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第5章 丸付けは、全部終わってからだよ?後手に回ったからって、それが何?
105.転生貴族令嬢レベッカ・ショア。『女子寮の閉鎖された場所に、入ったら、帰ってこれないんだよー。』『柵あるの?』『囲うのはダメって。』
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女子寮には、立入禁止の場所がある。
凄惨な事件だか、不幸な事故だか。
詳しく語ることができないことが起きたので、関係者の感情に配慮し、立入禁止になったそう。
立入禁止の場所に入ったら、出てこれなくなるから、入らないように、と寮に入るときに説明された。
寮の職員じゃなくて、寮に入っている先輩から。
ひそひそっと。
伝言ゲームで。
大っぴらに出来ないことだから、伝言ゲームが済んだら、内緒にするように、と。
女子寮には、使用人帯同の貴族寮、使用人を帯同しない貴族寮、平民寮の3種類。
私は、使用人帯同の寮に入っている。
国外に出る貴族令嬢は、使用人帯同が多いと思う。
骨肉の争いをしていて、使用人が信用出来ない場合や、使用人帯同の部屋代を出せないといった理由で、使用人なしの部屋を使う人もいなくはない。
ニンデリー王国の貴族は、男子学生より、女子学生の方が、使用人帯同率が高い。
以前は、使用人なし、という貴族も、そこそこいたらしいけれど、第1王子が卒業してからは、減少傾向にあるそう。
立入禁止区域があるのは、使用人帯同なしの女子寮の一画。
女子寮で事件か、事故って聞いて、まず、頭に浮かんだのが、内部犯か、内部からの手引きしかなくない?ということ。
事実がどうであれ、面倒ごとにしかならないやつ。
絶対、近寄らないぞっ。
そう思っていた。
「使用人帯同なしの女子寮に入寮している女子学生が行方不明?」
寮の部屋で、侍女から聞いて、いやはや、びっくり。
私は、学生同士で、あんまり交流できていなかったけれど、侍女はできていた。
私の侍女は、優秀。
私の侍女なだけあるわー。
「退学とか、引きこもり、ではなく?」
一応、確認してみる。
さすがに、ドッキリは、ないだろうけど。
「探しても見つからないので、立入禁止区域に入ったのでは?と。捜索は打ち切りになりました。」
「立入禁止になるくらいの場所よね?気軽に入れるところ?」
「何の変哲もない場所なので、入ろうと思えば、誰でも入れるそうです。」
「柵とか、してないの?」
KEEP OUTの黄色のテープみたいなのでもいいけど。
「柵などで、囲ってしまうのは、感情を配慮した結果、止めたと聞きました。」
「柵、ダメなんだ?」
「閉じ込めるのが、よろしくないそうです。」
「難しいわねー。」
そんな風に話していたときは、他人事だと思っていた。
だって、本当に他人事だったから。
私は、あまりにも、周りを知らなすぎた。
知らないことを気にしなさすぎた。
人の輪が出来上がっているところになんか、入れるわけないよーって。
そんな風に、自分のプライドを守ることに終始しないで。
貴族として、主人として、貴族社会で立ち回っておけば。
侍女が、話題に出したときに、もっと突っ込んで聞くべきだった。
出来る侍女が、意味もなく話題にするはずもなかったのに。
凄惨な事件だか、不幸な事故だか。
詳しく語ることができないことが起きたので、関係者の感情に配慮し、立入禁止になったそう。
立入禁止の場所に入ったら、出てこれなくなるから、入らないように、と寮に入るときに説明された。
寮の職員じゃなくて、寮に入っている先輩から。
ひそひそっと。
伝言ゲームで。
大っぴらに出来ないことだから、伝言ゲームが済んだら、内緒にするように、と。
女子寮には、使用人帯同の貴族寮、使用人を帯同しない貴族寮、平民寮の3種類。
私は、使用人帯同の寮に入っている。
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以前は、使用人なし、という貴族も、そこそこいたらしいけれど、第1王子が卒業してからは、減少傾向にあるそう。
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女子寮で事件か、事故って聞いて、まず、頭に浮かんだのが、内部犯か、内部からの手引きしかなくない?ということ。
事実がどうであれ、面倒ごとにしかならないやつ。
絶対、近寄らないぞっ。
そう思っていた。
「使用人帯同なしの女子寮に入寮している女子学生が行方不明?」
寮の部屋で、侍女から聞いて、いやはや、びっくり。
私は、学生同士で、あんまり交流できていなかったけれど、侍女はできていた。
私の侍女は、優秀。
私の侍女なだけあるわー。
「退学とか、引きこもり、ではなく?」
一応、確認してみる。
さすがに、ドッキリは、ないだろうけど。
「探しても見つからないので、立入禁止区域に入ったのでは?と。捜索は打ち切りになりました。」
「立入禁止になるくらいの場所よね?気軽に入れるところ?」
「何の変哲もない場所なので、入ろうと思えば、誰でも入れるそうです。」
「柵とか、してないの?」
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「柵などで、囲ってしまうのは、感情を配慮した結果、止めたと聞きました。」
「柵、ダメなんだ?」
「閉じ込めるのが、よろしくないそうです。」
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そんな風に話していたときは、他人事だと思っていた。
だって、本当に他人事だったから。
私は、あまりにも、周りを知らなすぎた。
知らないことを気にしなさすぎた。
人の輪が出来上がっているところになんか、入れるわけないよーって。
そんな風に、自分のプライドを守ることに終始しないで。
貴族として、主人として、貴族社会で立ち回っておけば。
侍女が、話題に出したときに、もっと突っ込んで聞くべきだった。
出来る侍女が、意味もなく話題にするはずもなかったのに。
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