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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
1382.ユージュアルの婚約者。顔見せの最中に抜刀?
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ユージュアルの婚約者は、耳を疑った。
その音は、知っている。
聞き覚えがある音だ。
聞き慣れた音ではないが、深窓の姫君でもない限り、知らないはずがない音。
皇国の皇弟と皇家に近い貴族と外国の王侯貴族が見合いをするためにもうけられた場所で、聞こえるはずがない音だった。
3本の鞘が床に落ちる音。
誰かが、鞘を落とした。
音の響きからして、落とされたのは空の鞘。
3人が抜刀していることになる。
取り押さえたか?
と確認する前に。
ユージュアルの婚約者は、己の目と耳を疑いそうになった。
皇国側の護衛が動く前に。
『全員、動くな。口も閉じろ。』
と言葉を発したのは、ガラン家嫡男デヒル。
抜刀していたのは、ガラン家嫡男デヒルとベイモン家嫡男、ノア家嫡男の3人。
ガラン家嫡男デヒルは、皇弟の眼前に切っ先をむけている。
ベイモン家の嫡男は、3組の兄と妹を抜刀した自身の背中まで下がらせ。
ノア家の嫡男は、弟ユージュアルと妹の婚約者に向けて、刃先を煌めかせている。
ユージュアルの兄であるノア家の嫡男が、ユージュアルの婚約者に向けた刃先を煌めかせているのを見て、何のパフォーマンスだ、と言ってやろうと思っていた。
ユージュアルの婚約者は、真面目な話をしていたのに、中断させられたのは、いたい。
3組の兄と妹に頷かせるまであと一息のところで、程よく保たれていた緊張の糸が切れてしまった。
なんということをしてくれたのか。
ユージュアルの婚約者は、内心舌打ちしたい気持ちになっていた。
そもそも、婚約の顔見せの最中に、相手に刃物をチラつかせるなど、どういう了見か。
ユージュアルの婚約者が、言葉を切ったタイミングで、ガラン側は素早く抜刀していた。
『顔見せの場で、いきなり何を。』
と抗議したのは、唯一刀を突きつけられていないサブリーの婚約者。
『黙れ。
不快だ。
その口も、今すぐに閉じろ。
貴様は不用意な発言をしなかったから見逃されているだけだ。』
とノア家の嫡男。
不用意な発言、と聞いても、ユージュアルの婚約者は、ピンとこなかった。
『我々が、顔見せの最中に度し難い失言をしたとでも言うのか?
刀を突きつけられるほどの。』
とサブリーの婚約者。
『はっきりとした失言はノア家に婚約者として用意された男だが、ノア家の婚約者として用意された男が話しやすいように会話の地ならしをしたのは貴殿だ。』
とサブリーの兄であるベイモン家の嫡男。
どうやら、サブリーの婚約者とユージュアルの婚約者が、ガランとベイモンとノアの弟妹を丸め込もうとしていたのに気づいた、それぞれの家の嫡男が抜刀したらしい。
腹立たしいから、といって、いきなり抜刀するのか?
その音は、知っている。
聞き覚えがある音だ。
聞き慣れた音ではないが、深窓の姫君でもない限り、知らないはずがない音。
皇国の皇弟と皇家に近い貴族と外国の王侯貴族が見合いをするためにもうけられた場所で、聞こえるはずがない音だった。
3本の鞘が床に落ちる音。
誰かが、鞘を落とした。
音の響きからして、落とされたのは空の鞘。
3人が抜刀していることになる。
取り押さえたか?
と確認する前に。
ユージュアルの婚約者は、己の目と耳を疑いそうになった。
皇国側の護衛が動く前に。
『全員、動くな。口も閉じろ。』
と言葉を発したのは、ガラン家嫡男デヒル。
抜刀していたのは、ガラン家嫡男デヒルとベイモン家嫡男、ノア家嫡男の3人。
ガラン家嫡男デヒルは、皇弟の眼前に切っ先をむけている。
ベイモン家の嫡男は、3組の兄と妹を抜刀した自身の背中まで下がらせ。
ノア家の嫡男は、弟ユージュアルと妹の婚約者に向けて、刃先を煌めかせている。
ユージュアルの兄であるノア家の嫡男が、ユージュアルの婚約者に向けた刃先を煌めかせているのを見て、何のパフォーマンスだ、と言ってやろうと思っていた。
ユージュアルの婚約者は、真面目な話をしていたのに、中断させられたのは、いたい。
3組の兄と妹に頷かせるまであと一息のところで、程よく保たれていた緊張の糸が切れてしまった。
なんということをしてくれたのか。
ユージュアルの婚約者は、内心舌打ちしたい気持ちになっていた。
そもそも、婚約の顔見せの最中に、相手に刃物をチラつかせるなど、どういう了見か。
ユージュアルの婚約者が、言葉を切ったタイミングで、ガラン側は素早く抜刀していた。
『顔見せの場で、いきなり何を。』
と抗議したのは、唯一刀を突きつけられていないサブリーの婚約者。
『黙れ。
不快だ。
その口も、今すぐに閉じろ。
貴様は不用意な発言をしなかったから見逃されているだけだ。』
とノア家の嫡男。
不用意な発言、と聞いても、ユージュアルの婚約者は、ピンとこなかった。
『我々が、顔見せの最中に度し難い失言をしたとでも言うのか?
刀を突きつけられるほどの。』
とサブリーの婚約者。
『はっきりとした失言はノア家に婚約者として用意された男だが、ノア家の婚約者として用意された男が話しやすいように会話の地ならしをしたのは貴殿だ。』
とサブリーの兄であるベイモン家の嫡男。
どうやら、サブリーの婚約者とユージュアルの婚約者が、ガランとベイモンとノアの弟妹を丸め込もうとしていたのに気づいた、それぞれの家の嫡男が抜刀したらしい。
腹立たしいから、といって、いきなり抜刀するのか?
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