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第6章 可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加しよう。
237.転生貴族令嬢レベッカ・ショアの将来を考える会。ショア家は、ナーシン王国の貴族。ナーシン王国は、魔法が非推奨の国。
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マーゴットとキャスリーヌとレベッカ・ショアは、レベッカ・ショアの寮の部屋にいる。
レベッカ・ショアは、バネッサが来てくれるのではないか、と待っていた。
しかし。
マーゴットとキャスリーヌの2人だけだった。
「レベッカ・ショアは、異世界転生して、人格は異世界から引き継いでいる?」
とキャスリーヌ。
「前世の意識が頭の中にあって、話すだけ。私は私。」
とレベッカ・ショア。
「前世の意識。頭の中は覗けないから、うーん。
いずれにしても。
今のレベッカの持つ思考パターンや、感性や倫理観は、この世界に生まれた人には共感できないものだと理解するところからだね。」
とキャスリーヌ。
「共感できない?」
とレベッカ・ショア。
「レベッカと他人の関係なら、共感できない。
レベッカと親しい関係になると、理解不能で関係を断ちたくなる。
そんなレベル。」
「ええ?常識的に考えているのに?」
「付き合いがなければ、またなんかおかしなことを、で済む。
付き合いがあれば、レベッカの言動で、もろに迷惑を被るから、レベッカが嫌になる。」
歯に衣着せぬキャスリーヌ。
「レベッカ・ショアの常識が、今わたし達が生きている世界のものじゃないから、合っていない。
レベッカ・ショアは、周りを自分に合わせようと、周りを批判する。」
とマーゴット。
「どうして、今頃、言い出したの?」
とレベッカ・ショア。
「レベッカ・ショアの面倒をみているバネッサに対して、ショア家から一切アクションがない。
異常だから、様子を見ていた。
そこで、みているうちに。
レベッカ・ショア本人が異常だと判明した。
だから。
元々。今日、明日には、話をする予定でいたわ。」
とマーゴット。
「わ、私が、異常?そんなこと、言われたことがない!」
とレベッカ・ショア。
「今世で?前世で?」
とマーゴット。
「それは。
前世は勿論なかった。
今世は、魔法について知りたがると怒られたから、言われたことはある。
魔法にとりつかれているのは、異常だって。」
とレベッカ・ショア。
「魔法に対する思いに限らず、レベッカの判断基準は、この世界では通用しない。
新しい常識を覚え直さないと、恨みを買って殺されるよ?」
とキャスリーヌ。
「魔法にとりつかれる?というのは、レベッカ・ショアのご家族が?」
とマーゴット。
「うん。そう。酷いでしょう?あ、酷いと言ったらダメだった。」
とレベッカ・ショア。
「ショア家はどこの国の貴族?」
とマーゴット。
「ナーシン王国。なんで?なんかある?」
「ナーシン王国は、魔法を非推奨。」
とキャスリーヌ。
「ええ!」
とレベッカ・ショア。
「ナーシン王国に生まれてきた魔法好きは、国を出るよ。国を捨てるとも言うかな。」
とキャスリーヌ。
「じゃあ。私は。」
とレベッカ・ショア。
「ショア家が、レベッカ・ショアに対して、魔法を否定したのは、ナーシン王国の貴族だから。
レベッカ・ショアに魔法を教えなかった侍女は、魔法以外も教えていないけど。
レベッカ・ショアが国を捨てる決心をしていなくて、ショア家からの後押しがなかったら?
侍女の身分では、雇い主の意に反してまで、雇い主の子どもに魔法を教えないよ。
国を捨てるだけじゃなく、家族も家を捨てることになる。
貴族令嬢じゃなくなるよ?」
とキャスリーヌ。
「じゃあ、私、家に戻れないの?」
とレベッカ・ショア。
「そうだね。卒業後は、平民だよ。」
とキャスリーヌ。
「私の人生をどうしてくれるのよ!」
とレベッカ・ショア。
「レベッカが、自身の国について知っていたら、魔法を学ばないという選択を学ぶ前に自分自身でできたよ。
一般常識の範囲だよ。
自分の国や家といった自分に関わるものに対してさ。
レベッカは、自分の興味を惹かないものは、知らなくても生きていけると思っている?
自分の暮らしを支えるものに対して、他人以上に無関心でいていい世界じゃないよ、私達が生きている世界は。
知らなかったのは、自分の責任なのに、レベッカは、自分以外を責めたね?
周りに噛みついて、喧嘩しまくれば、人も寄ってこなくなるよ。」
とキャスリーヌ。
「レベッカ・ショアは、学園卒業と同時に家を出て、平民として、キャスリーヌの提示する奉公先に出る。方向性が決まったから、教育方針が定まった。」
とマーゴット。
「借金の話は?」
とレベッカ・ショア。
「レベッカ。
家に戻らない娘に金を出させたら、手切れ金になる。
家とは完全に縁が切れてもいいなら、家に無心してたらいい。
レベッカが、自分の無知を押し通した結果、出来た借金だから。
学園にいる間に、貴族でなくなると、在籍先は、平民クラス、住まいは、平民寮に移ることになるよ。
平民になったら、この寮には入れない。
貴族エリアにも入れない。
あと、奇矯な振る舞いも、貴族は相手にしないだけだけど、平民はどうかな?
