180 / 776
第6章 可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加しよう。
179.ベリーベリー・イニー。クロッグ・カーブと向き合う。『クロッグ。商人は辞めたの?』
しおりを挟む
「12歳同士。出来ることは自分で。出来ないことは、自分で誰かにお願いして、してもらったら、お礼を忘れない精神を基本にしたらいいと思う。断られても、恨むのはなしで。」
とベリーベリー・イニー。
「12歳のあたしは、12歳のあたしにしか出来ないことをやる。」
とベリーベリー・イニー。
「何を?」
とスラッルス・トークン。
「あたしは、このメンバーが過ごしやすい。
だから、大事にしたい。
集まりたいときは、集まる。
1人でいたいときは、安全に気をつけて1人でいるようにしている。」
とベリーベリー・イニー。
ベリーベリー・イニーは、クロッグ・カーブに何でもないように話しかける。
「クロッグ。
このメンバーから、離れて自分の時間を作ったら?」
「オレが邪魔だから、追いやるのか?」
気色ばむクロッグ・カーブ。
その問いには答えないベリーベリー・イニー。
「その日の分の依頼が終わったら、クロッグが過ごしやすい場所を探してもいいと思う。
仕事のノルマが終わったら、休むことも大事。
十分に休めていないから、沸点も低くなるし、頭も働かないし、気分も不安定になる。」
「クロッグ。仕事以外の時間は、違う場所にいてもいいと思う。」
「仕事?仕事だから一緒にいると思っている?」
とクロッグ・カーブは、ムッとしている。
「違った?贖罪のために、無報酬で仕事をする約束していたよね?もう、契約終了した?」
「終了はしていない。」
「その日の仕事を終わらせてから、今日の分の仕事は終わったから、他に行きます、と、断って、行ってみなよ。
仕事以外のプライベートな時間を仕事の人と過ごすのが、イライラの元かもしれない。
試してみたら?」
「ベリーベリー。オレがいなくてもいい、と思っていたんだ?」
挑発するようなクロッグ・カーブ。
「この一ヶ月。自分の不平不満を一方的に吐き出す以外のクロッグを見たことがない。
このメンバーといる前は、違ったよ。
悪い方に変わった自覚はある?」
ベリーベリー・イニーは、挑発もなんのその。
「それは。貴族と一緒だから。」
挑発をスルーされ、分析されて、言い訳をするクロッグ・カーブ。
「貴族が、原因なら、離れてみなよ。
それで、変わらなければ、クロッグ自身の問題。」
結論づけるベリーベリー・イニー。
「あたしは、今の関係が、楽だよ。
自分のことは、自分で。
出来ないところは、頼んだり頼まれたり。」
「クロッグ。
あたしは、友達だと考えている相手に、あれもこれもしてほしい、なにもかも面倒みてほしい、とは要求しないよ。
クロッグは、友達とじゃなく、誰といるの?」
「貴族に合わせているんだから。」
「今のクロッグは、人間性がだいぶ終わっている。今のクロッグとは、友達じゃない。」
ベリーベリー・イニーは、端的にまとめた。
「何だそれ。」
「自分より待遇のいい人は自分の面倒を見て当然じゃないよ。クロッグは、自分より待遇の悪い人を見ても、面倒を見たことないよね。」
「施しは、あてにして暮らしたらダメだよ。
施しは、施す人の胸先三寸。
施す相手を選ぶのは、施す人。
施されて、自分で働くのを止めたら、施す人もいなくなる。
施す価値がなくなるから。」
「施し。」
「クロッグ。商人なんだよね?商人は、自分の商いで生活するよ。商人は、辞めたの?」
とベリーベリー・イニー。
「12歳のあたしは、12歳のあたしにしか出来ないことをやる。」
とベリーベリー・イニー。
「何を?」
とスラッルス・トークン。
「あたしは、このメンバーが過ごしやすい。
だから、大事にしたい。
集まりたいときは、集まる。
1人でいたいときは、安全に気をつけて1人でいるようにしている。」
とベリーベリー・イニー。
ベリーベリー・イニーは、クロッグ・カーブに何でもないように話しかける。
