子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第6章 可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加しよう。

205.心が清らかなものがいるとしたら、それは?

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「方向性は決まった。」
とスラッルス・トークン。

「始める。」
とせっつくマーゴット。

「準備がなー。派手にして、注目を集めて、祭りにするにはなー。」
とスラッルス・トークン。

「準備?何がいる?」
とマーゴット。

「目立って、何やってんの?と注目を集めたところで、ぶち上げて、盛り上げて、祭りに突入するからなー。」
とスラッルス・トークン。

「目立ちたい?」
とマーゴット。

「あと、人目を引きたい。絶対に。でも、詳しくないんだよなー。今世の俺、嫌われないように、地味に生きてきたから。」
とスラッルス・トークン。

「クークード遺跡にいる今、異世界の知識を使うと刺激的。」
とマーゴット。

「異世界の知識かー。派手に動くには、よく知っている方がいいかー。」
とスラッルス・トークン。

「不得意分野を克服するのは、今じゃない。」
とマーゴット。

「誠実な言葉の数々の裏をよんでしまいそうになるのは、俺の心が汚れているんだろうか。」
とスラッルス・トークン。

「人間は、血まみれで生まれてくるのだから、元々綺麗じゃない。」
とマーゴット。

「お、おう。そうだな。」
とスラッルス・トークン。

「心が、清らかなものがいるとしたら。」
とマーゴット。

「したら?」
とスラッルス・トークン。

「既にこの世にいない。安心していい。」
とマーゴット。

マーゴットは、スラッルス・トークンを慰めてくれるか、フォローしてくれたらしい。

「生きていりゃ、なー。」
とスラッルス・トークンは笑った。

「異世界の知識を使いたいけれど、俺は、魔法がよくわからねー。マーゴット、魔法を全部頼んでいい?」
とスラッルス・トークン。

「いつでも。」
とマーゴット。

「よっしゃ。」
スラッルス・トークンは、マーゴットに作戦を話した。

「夜じゃないから、光はさほど目立たない。」
とマーゴット。

「じゃ、音だなー。」
とスラッルス・トークン。

「スリリングな遊びだらけの空間の中で目立つには。」
とスラッルス・トークン。
「気の抜けた音がいい。」 

「気の抜けた音?」
とマーゴット。

「ぷっぷっぷっぷ、ぷーすかぷー。
あ、それ!
ぷっぷっぷっぷ、ぷーすか、ぷー。
もういっちょ!
ぷっぷっぷっぷ、ぷーすか、ぷー。」
とスラッルス・トークン。

「確かに。」
とマーゴット。

「まず、この音を流す。
注目を集めたら、この音で、歌って踊る。
マーゴットは、今、注目を集めている、とか、分かるかー?」
とスラッルス・トークン。

「造作もない。」
とマーゴット。

「注目を集めたら、俺は、クークード遺跡を引き継ぐ者になりたいから、俺の考えたゲームにのってくれ、と誘う。」
とスラッルス・トークン。

「前と同じ。」

「そーなんだけど、探しているのは、なんと表現するか、案はあるかー、マーゴット。」
とスラッルス・トークン。

「キャスリーヌは、レースのファシネーターが似合う濃いめの茶色い髪と瞳の少女。」
とマーゴット。

「バネッサは、薔薇のネックレスが似合う金髪と鈍色の瞳の少女。」
とマーゴット。

「レベッカ・ショアは、フリルのヘッドドレスが似合う青毛で、青い瞳の少女。」
とマーゴット。

スラッルス・トークンは、満足そうなマーゴットを見て、そんな舌噛みそうな台詞は、慣れてないから言えねーわ、とは言えなかった。

代わりに。

「マーゴットから、3人を紹介してくれねーか?男より女友達の紹介の方が、盛り上がる。」
とスラッルス・トークン。

女友達と聞いて、マーゴットは、嬉しそうに了承した。

「じゃあ、準備を頼んだ!」
とスラッルス・トークン。
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