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第6章 可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加しよう。
176.女帝マーゴット。
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クロッグ・カーブの激白により、ヒイロ・ゼーゼ教授の行く方が分からないし、話題にもなっていない、と知った一同。
「ヒイロ・ゼーゼという名前は、ニンデリー王国外では、知られていない。」
とマーゴット。
「有名人が、消息不明になったら、話題になるよね。」
とキャスリーヌ。
「どういう結論?」
とベリーベリー・イニー。
「消息不明になっても、国外で、騒ぐ人はいないの。国内の関係者が口をつぐめば、知らないうちに居なくなっていて、去る者は日々に疎し、となるわ。」
とバネッサ。
「完全犯罪?」
とベリーベリー・イニー。
「違うよ。クロッグ・カーブが、裏通りで冷たくなっていても、誰も気にしない状態が、近いよ。」
とキャスリーヌ。
「酷くない?今の例え。」
とクロッグ・カーブ。
「クロッグ・カーブは、裏通りで冷たくなってから発見されるか、気づいたらいなくなって、探してもらえないまま忘れられる、のパターンね。」
とバネッサ。
「なんでだよ!」
とクロッグ・カーブ。
「自覚ないの?」
とキャスリーヌ。
「何、言ってくれてんですか?」
クロッグ・カーブは、ムカムカしている。
キャスリーヌの美徳である正直な発言は、クロッグ・カーブのためになることばかりだが、刺さりすぎて、心が痛い。
どうしても、反発してしまう。
「そういう死に方をする人と、クロッグ・カーブは、言動や思考パターンに共通点があるんだよ。
実際に、似たような前例がいくつもあるから、将来の予想が出来る。」
とキャスリーヌ。
「遺体の身元が判明したときに、誰も不思議がらない人がいるわね。」
とバネッサ。
「長生きしたいなら、自分の言動や、思考パターンを見つめ直さないと。今のままなら、ベッドの上での最期はないよ。」
とキャスリーヌ。
スラッルス・トークンは、キャスリーヌとバネッサの会話を聞いて、想像以上の殺伐さに心底驚いている。
いや、だってさ。
今の会話。
裏切り者とか、
しくじったやつが、組織に処分された後、一般人に遺体が発見された状況の話だよなー。
裏組織がいる界隈で生きている?
貴族のご令嬢が!
スラッルス・トークンが驚愕している横で。
クロッグ・カーブは、考え込んでいる。
静寂が訪れる。
マーゴットは、静かに話し始めた。
「可能性の1つとして。ヒイロ・ゼーゼ教授の研究成果を教授本人も含めて、秘匿する必要があり、表舞台から、姿を消した、ということも考えられる。
もっとも。
クロッグ・カーブの記憶の通りの発言をヒイロ・ゼーゼ教授がしていたなら。
ヒイロ・ゼーゼ教授は、学内の勢力争いで負けて、表舞台に立てなくなった、という可能性の方が高い。」
とマーゴット。
「ヒイロ・ゼーゼ教授の専門は?」
とキャスリーヌ。
「魔法の進化。」
とクロッグ・カーブ。
「当たれば、大化けするやつね。」
とキャスリーヌ。
「クロッグ・カーブ。男子寮を調べる考えは捨てなさい。」
とマーゴット。
「そのために、入学したのに。」
とクロッグ・カーブ。
「国が秘匿する技術の発案者を探している者がいるくらいの認識だから、ニンデリー王国は、クロッグ・カーブを見逃している。
クロッグ・カーブが、真実に近づこうとしたら、消されるわ。
クロッグ・カーブは、ニンデリー王国民。
国が、クロッグ・カーブを消しても、問題にはならない。」
とマーゴット。
ひぃぃっと青ざめるクロッグ・カーブ。
「勢力争いで負けて、学校からいなくなったのなら、もうニンデリー王立学園には戻ってこないわ。新天地で新生活か、蟄居か、草葉の陰か。」
とマーゴット。
「そ、そんなあ。」
とぐずぐず言い出すクロッグ・カーブ。
「クロッグ・カーブ。自身の欲求に負けて、わたし達の依頼を疎かにしたら、生きていることが苦痛になるわよ。」
とマーゴット。
「あ、はい。」
ぐずぐずを即引っ込めるクロッグ・カーブ。
スラッルス・トークンは、思った。
マーゴットは、人を従えることにためらいがない。
うだうだのクロッグ・カーブは、マーゴットに何かを言われると、『イエス、マム。』並みにいい返事をする。
1番、か弱そうなのに、女帝だ。
「ヒイロ・ゼーゼという名前は、ニンデリー王国外では、知られていない。」
とマーゴット。
「有名人が、消息不明になったら、話題になるよね。」
とキャスリーヌ。
「どういう結論?」
とベリーベリー・イニー。
「消息不明になっても、国外で、騒ぐ人はいないの。国内の関係者が口をつぐめば、知らないうちに居なくなっていて、去る者は日々に疎し、となるわ。」
とバネッサ。
「完全犯罪?」
とベリーベリー・イニー。
「違うよ。クロッグ・カーブが、裏通りで冷たくなっていても、誰も気にしない状態が、近いよ。」
とキャスリーヌ。
「酷くない?今の例え。」
とクロッグ・カーブ。
「クロッグ・カーブは、裏通りで冷たくなってから発見されるか、気づいたらいなくなって、探してもらえないまま忘れられる、のパターンね。」
とバネッサ。
「なんでだよ!」
とクロッグ・カーブ。
「自覚ないの?」
とキャスリーヌ。
「何、言ってくれてんですか?」
クロッグ・カーブは、ムカムカしている。
キャスリーヌの美徳である正直な発言は、クロッグ・カーブのためになることばかりだが、刺さりすぎて、心が痛い。
どうしても、反発してしまう。
「そういう死に方をする人と、クロッグ・カーブは、言動や思考パターンに共通点があるんだよ。
実際に、似たような前例がいくつもあるから、将来の予想が出来る。」
とキャスリーヌ。
「遺体の身元が判明したときに、誰も不思議がらない人がいるわね。」
とバネッサ。
「長生きしたいなら、自分の言動や、思考パターンを見つめ直さないと。今のままなら、ベッドの上での最期はないよ。」
とキャスリーヌ。
スラッルス・トークンは、キャスリーヌとバネッサの会話を聞いて、想像以上の殺伐さに心底驚いている。
いや、だってさ。
今の会話。
裏切り者とか、
しくじったやつが、組織に処分された後、一般人に遺体が発見された状況の話だよなー。
裏組織がいる界隈で生きている?
貴族のご令嬢が!
スラッルス・トークンが驚愕している横で。
クロッグ・カーブは、考え込んでいる。
静寂が訪れる。
マーゴットは、静かに話し始めた。
「可能性の1つとして。ヒイロ・ゼーゼ教授の研究成果を教授本人も含めて、秘匿する必要があり、表舞台から、姿を消した、ということも考えられる。
もっとも。
クロッグ・カーブの記憶の通りの発言をヒイロ・ゼーゼ教授がしていたなら。
ヒイロ・ゼーゼ教授は、学内の勢力争いで負けて、表舞台に立てなくなった、という可能性の方が高い。」
とマーゴット。
「ヒイロ・ゼーゼ教授の専門は?」
とキャスリーヌ。
「魔法の進化。」
とクロッグ・カーブ。
「当たれば、大化けするやつね。」
とキャスリーヌ。
「クロッグ・カーブ。男子寮を調べる考えは捨てなさい。」
とマーゴット。
「そのために、入学したのに。」
とクロッグ・カーブ。
「国が秘匿する技術の発案者を探している者がいるくらいの認識だから、ニンデリー王国は、クロッグ・カーブを見逃している。
クロッグ・カーブが、真実に近づこうとしたら、消されるわ。
クロッグ・カーブは、ニンデリー王国民。
国が、クロッグ・カーブを消しても、問題にはならない。」
とマーゴット。
ひぃぃっと青ざめるクロッグ・カーブ。
「勢力争いで負けて、学校からいなくなったのなら、もうニンデリー王立学園には戻ってこないわ。新天地で新生活か、蟄居か、草葉の陰か。」
とマーゴット。
「そ、そんなあ。」
とぐずぐず言い出すクロッグ・カーブ。
「クロッグ・カーブ。自身の欲求に負けて、わたし達の依頼を疎かにしたら、生きていることが苦痛になるわよ。」
とマーゴット。
「あ、はい。」
ぐずぐずを即引っ込めるクロッグ・カーブ。
スラッルス・トークンは、思った。
マーゴットは、人を従えることにためらいがない。
うだうだのクロッグ・カーブは、マーゴットに何かを言われると、『イエス、マム。』並みにいい返事をする。
1番、か弱そうなのに、女帝だ。
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