリー・イニーの母親の引率だから、スピード重視じゃない。誘導してほしい。」
とマーゴット。
バネッサは、スラッルス・トークンを見ると、マーゴットに了承の意を伝えて出ていった。
「言いたいことを言いなさい。」
とマーゴット。
「悪い。しくじった。」
とスラッルス・トークン。
「敗因は?」
とマーゴット。
「前世の戦い方を踏襲すればいけると思って、驕っていた。
この世界の魔法を使う戦い方をナメていた。」
とスラッルス・トークン。
「ごめん、マーゴット。
キャスリーヌにも、本当に、ごめん。
俺は、前世の人生経験があるから、余裕だと思って、新しい人生をナメてかかっていたわ。」
とスラッルス・トークン。
「わたしは、自分に黒星をつけたままにはしない。」
とマーゴット。
「ああ。分かっている。俺の侮りが、敗因だ。」
とスラッルス・トークン。
スラッルス・トークンは、思った。
このまま、息を引き取るときのために、マーゴットは看取るつもりでいてくれたのかなー、と。
死ななくても、死にそうになって、作戦を遂行できず、ボスに助けにこさせるなんて、直属の部下が、一番やってはいけない失態だ。
もう、マーゴットの部下はクビだろう、とスラッルス・トークンは覚悟した。
だから。
話しておきたいことを話しておくことにした。
最後になるしなー。
「前世の話なんだけど、聞いてくれねーか?」
とスラッルス・トークン。
「話せば?」
とマーゴット。
「俺の前世は、さっきみたいな連中の1人だった。
家族とうまくいかなくて、彷徨っていたところをヤスさんに拾ってもらった。」
「ヤスさんの下で、人生や業界について、ヤスさんに教わりながら生きていた俺は、ヤスさんだけを見ていた。」
「ヤスさんがいるから、生きてこれたし、ヤスさんのためなら命も惜しくない。
そう思っていた。」
「俺の世界は、ヤスさんが全てで、ヤスさんは、世界一凄いと思っていた。」
「俺は、いつしか夢を見ていた。」
「ヤスさんがトップになる日を。」
「ヤスさんこそが、トップになるのに相応しい。ヤスさんより相応しい人なんかいない、と思っていた。」
「ヤスさんにトップになってほしい。
いつしか、そう考えるようになった俺は、より一層、ヤスさんの下で精力的に活動するようになった。」
「そうこうしているうちに、ヤスさんの右腕とまではいかないが、俺は、それなりのポジションに食い込んだ。」
「俺は、順調だと思っていた。このまま、ヤスさんは、トップになると。」
「毎日、活気があって、楽しかった。
だけどなー。
人生ってものは、禍福はあざなえる縄の如しなんだ。
ヤスさんは、違う人をトップに推した。
ある日。
ヤスさんは、その人をトップにするために、ヤスさんが、信頼している俺に仕事を任せたい、と言ったんだ。」
「結果的に、俺は、ヤスさんの信頼に応えることが出来なかった。
その件で、俺は、ヤスさんの信頼を失い、失脚した。
後は、まあ、泣かず飛ばずな人生だなー。
遠くから、トップを支えるヤスさんを見ていた。
俺の前世は、尻すぼみで終わったが、自分の選択は後悔してねー。
ヤスさんの悔しそうな顔は何度も思い返すけども。
周りが見えて、立ち回りができて、政治が分かってきたら、ヤスさんがトップにならない判断は、妥当だったと頭では理解できるようになった。
ヤスさんの信頼を裏切った愚かさも。
それでも。
それでも、俺は、自分の思いに反することをすることは、出来なかったんだ。
俺は、ヤスさんがトップに立つ姿を見るために、頑張ってきたんだ。
ヤスさんが、誰かに頭を下げたり、膝を折るために、頑張ってきたわけじゃねー。
ヤスさんの信頼に応えたい気持ちもあったが、ヤスさんがトップに立たないと決めたことの方が、俺には苦しかった。」
スラッルス・トークンは、話している間ずっと天井を見ていた。
「そういうことだから。俺は、今世、誰の下にもつかねーか。
トップに立つやつの下につく、と決めていた。」
スラッルス・トークンは、マーゴットを見た。
「気づいたら、マーゴットの部下に志願していたけどなー。人生ってやつは、分からねーなー。」
スラッルス・トークンは、また天井を見た。
「今回は、まあ、あんまりにも、しくじりが酷くて、笑うしかないぐらいだけどなー。」
「最後に、マーゴットに聞いてほしかったんだ。」
「なぜ、最後?」
目をぱちくりさせるマーゴット。
「いや、俺、クビじゃねーのか?」
と恐る恐る聞くスラッルス・トークン。
「何のために?」
とマーゴット。
「大失敗して、マーゴットに黒星を。」
とスラッルス・トークン。
「黒星はまだついていない。つきそうになっただけ。」
マーゴットは、じろりと睨む。
「あ、はい。」
とスラッルス・トークン。
「挽回して、白星にする。わたしは、全戦全勝を突き進む。」
マーゴットは、スラッルス・トークンを見ながら、呼びかける。
「スラッルス・トークン。」
「あ、はい。」
とスラッルス・トークン。
「敗因を突き止めたなら、次は?」
とマーゴット。
「対策して、勝つ。」
とスラッルス・トークン。
2
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
『王家の面汚し』と呼ばれ帝国へ売られた王女ですが、普通に歓迎されました……
Ryo-k
ファンタジー
王宮で開かれた側妃主催のパーティーで婚約破棄を告げられたのは、アシュリー・クローネ第一王女。
優秀と言われているラビニア・クローネ第二王女と常に比較され続け、彼女は貴族たちからは『王家の面汚し』と呼ばれ疎まれていた。
そんな彼女は、帝国との交易の条件として、帝国に送られることになる。
しかしこの時は誰も予想していなかった。
この出来事が、王国の滅亡へのカウントダウンの始まりであることを……
アシュリーが帝国で、秘められていた才能を開花するのを……
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる