フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1402.ハンティア王国に住む【神々の子どもたち】のお方を訪ねたのは、金髪碧眼の鬼だけだったのかしら?

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「【神々の子どもたち】のお方は、何もない部屋をあえて、家の中に用意したかったのかしら?

金髪碧眼の鬼が来るたびに入室していた部屋の特徴から、家主が日常的に使っていない部屋が、【神々の子どもたち】のお方の家の中にはあったということになりますの。」

「【神々の子どもたち】のお方が金髪碧眼の鬼を招待していたら、金髪碧眼の鬼が来る前に部屋のものを移動していたんだろうと想像するのはかたくない。

でも、金髪碧眼の鬼は、金髪碧眼の鬼の都合で、勝手に押しかけていた。

となると。

【神々の子どもたち】のお方は金髪碧眼の鬼が来るときには、普段使わない部屋を開放していたのか。

押しかけてきただけの金髪碧眼の鬼用にわざわざ?」
とハーマルお兄様。

そう、わざわざなの。

ハーマルお兄様がひっかかっているところに、ボクもひっかかりを覚えるの。

「【神々の子どもたち】のお方の元を訪ねる者がいなければ。

ものを置かない部屋など、【神々の子どもたち】のお方の住まいに必要あるかしら。

ハーマルお兄様。

【神々の子どもたち】のお方を訪ねた訪問者は、金髪碧眼の鬼だけだったのかしら?」

ボクの指摘に、ハーマルお兄様は、【神々の子どもたち】のお方のお家の中や外を思い出しながら、メモに簡単な構造を描かれたの。

「私が屋敷内に出入りしたとき、金髪碧眼の鬼以外の訪問者が長居できそうという感覚はなかった。

【神々の子どもたち】のお方と一体化する前の家は、ちがったのかもしれないけれど。」
とハーマルお兄様。

ボクは、ボクが金髪碧眼の鬼と一緒に床が抜けて落ちた布団の敷いてあった部屋について注釈を添えながら、ハーマルお兄様がお描きになった、【神々の子どもたち】の家の絵に描き足したの。

ボクは、金髪碧眼の鬼に促して、ボクとハーマルお兄様が見ていない部屋や廊下、階段を描かせようとしたのだけど、絵が下手すぎたの。

ハーマルお兄様は、金髪碧眼の鬼に聞き取りしながら、【神々の子どもたち】のお方の見取り図を描いていくの。

「【神々の子どもたち】のお方は、【神々の子どもたち】の土地を離れて、ハンティア王国に隠れ住みながら、外部と連絡を取り合っていた?

この場合の外部とは、【神々の子どもたち】ではない者になるが。」
とハーマルお兄様。

【神々の子どもたち】同士の接触なら、家の中に、物を置かない部屋を作る必要はないもの。

「【神々の子どもたち】の土地は厳重に警戒されていて、出入りするものは限られていましたの。

ハンティア王国に隠れ住んでいる【神々の子どもたち】のお方が、【神々の子どもたち】ではない誰かと接触しようとした場合でも、【神々の子どもたち】の土地を出てしまっていたから、どこからも誰からも、制限がかからなかったのかもしれませんの。」

「金髪碧眼の鬼は、【神々の子どもたち】のお方の家や周囲で、他の誰かと鉢合わせすることはなかったか?」
とハーマルお兄様は、金髪碧眼の鬼に尋ねたの。
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