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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1323.血判状を騎士学校に保管した者の意図。血判状を持ち歩いたシノ教官の意図。

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ボク、シノ教官の言動からシノ教官の性格と行動を照らし合わせてみたの。

貴族の名前が書いてある血判状は、騎士学校に保管されていたものだから、シノ教官は、血判状がどのように作られたとか、どのようにシノ教官の手に渡ったかについて、語ることができないんじゃないか、とボクは考えたの。

血判状を騎士学校に保管した者は、血判状に名前を書いていない貴族に血判状が見つからないようにしたのではないかしら。

血判状の関係者以外が、血判状を見ることがないようにしたんだと思うの。

血判状に名前を書いた者が血判状によって、取り沙汰される機会がこないように。

騎士学校に貴族が来るには、相応の理由がないとダメなの。

相応の理由がない場合。

貴族は、理由を作るの。

騎士学校の校長は、長年、特定の貴族から、貴族にまつわる情報を提供されていた。

ボクに関する誤った情報を騎士学校の教職員に流布させた貴族なの。

この貴族は、騎士学校に来る理由を作って、騎士学校の教職員に信用されていたの。

もう一つ。

貴族が、騎士学校に影響を与えることが可能な立ち場に立つ方法があるの。

貴族の血を引く平民の子どもを騎士学校に通わせることなの。

貴族の血を引く平民の子どもが騎士学校に通っている期間。

当該貴族は、騎士学校の環境を良くするために、寄付をするの。

寄付を口実に、騎士学校に出入りすることは勿論可能なの。

直近で、該当する貴族は、ナーレーン伯爵家。

ナーレーン伯爵家は、ナーレーン伯爵家の血を引く子どもを頑なに騎士学校に通わせようとしていたの。

ナーレーン伯爵家の血を引く子ども本人には騎士の適性が皆無で、子どもが卒業できる見込みがなかったにもかかわらず、伯爵家は子どもを騎士学校に通わせることを強行したの。

誰のためかしら?
何のためかしら?

騎士学校への出入りにかける労力を減らし、騎士学校の情報を収集しやすくするためじゃないかしら。

騎士学校には、血判状があることを確かめるために出入りしたかった可能性もあるの。

シノ教官が、血判状が自分の身を守ることになると考えていたのは、血判状に名前が書かれていたから、使い道があると考えたのじゃないかしら。

血判状に価値を見出したシノ教官は、騎士学校に保管された血判状を、黙って保管場所から持ち出し、勝手に持ち歩いていたんじゃないかしら?

血判状を作った者に、シノ教官に渡す予定はなかったと思うの。

戦って血判状を守る気概もないシノ教官は、戦わずに、血判状をあっさり手放したんだもの。
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