子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

第3章 学生の数だけ、物語がある。物語には創り手と演じ手がいるわけで。主役と脇役が交差したりもするよね。

45.ベリーベリー・イニー。学校が始まって2日目。あれ？担任の先生が違う？

登校したら、自分の教室に入って、座りたい席に座る。

ニンデリー王立学園に来て良かったと心底思う。

席が固定されて、好きな席を選べないのが1番嫌。

もし、自分の横の席の人と相性が悪かったら、教室に入りたくなくなる。

あたしは、学校に友達作りの場を求めていない。

家にいては、出来ないことをしたいから、学園にきた。

あたしは、気分に合わせて、席を選びたい。

今日は、お嬢様3人に話しかけたいから、昨日お嬢様が座っていた席の近くに座った。

お嬢様達、早く来ないかな？

あたしの元友達は、何人かで固まって話し込んでいる。

お嬢様3人は、時間ぎりぎりに教室に入ってきた。

朝は話す時間が無さそう。

お嬢様3人が着席した後に、男の人が1人、教室に入ってきた。

担任の先生じゃない。

誰？

「このクラスの担任になったアートン・ミールだ。」

「昨日の2人の担任の先生はどうしたんですか？」
とクロッグ・カーブ。

「昨日の2人は、担任ではなくなった。このクラスの担任は、俺だけだ。」

生徒の一部がざわざわした。

「まさか、本当に辞めさせたの？」
何人かがお嬢様3人を見ながら、こそこそと話している。

昨日の担任2人は、好きになれなかった。
変わって良かったとあたしは思う。
こそこそと話をしている人は、担任が誰か、よりも貴族の権力に関心があるのかな。

貴族のいるところで、こそこそするのは止めた方がいいと思う。

普通の人に対しても失礼なんだから、貴族には、いわんやおや。

早いとこ、自身の失礼さに気づくといいね。

元友達は、まずさに気づいているけれど、新しい友達を止められなくて、落ち着かなくなっている。

今日は、クラス単位で校舎内を歩いて、教室や食堂の場所を確認した。