平民は、貴族と違って、身分が守ってはくれない。
クロッグ・カーブみたいに貴族の意向で動く平民も少なくないよ。
レベッカが平民になったら、嬉々としたクロッグ・カーブにめった打ちにされそうだね。
レベッカは、長期的にものをみる練習をして、長い目で見ると間違った選択をしないように、常識と考えているものを見直してみたら?」
とキャスリーヌ。
レベッカ・ショアは、バネッサが来てくれるのではないか、と待っていた。
しかし。
マーゴットとキャスリーヌの2人だけだった。
「レベッカ・ショアは、異世界転生して、人格は異世界から引き継いでいる?」
とキャスリーヌ。
「前世の意識が頭の中にあって、話すだけ。私は私。」
とレベッカ・ショア。
「前世の意識。頭の中は覗けないから、うーん。
いずれにしても。
今のレベッカの持つ思考パターンや、感性や倫理観は、この世界に生まれた人には共感できないものだと理解するところからだね。」
とキャスリーヌ。
「共感できない?」
とレベッカ・ショア。
「レベッカと他人の関係なら、共感できない。
レベッカと親しい関係になると、理解不能で関係を断ちたくなる。
そんなレベル。」
「ええ?常識的に考えているのに?」
「付き合いがなければ、またなんかおかしなことを、で済む。
付き合いがあれば、レベッカの言動で、もろに迷惑を被るから、レベッカが嫌になる。」
歯に衣着せぬキャスリーヌ。
「レベッカ・ショアの常識が、今わたし達が生きている世界のものじゃないから、合っていない。
レベッカ・ショアは、周りを自分に合わせようと、周りを批判する。」
とマーゴット。
「どうして、今頃、言い出したの?」
とレベッカ・ショア。
「レベッカ・ショアの面倒をみているバネッサに対して、ショア家から一切アクションがない。
異常だから、様子を見ていた。
そこで、みているうちに。
レベッカ・ショア本人が異常だと判明した。
だから。
元々。今日、明日には、話をする予定でいたわ。」
とマーゴット。
「わ、私が、異常?そんなこと、言われたことがない!」
とレベッカ・ショア。
「今世で?前世で?」
とマーゴット。
「それは。
前世は勿論なかった。
今世は、魔法について知りたがると怒られたから、言われたことはある。
魔法にとりつかれているのは、異常だって。」
とレベッカ・ショア。
「魔法に対する思いに限らず、レベッカの判断基準は、この世界では通用しない。
新しい常識を覚え直さないと、恨みを買って殺されるよ?」
とキャスリーヌ。
「魔法にとりつかれる?というのは、レベッカ・ショアのご家族が?」
とマーゴット。
「うん。そう。酷いでしょう?あ、酷いと言ったらダメだった。」
とレベッカ・ショア。
「ショア家はどこの国の貴族?」
とマーゴット。
「ナーシン王国。なんで?なんかある?」
「ナーシン王国は、魔法を非推奨。」
とキャスリーヌ。
「ええ!」
とレベッカ・ショア。
「ナーシン王国に生まれてきた魔法好きは、国を出るよ。国を捨てるとも言うかな。」
とキャスリーヌ。
「じゃあ。私は。」
とレベッカ・ショア。
「ショア家が、レベッカ・ショアに対して、魔法を否定したのは、ナーシン王国の貴族だから。
レベッカ・ショアに魔法を教えなかった侍女は、魔法以外も教えていないけど。
レベッカ・ショアが国を捨てる決心をしていなくて、ショア家からの後押しがなかったら?
侍女の身分では、雇い主の意に反してまで、雇い主の子どもに魔法を教えないよ。
国を捨てるだけじゃなく、家族も家を捨てることになる。
貴族令嬢じゃなくなるよ?」
とキャスリーヌ。
「じゃあ、私、家に戻れないの?」
とレベッカ・ショア。
「そうだね。卒業後は、平民だよ。」
とキャスリーヌ。
「私の人生をどうしてくれるのよ!」
とレベッカ・ショア。
「レベッカが、自身の国について知っていたら、魔法を学ばないという選択を学ぶ前に自分自身でできたよ。
一般常識の範囲だよ。
自分の国や家といった自分に関わるものに対してさ。
レベッカは、自分の興味を惹かないものは、知らなくても生きていけると思っている?
自分の暮らしを支えるものに対して、他人以上に無関心でいていい世界じゃないよ、私達が生きている世界は。
知らなかったのは、自分の責任なのに、レベッカは、自分以外を責めたね?
周りに噛みついて、喧嘩しまくれば、人も寄ってこなくなるよ。」
とキャスリーヌ。
「レベッカ・ショアは、学園卒業と同時に家を出て、平民として、キャスリーヌの提示する奉公先に出る。方向性が決まったから、教育方針が定まった。」
とマーゴット。
「借金の話は?」
とレベッカ・ショア。
「レベッカ。
家に戻らない娘に金を出させたら、手切れ金になる。
家とは完全に縁が切れてもいいなら、家に無心してたらいい。
レベッカが、自分の無知を押し通した結果、出来た借金だから。
学園にいる間に、貴族でなくなると、在籍先は、平民クラス、住まいは、平民寮に移ることになるよ。
平民になったら、この寮には入れない。
貴族エリアにも入れない。
あと、奇矯な振る舞いも、貴族は相手にしないだけだけど、平民はどうかな?
平民は、貴族と違って、身分が守ってはくれない。
クロッグ・カーブみたいに貴族の意向で動く平民も少なくないよ。
レベッカが平民になったら、嬉々としたクロッグ・カーブにめった打ちにされそうだね。
レベッカは、長期的にものをみる練習をして、長い目で見ると間違った選択をしないように、常識と考えているものを見直してみたら?」
とキャスリーヌ。
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