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第4章 学生色々。学校でのトラブルって、避けられるものと、避けられないものがあるんだよね。

68.キャスリーヌが、守られるより、守れるようになろうと決心した話。

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バネッサが、ナユカ・ジョンストンと話をしに行くと話すと、マーゴットとキャスリーヌも一緒にいくと言い出した。

「ナユカ・ジョンストン自身の考えは、ともかく。」
とキャスリーヌ。
「ニンデリー王国の貴族令嬢の総意が、私達をスケープゴートにしてもよし、とした結果が、ハーメリー・ジョンストンの突撃。ニンデリー王国の貴族令嬢の総意をどうこうできる?ナユカ・ジョンストンは。」

「友人として苦情を言ったことを逆手に取って、因縁をつけられかねない。
今までの全て、今回のハーメリーの件も含めて、ニンデリー王国の貴族が、コーハ王国の貴族を下に見ているからこそ、出来る所業。対等な話し合いに持ち込むためには、コーハ王国の貴族だという態度で挑みましょう。」
とマーゴット。

「ありがとう。気が楽になったわ。」
とバネッサ。

「業突く張りと、面の皮が厚い連中は、真面目に生きている人間を見ると、どうやってタカろうかと脊髄反射で考えるから。」
とキャスリーヌ。

「何があったの?貴女の人生で。」
バネッサは心配になって、キャスリーヌに聞く。

「領地に来る人が全員、善意の紳士淑女ではないのよ。」
とキャスリーヌ。

「大変だったのね。」
とバネッサ。

資産家の男爵令嬢のキャスリーヌは、小さいうちから、色んな人間を見る機会に恵まれた。

キャスリーヌの男爵家は、家族仲が良い。

キャスリーヌが絡まれそうなときは、兄も父も頑張ってくれた。
キャスリーヌ自身が、絡んでくるやつに絡ませないようにならないと、際限なく絡んでくると気づいたとき、キャスリーヌは強くなった。

自分の領地にいるだけなのに、他所から来た連中に絡まれて、嫌な気持ちを味わわされて、たまるか!

キャスリーヌのすぐ上の兄は、次男で身軽だから、とすぐに駆けつけてくれた。

すぐ上の兄だって、幾つも年の離れた大人ではないのに、キャスリーヌを背中に庇って、立ち向かってくれた。
何度も、何度も。

兄自身も、怖かったはずなのに。

キャスリーヌが絡まれるまでは、安全な場所に隠れてやり過ごしていたんだから。

キャスリーヌが危ないと思ったら、後先考えずに、妹の前に飛び出してくる兄の姿を見て、キャスリーヌは守られるんじゃなくて、守れるようになる決心をした。
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