フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1367.ハンティア王国で、ボク達が滞在しているお屋敷の持ち主は、ガランではないの。ボク、サブリーとユージュアルの婚約者のお国が動いたの。

金髪碧眼の鬼を人質として差し出した金髪碧眼の鬼の母国は、自国の王子がハンティア王国で行方不明になったことに対して、ハンティア王国に抗議はしても。

外交上、有利に運ぶ交渉を優先したのではないかしら？

金髪碧眼の鬼の母国は、ハンティア王国に従わず、のらりくらりとやれているもの。

ボク、ハーマルお兄様、サブリーとユージュアル、金髪碧眼の鬼の5人で会話をしているけれども、部屋には5人以上いるの。

というのも。

ボクとハーマルお兄様とサブリーとユージュアルが滞在しているお屋敷は、ガランが借りているけれど、持ち主は、ガランではないからなの。

ガランで、屋敷を1つ、ハンティア王国におさえようとしたの。

ガランよりも迅速に動いて、ハンティア王国内に屋敷を用意した方々がいて。

『どうぞ、好きなだけお泊り下さい。』
とお屋敷へボク達を招いてきたの。

ここは、ボク、サブリー、ユージュアルの婚約者の国が管理しているお屋敷なの。

いつから管理してきたのかは、不明なのだけど、最近ではないかしら。

ボク達が滞在している建物は、前回、ボク達が、ハンティア王国に来たときには、なかった建物なの。

新しいの。

ボク達のハンティア王国での安全確保のために。

ボク達は、とても安全なお屋敷を借りたの。

対価として。

ボク達の婚約者の立ち入りは拒否できないの、ボク達。

ハーマルお兄様と、金髪碧眼の鬼は、1人用の椅子に1人で座っているのだけど。

ボク、サブリー、ユージュアルの3人は、二人掛けの椅子に2人なの。

それぞれの婚約者と2人で座っているの。

ボクとサブリーとユージュアルの婚約者は、前回、近衛のお仕事でボク達がハンティア王国に来たときのことをよく調べていたの。

「フィリスは、コーハ王国の近衛のお仕事でハンティア王国の滞在中に、ハンティア王国側から魅了を使って男を虜にしていると疑われていたというから、心配した。」
とボクの婚約者は、ボクの腰に手を回して、ボクの耳元で囁いているの。

正確には、ボクはおまけでマーゴットの婚約者なのだけど。

「心配ご無用なの。お仕事は無事に遂行できたの。」

「ハンティア王国に連行されて、実験に使われされそうになったという話も聞いている。」
とボクの婚約者の皇弟殿下。

「ボクは、ボクを実験になんて使わせないの。」

「安心できない。安心するために、もっと側に。」
とボクの婚約者の皇弟殿下。

「ボクは、十分くっついているの。」

「もっとくっつける。」
とボクの婚約者の皇弟殿下。

ボクにグイグイ来る人は、諦めが悪いの。

ボクの婚約者もフィリップ殿下も、ボクではなく、己の本能を優先し過ぎなの。