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第6章 可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加しよう。

173.マーゴットとキャスリーヌ、バネッサに出来た、ニンデリー王立学園での仲間達。

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クロッグ・カーブには、魔力があることが分かり、可動式魔法遺跡、クークード遺跡の見学ツアーに参加出来ることになった。

見学ツアー前の1回目の打ち合わせ。
マーゴットの声かけで、集まったのは。

クロッグ・カーブ。
スラッルス・トークン。

バネッサ・オッドア。
マーゴット・ガラン。
キャスリーヌ・ベイモン。

に加えて。

貴族令嬢のレベッカ・ショア。
平民のベリーベリー・イニー。

レベッカ・ショアは、『この世界の成り立ち』の授業の初回からの受講者で、ツアーがあると聞いて、喜んでいた。

レベッカ・ショアは、自身の侍女に対する不安、悲しみ、怒りといった感情はそのままに、バネッサの侍女の侍女見習いを始めた。

侍女見習いとして、主人の立場ではなく、侍女の立場から、侍女の在り方を経験する機会は、レベッカ・ショアに新しい風を吹かせた。

自身の侍女が、主人であるレベッカ・ショアにしてきたことを見つめ直すきっかけになった。

レベッカ・ショアは、じたばたしながら、ゆっくり進んでいくだろう。

マーゴット、キャスリーヌ、バネッサは、見守りに徹するつもりだ。

ベリーベリー・イニーの見学ツアー参加は、魔力があったこともさながら、ベリーベリー・イニーを1人にしないために、マーゴットが決めた。

マーゴット達と接点を持ち、親しくしているので、マーゴット達が、ベリーベリー・イニーを庇護下においていると周囲に知らしめるために、最近は行動を共にすることが増えている。

マーゴットの部屋への夜ごとの攻撃は、入学から3ヶ月目になろうとしている今も続いている。

部屋への攻撃データは、毎日収集している。

学生寮を含めた、ニンデリー王立学園の敷地内からの攻撃であることは、突き止めた。

しかし。
攻撃元の特定には、まだまだ時間がかかる。

今のところ。
キャスリーヌ、バネッサ、レベッカ・ショアに被害は出ていない。

平民のベリーベリー・イニーは、通学生。
行き帰りと自宅の安全については、ベリーベリー・イニーにも事情を聞かせて、手配している。

ニンデリー王立学園に通いながら、ニンデリー王国の王太子である第1王子の派閥と派手にやりあったマーゴット、キャスリーヌ、バネッサ。

表面化しなくても、水面下では、小さなトラブルが続いている。

貴族同士だから、小さなトラブルにとどまっているが、貴族と平民となると、平民側が大事故になる。

ベリーベリー・イニーに、そうした事情を説明して、ベリーベリー・イニーと、
ベリーベリー・イニーの家族、
ベリーベリー・イニーの自宅の安全は、
確保済み。

ベリーベリー・イニーの自宅に、貴族が訪問すると目立つ。
街中で、ばったり会いました風を装い、ベリーベリー・イニーが母と一緒に、外国人の貴族とそこそこの商家の息子を観光案内しつつ、ベリーベリー・イニーの自宅を披露する、という手順を踏んだ。

クロッグ・カーブには、クロッグ・カーブが役に立ってから、考えると宣言したら、泣いていた。

最初に、商人として、貴族令嬢の3人に売り込んだクロッグ・カーブは、貴族である3人に利をもたらさなければ、3人と一緒にいることは出来ないし、守ってももらえない。

ベリーベリー・イニーは、友人枠で、利害関係がないから、無条件に守ってもらえる。

そう聞いて。
恨めしそうにベリーベリー・イニーを見ていたクロッグ・カーブ。

『自分の生き方がぶれてうまくいかなくなったせいだから、自分に合わせない周りの人を恨むな。』
と、スラッルス・トークンに叱られていたクロッグ・カーブ。

スラッルス・トークンの根気によって、クロッグ・カーブは、少しずつ、真人間化しつつある。
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