「クロッグ。
このメンバーから、離れて自分の時間を作ったら?」
「オレが邪魔だから、追いやるのか?」
気色ばむクロッグ・カーブ。
その問いには答えないベリーベリー・イニー。
「その日の分の依頼が終わったら、クロッグが過ごしやすい場所を探してもいいと思う。
仕事のノルマが終わったら、休むことも大事。
十分に休めていないから、沸点も低くなるし、頭も働かないし、気分も不安定になる。」
「クロッグ。仕事以外の時間は、違う場所にいてもいいと思う。」
「仕事?仕事だから一緒にいると思っている?」
とクロッグ・カーブは、ムッとしている。
「違った?贖罪のために、無報酬で仕事をする約束していたよね?もう、契約終了した?」
「終了はしていない。」
「その日の仕事を終わらせてから、今日の分の仕事は終わったから、他に行きます、と、断って、行ってみなよ。
仕事以外のプライベートな時間を仕事の人と過ごすのが、イライラの元かもしれない。
試してみたら?」
「ベリーベリー。オレがいなくてもいい、と思っていたんだ?」
挑発するようなクロッグ・カーブ。
「この一ヶ月。自分の不平不満を一方的に吐き出す以外のクロッグを見たことがない。
このメンバーといる前は、違ったよ。
悪い方に変わった自覚はある?」
ベリーベリー・イニーは、挑発もなんのその。
「それは。貴族と一緒だから。」
挑発をスルーされ、分析されて、言い訳をするクロッグ・カーブ。
「貴族が、原因なら、離れてみなよ。
それで、変わらなければ、クロッグ自身の問題。」
結論づけるベリーベリー・イニー。
「あたしは、今の関係が、楽だよ。
自分のことは、自分で。
出来ないところは、頼んだり頼まれたり。」
「クロッグ。
あたしは、友達だと考えている相手に、あれもこれもしてほしい、なにもかも面倒みてほしい、とは要求しないよ。
クロッグは、友達とじゃなく、誰といるの?」
「貴族に合わせているんだから。」
「今のクロッグは、人間性がだいぶ終わっている。今のクロッグとは、友達じゃない。」
ベリーベリー・イニーは、端的にまとめた。
「何だそれ。」
「自分より待遇のいい人は自分の面倒を見て当然じゃないよ。クロッグは、自分より待遇の悪い人を見ても、面倒を見たことないよね。」
「施しは、あてにして暮らしたらダメだよ。
施しは、施す人の胸先三寸。
施す相手を選ぶのは、施す人。
施されて、自分で働くのを止めたら、施す人もいなくなる。
施す価値がなくなるから。」
「施し。」
「クロッグ。商人なんだよね?商人は、自分の商いで生活するよ。商人は、辞めたの?」
2
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気が付くと見知らぬ部屋にいた。
最初は、何が起こっているのか、状況を把握する事が出来なかった。
でも、鏡に映った自分の姿を見た時、この世界で生きてきた、リュカとしての記憶を思い出した。
記憶を思い出したはいいが、状況はよくなかった。なぜなら、貴族では失敗した人がいない、召喚の儀を失敗してしまった後だったからだ!
貴族としては、落ちこぼれの烙印を押されても、5歳の子供をいきなり屋敷の外に追い出したりしないだろう。しかも、両親共に、過保護だからそこは大丈夫だと思う……。
でも、両親を独占して甘やかされて、勉強もさぼる事が多かったため、兄様との関係はいいとは言えない!!
このままでは、兄様が家督を継いだ後、屋敷から追い出されるかもしれない!
何とか兄様との関係を改善して、追い出されないよう、追い出されてもいいように勉強して力を付けるしかない!
だけど、勉強さぼっていたせいで、一般常識さえも知らない事が多かった……。
それに、勉強と兄様との関係修復を目指して頑張っても、兄様との距離がなかなか縮まらない!!
それでも、今日も関係修復頑張ります!!
5/9から小説になろうでも掲載中
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる