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第5章 丸付けは、全部終わってからだよ?後手に回ったからって、それが何?
140.慣れてしまうと、不条理な出来事もそんなものか、と受け入れがち。
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マーゴットと、キャスリーヌ、バネッサは、レベッカ・ショアの部屋から引き上げて、バネッサの部屋へ。
レベッカ・ショアの部屋に持ち込んだお茶とコップも回収し、バネッサの部屋へ持ち込んでいる。
レベッカ・ショアには、1人で事実と向き合う時間が必要と判断し、3人は、退室した。
全員に飲み物が行き渡ったのを確認して、バネッサが、口を開いた。
「レベッカを見ていて、そっくりな女の人を思い出したわ。」
とバネッサ。
「見た目?」
とキャスリーヌ。
「行動と思考パターンよ。」
苦笑いするバネッサ。
「オッドア伯爵家にいたわ。元は、私の侍女の手伝いで入ったのだけど、兄のアレックスに傾倒していって、にっちもさっちもいかなくなったの。」
とバネッサ。
「あの言動の使用人が、あのアレックスに傾倒したら、使い物にならないわね。」
とマーゴット。
「忌憚のない意見ね。」
とバネッサ。
「私さあ。アレックスが、女子に人気と言われても、理解不能なんだけど。何が良くて、夢中になるの?」
キャスリーヌが、もっと忌憚のない意見を述べる。
「顔がいいって、言っても、飛び抜けていいわけじゃないよね?
十人並みよりはいいから、雰囲気で演出して、イケメンオーラを作っているだけで。
中身の残念さを知ると、余計に。
顔がマシなだけかー、とがっかりするよね?」
「返す言葉もないわ。」
とバネッサ。
当てこすりでもなんでもない事実の羅列。
身内の贔屓目で、バネッサが訂正できるところは、1つもない。
「今、その使用人は?」
とマーゴット。
「私からは、外れたわ。」
とバネッサ。
「まだ、雇用しているの?」
とキャスリーヌ。
「彼女みたいなパターンは、私の周りに珍しくないのよ。」
とバネッサ。
「私の使用人は、女性が多いんだけど、兄のアレックス寄りになってしまう人が、そこそこいるの。」
「他所のお家のことだけど、よく、それで、回ってきたよね。
ニンデリー王国へ来る前。アレックスが寄越した無礼な使用人に、バネッサが動じなかったのは、慣れのせい?」
とキャスリーヌ。
「そういうものか、と疑問を持たなかったわ。」
とバネッサ。
「使用人として、減点どころか、失格だったよ。」
とキャスリーヌ。
「アレックスに傾倒していく使用人は、女性だけ?」
とマーゴット。
「女性だけ。覚えている限り、兄の男受けは、ずっと悪かったわ。」
とバネッサ。
「女性からは、愛が深すぎるくらい、好かれるのに。」
バネッサは、兄絡みの女性にまつわるあれこれを思い出して苦笑い。
「使用人だから、アレックスが魅力的にうつる?」
キャスリーヌは、アレックスが女性に好かれている謎に迫ろうと、考察し始めた。
レベッカ・ショアの部屋に持ち込んだお茶とコップも回収し、バネッサの部屋へ持ち込んでいる。
レベッカ・ショアには、1人で事実と向き合う時間が必要と判断し、3人は、退室した。
全員に飲み物が行き渡ったのを確認して、バネッサが、口を開いた。
「レベッカを見ていて、そっくりな女の人を思い出したわ。」
とバネッサ。
「見た目?」
とキャスリーヌ。
「行動と思考パターンよ。」
苦笑いするバネッサ。
「オッドア伯爵家にいたわ。元は、私の侍女の手伝いで入ったのだけど、兄のアレックスに傾倒していって、にっちもさっちもいかなくなったの。」
とバネッサ。
「あの言動の使用人が、あのアレックスに傾倒したら、使い物にならないわね。」
とマーゴット。
「忌憚のない意見ね。」
とバネッサ。
「私さあ。アレックスが、女子に人気と言われても、理解不能なんだけど。何が良くて、夢中になるの?」
キャスリーヌが、もっと忌憚のない意見を述べる。
「顔がいいって、言っても、飛び抜けていいわけじゃないよね?
十人並みよりはいいから、雰囲気で演出して、イケメンオーラを作っているだけで。
中身の残念さを知ると、余計に。
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「返す言葉もないわ。」
とバネッサ。
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身内の贔屓目で、バネッサが訂正できるところは、1つもない。
「今、その使用人は?」
とマーゴット。
「私からは、外れたわ。」
とバネッサ。
「まだ、雇用しているの?」
とキャスリーヌ。
「彼女みたいなパターンは、私の周りに珍しくないのよ。」
とバネッサ。
「私の使用人は、女性が多いんだけど、兄のアレックス寄りになってしまう人が、そこそこいるの。」
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「女性だけ。覚えている限り、兄の男受けは、ずっと悪かったわ。」
とバネッサ。
「女性からは、愛が深すぎるくらい、好かれるのに。」
バネッサは、兄絡みの女性にまつわるあれこれを思い出して苦笑い。
「使用人だから、アレックスが魅力的にうつる?」
キャスリーヌは、アレックスが女性に好かれている謎に迫ろうと、考察し始めた。
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