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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1342.お父様と祟り神と4体の龍。ロウウェルとレイモンドが拘束した男の身に?

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「挑戦を受けたなら、祟って返す。」
とお父様の相棒の異界の祟り神が、建物を祟ろうとしたから、お父様が止めさせたの。

「手が付けられなくなるから、止めなさい。」
とお父様。

お父様の後ろの空間から、ぬうっと龍が出てきたの。

ぬうっと、ぬうっと、ぬうっと。

4体の龍は、縦に並んで、建物を見ているの。

「火で燃やしつくして、灰にすれば浄化する。」
と龍。

「人の歪な呪いをつぎはぎしてある。

人の力では、元に戻そうとしても、どうにもなるまい。」
と龍。

「空間を制御して作り上げたようだ。建物の中のものは、一つ残らず焼き尽くすがよい。」
と龍。

「剣も人も?」
とお父様。

「一つ残らず。」
と龍。

「あの建物を丸ごと焼き尽くすことを頼めるかい?」
とお父様は、龍に頼んだの。

「お安い御用。」
と龍。

1体の龍は、ふっと息を吐いたの。

小さな炎は、風に吹かれて、建物に引火。

炎は、瞬く間に、建物を飲み込む勢いで広がったの。

「フィリスの困りごとは、解決したね?」
とお父様。

「はい。ありがとう存じます。」

ボクがお父様にお礼を申し上げていると。

「お前が、フィリス・ガランという悪をのさばらせているのか!」
という声が聞こえてきたの。

「お前とフィリス・ガランの悪行は、どちらも、報告してやる!

この世に悪をはびこらせてなるものか!」
と叫んでいるのは。

ロウウェルとレイモンドに拘束されている男なの。

「見ない顔だ。フィリスは知っている?」
とお父様は、ボクにお尋ねになったの。

「申し訳ございません、お父様。
ボクも知らない顔ですの。

ボク、中枢にいる貴族の顔は見て知っておりますけれど、見た覚えがないと存じますの。」

「祟るか?祟るか?」
と祟り神。

「小物に手間をかけることはない。」
とお父様。

「おのれ、ガランめ!好き放題してからに!」
と男。

「誰だか知らないような者に噛みつかれてもね。」
とお父様。

「この田舎貴族の分際で!

ガランごときが、私を知らないだと。

私は。」

男は、最後まで話すことができなかったの。

何かきたの!

「ロウウェルとレイモンド、各自の安全確保なの。」

異変に気づいたボクは、すぐにロウウェルとレイモンドに指示したの。

ロウウェルとレイモンドは、ユージュアルとサブリーに合流。

拘束された男の体は、ドサッと地面に倒れたの。

男の背面には、頭から足の先まで、どこからともなく飛んできた矢が刺さっていったの。

「口封じまで、実に鮮やかだった。」
とお父様。

ユージュアルとロウウェルは、矢が刺さった男を確認にいったの。

「申し上げます。」
とユージュアル。

「許す。」
とお父様。

「使用されている矢について報告申し上げます。

コーハ王国の貴族は、誰でも手に入れることが可能です。

コーハ王国内で、一般的に使用されているものです。」
とユージュアル。
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