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第5章 丸付けは、全部終わってからだよ?後手に回ったからって、それが何?

167.土壇場になると、もじもじしちゃう。

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マーゴット、キャスリーヌ、バネッサは、ベリーベリー・イニーと先に、お喋りしていた。

クロッグ・カーブに、後から行くから、と伝言を頼まれたので、伝言を伝えて、そのまま、話し込んでいるベリーベリー・イニー。

「来たけど、もう1人いるよ。」
とキャスリーヌ。

クロッグ・カーブの隣には、同い年くらいの少年がいて、2人で、マーゴット達のテーブルに向かってくる。

「片方は、貴族ね。」
とバネッサ。

「分かるの?あたしは分からない。」
とベリーベリー・イニー。

「貴族の所作が身についているわ。クロッグ・カーブと違って、人目を意識して動いているわよ?」
とバネッサ。

「人目?考えたことないかな。」
とベリーベリー・イニー。

「暮らしにあった生き方でいいよー。」
とキャスリーヌ。

「連れてくるからには、考えがあるんでしょう。向こうから動かない限り、放置。」
と構えないマーゴット。

「知らない人だからね。」
とキャスリーヌ。

4人が話しているテーブルから1メートル超離れたあたりで。
クロッグ・カーブと貴族の少年が立ち止まる。

クロッグ・カーブが、何も言わずに、うだうだしている。

昨日とは随分様子が違う。
4人の少女は、目と目で会話した。

『彼、どうしたの?』
とバネッサ。
『腹下し?』
とキャスリーヌ。
『もじもじしている気がする。』
キャスリーヌを肯定するベリーベリー・イニー。

マーゴットは、2人の少年の顔を見てから、ベリーベリー・イニーに言った。
「ベリーベリー。
知らない者同士の貴族は、紹介する人間を間に挟まないと話せない決まりがある。
クロッグ・カーブが、無言のままだと、わたし達は、話ができないわ。
ベリーベリーから、クロッグ・カーブに話しかけて、何でもいいから、言葉を口から出すように仕向けてもらいたいの。
やれる?」

「このまま、見られているのは、落ち着かないと思っていた。」
と了承したベリーベリー・イニー。

「クロッグ。隣の人は、初めて見るよ。友達?」
とベリーベリー・イニー。

「ああ、あの。ええと。」
しどろもどろのクロッグ・カーブ。

お前、誰だよ?レベルの別人、とキャスリーヌは思った。

埒が明かない。
貴族の少年は、クロッグ・カーブが話すのは、待たないことにしたらしい。

「俺から、話すよ。」
と少年。

「昨日、ご令嬢3人に、クロッグ・カーブが、行方不明だと言っていたスラッルス・トークンが、俺。」

「行方不明?あたしの目の前にいるのに?」
と困惑するベリーベリー・イニー。

「そう。ご令嬢3人に、俺が行方不明と言ってから、俺のとこに、行方不明になってと言いに来たから、アホだと思って。
今の俺は、クロッグ・カーブが、ご令嬢3人にごめんなさいするのを見届けるために、付き添いしている。」
とスラッルス・トークン。
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