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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!
1316.シノ教官の手に持っているものを見て、『血文字で名前を書いてある。ゾワゾワする』と怨霊。ロウウェルとユージュアルの連携。
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シノ教官が手に持っているのは、折りたたまれた紙片。
「これ、と言われても。
見ただけでは、何か分からないからなあ。
何がすごいのやら。」
とユージュアル。
同意なの。
「絆の誓いだ。」
とシノ教官。
「何の絆?」
とユージュアル。
紙に絆を感じるのかしら?
「この国に絶望した人の絆だ。」
とシノ教官。
「何を誓ったんだ?」
とユージュアル。
「生きづらいこの国を生きやすく変える。」
とシノ教官。
「国を変えるとなると、キミ達も無事に済むとは思えないの。
シノ教官は、コーハ王国の国民だから、騎士になって、騎士学校で、学生を教えている今がある自覚がないのかしら。」
国が潰れたら、その国の民を守るものはなくなるの。
国が潰れて一番最初に行倒れるのは、貴族ではないの。
平民が、自分の暮らしを守っていられるのは、国が大きく守っているからなの。
国という砦がなくなれば、平民は、色々なものに狩られながら生きていくことになるの。
コーハ王国は、歴史ある強国なの。
コーハ王国の隣国は、虎視眈々とコーハ王国を狙っているの。
コーハ王国がなくなれば、略奪と暴虐が横行するの。
コーハ王国民だったものを尊重するものなどなくなるもの。
貴族を無くせ、や、数の多い平民を主役に、というシノ教官の主張が実現しても、シノ教官の生きやすい国にはならないの。
シノ教官は、戦ったり、人を殺したりすることを良しとしない主義なの。
シノ教官が、自らの主義を貫こうとするには、治安の良い国に住んでいる必要があるの。
現在のコーハ王国のように。
コーハ王国が倒れたら、シノ教官のような戦わない、人を殺さない主義を貫くと楽な生き方も、楽な死に方もできないの。
シノ教官の主張は、シノ教官の主義に反しているの。
シノ教官は、どうして主義に反する主張をしているのかしら?
「絆の誓いと言われても、ただの紙なの。
それとも、何か効果があるのかしら?」
「そこまで言うなら、見てみろ!」
とシノ教官。
「血判状だ。血文字で名前が書いてある。ゾワゾワする。」
と怨霊。
怨霊がゾワゾワしているのは、血で書いただけではなく、何かしらの加工がされているということではないかしら?
「血判状を血で書いたのは、書くものがなかったからかしら?」
「団結して決起するときや、反旗を翻すときに、書いたらしい。
俺が生きている時代にはなかった。」
と怨霊。
「実物を見るのは、怨霊も初めてかしら?」
「うん。階級社会があった時代にはあったけど。」
と怨霊。
「誰が書いたのかしら?見たいの。」
ロウウェルが、シノ教官への距離を詰めて、剣を流れるように動かしたの。
シノ教官は、咄嗟に、シノ教官自身を守ろうとしたの。
手にした紙ではなく。
「ほい。」
とユージュアル。
シノ教官の手にあった、絆の誓いという血判状は、ユージュアルの手に。
ユージュアルの手にあった布は、ユージュアルの手を離れ、シノ教官の体にぶつかり、シノ教官を包みこんだの。
「これ、と言われても。
見ただけでは、何か分からないからなあ。
何がすごいのやら。」
とユージュアル。
同意なの。
「絆の誓いだ。」
とシノ教官。
「何の絆?」
とユージュアル。
紙に絆を感じるのかしら?
「この国に絶望した人の絆だ。」
とシノ教官。
「何を誓ったんだ?」
とユージュアル。
「生きづらいこの国を生きやすく変える。」
とシノ教官。
「国を変えるとなると、キミ達も無事に済むとは思えないの。
シノ教官は、コーハ王国の国民だから、騎士になって、騎士学校で、学生を教えている今がある自覚がないのかしら。」
国が潰れたら、その国の民を守るものはなくなるの。
国が潰れて一番最初に行倒れるのは、貴族ではないの。
平民が、自分の暮らしを守っていられるのは、国が大きく守っているからなの。
国という砦がなくなれば、平民は、色々なものに狩られながら生きていくことになるの。
コーハ王国は、歴史ある強国なの。
コーハ王国の隣国は、虎視眈々とコーハ王国を狙っているの。
コーハ王国がなくなれば、略奪と暴虐が横行するの。
コーハ王国民だったものを尊重するものなどなくなるもの。
貴族を無くせ、や、数の多い平民を主役に、というシノ教官の主張が実現しても、シノ教官の生きやすい国にはならないの。
シノ教官は、戦ったり、人を殺したりすることを良しとしない主義なの。
シノ教官が、自らの主義を貫こうとするには、治安の良い国に住んでいる必要があるの。
現在のコーハ王国のように。
コーハ王国が倒れたら、シノ教官のような戦わない、人を殺さない主義を貫くと楽な生き方も、楽な死に方もできないの。
シノ教官の主張は、シノ教官の主義に反しているの。
シノ教官は、どうして主義に反する主張をしているのかしら?
「絆の誓いと言われても、ただの紙なの。
それとも、何か効果があるのかしら?」
「そこまで言うなら、見てみろ!」
とシノ教官。
「血判状だ。血文字で名前が書いてある。ゾワゾワする。」
と怨霊。
怨霊がゾワゾワしているのは、血で書いただけではなく、何かしらの加工がされているということではないかしら?
「血判状を血で書いたのは、書くものがなかったからかしら?」
「団結して決起するときや、反旗を翻すときに、書いたらしい。
俺が生きている時代にはなかった。」
と怨霊。
「実物を見るのは、怨霊も初めてかしら?」
「うん。階級社会があった時代にはあったけど。」
と怨霊。
「誰が書いたのかしら?見たいの。」
ロウウェルが、シノ教官への距離を詰めて、剣を流れるように動かしたの。
シノ教官は、咄嗟に、シノ教官自身を守ろうとしたの。
手にした紙ではなく。
「ほい。」
とユージュアル。
シノ教官の手にあった、絆の誓いという血判状は、ユージュアルの手に。
ユージュアルの手にあった布は、ユージュアルの手を離れ、シノ教官の体にぶつかり、シノ教官を包みこんだの。
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