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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1304.『シノ教官が怪しいって感じていた?』『実行犯側だとは思っていた。』とサブリー。『罠には、飛び込んで、内側から破壊しよう。』

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騎士学校の学生は、誰も逃げなかったの。

シノ教官の周りには、騎士学校の学生がズラリ。

一方。
シノ教官以外の教職員は、ぼんやりと壁際で立ち尽くしているの。

「シノ教官以外の教職員は、魔導具で仕切られた建物内に入ってから、物音一つ立てていないの。」

ボクが、サブリー、ユージュアル、ダンシェル、ロウウェル、レイモンドに水を向けると。

「この建物に入る前は、会話ができていたよなあ。

この建物に入ってからだよなあ。」
とユージュアル。

「シノ教官は、いくつか候補がある中で、この建物を推した。

建物には最初から何か仕込まれていた可能性がある。」
とサブリー。

「魔導具は反応しなかったと思う。」
とレイモンドは、サブリーの持ち込んでいる魔導具が検知しなかったと伝えてきたの。

「仕込まれているものが、呪術と魔法なら、検知できる。

未知のものは、検知できない。」
とサブリーは、顔を引き締めたの。

「未知のものって?」
とロウウェル。

「シノ教官は、異世界転生者で、異世界の剣術を学生に教えていただろ?

シノ教官が異世界の何かを建物内に仕込んでも、仕込まれているものが何か分からない俺達は、見逃した、ということだなあ。」
とユージュアル。

「この建物は、魔法や呪術が一切検知しなかったから、怪しいとは思っていた。」
とサブリー。

「何もない方が怪しい?」
とロウウェル。

「俺達は、戦闘が専門外の近衛別働隊の隊員。

全員、貴族子弟。

セキュリティーシステムが全く敷いていない建物に貴族子弟を案内して、建物内で貴族子弟に変事が起きたら?
と考えない騎士は、まともじゃない。」
とサブリー。

「最初から、シノ教官を怪しんでいた?」
とレイモンド。

「実行犯側だとは思っていた。」
とサブリー。

「罠だと分かった上で、この建物にした?」
とロウウェル。

「勿論。相手がわざわざ準備して待っているなら、飛び込んで、内側からめちゃくちゃにしてやらないと。」
とサムズアップするサブリー。

「総司令の仲間は、チャレンジ精神に溢れているというよりも。」
と怨霊が心配し始めたの。

「怨霊。心配無用なの。ボクがいるもの。」

ボクは、怨霊を安心させたと思ったのだけど。

怨霊は、まだ心配そうなの。

「何の準備もしないで、シノ教官が場所を決めたことを不思議に思ってはいたけど、下準備は済ませていたのか。」
とサブリーが、マイペースに思い出しながら分析しているの。

サブリー、いい調子なの。
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