フィリス・ガランの近衛生活

第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が！

1286.怨霊は、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の未来を心配する優しい怨霊なの。ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の積み上がっていく罪。

「催眠を使った女子学生は、催眠を使ったときのエロ妄想が終わるまで、今の状態が続く？」
と怨霊。

「妄想が終わったら、奇行が終わるとは限らないの。

そのときになってみないと、なの。」

「簡単に勝てそうで、勝率が悪い賭け？」
と怨霊。

「賭けそのものに詳しくない者は、ビギナーズラックをあてにしない方が賢明なの。」

「賭博で失敗したときに初めて、持っていかれるものの大きさに気付く？」
と怨霊。

「ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、今、気づいても手遅れなの。」

「気づいても、やり直しできない？」
と怨霊。

「詳しくないのに呪術を使い、騎士学校の他の学生を催眠状態にして操って、自国の貴族子弟で近衛のボクへの襲撃を企み、実行に及んだ挙げ句、阻止されて、奇行に走ったというナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の行為は、どれをとっても、よろしくないの。」

「自滅しているけれど、他人を巻き込んだ犯罪。」
と怨霊。

「罪が積み上がるの。」

「情状酌量の余地はない？」
と怨霊。

「ないの。」

「女子学生は、どうなる？」
と怨霊。

「反省する、しないに関わらず、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に未来はないの。」

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は、貴族の血を引いていて、血の恩恵を受けていたの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の未来は、これまでに受けた恩恵分を生きている間に返すことになるの。

怨霊は、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が、反省したら、やり直せないか、と聞きたかったんだと思うの。

怨霊は、気立てのよい怨霊なの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に呪術という手法を知らせ、中途半端に学ばせた者は、用意周到なの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生がその者について喋ることは、一生かなわなくなったの。

ユージュアルに限らず、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生以外が、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生の使った呪術を解除した場合、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生は今と同じく奇行に走っていたの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が、自ら進んで己のかけた呪術を解除するような状況になることはなかったの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生に呪術の知識を授けた者は、ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生を利用した後の、失敗したときの口封じまで考えて、ナーレーン伯爵の血を引く女子学生を駒にしたの。

ナーレーン伯爵家の血を引く女子学生が奇行に走る間に、異世界転生者の平民の女子学生が怪しい動きをしているの。

騒動に紛れようとしても、ボクは見逃さないの。

異世界転生者の平民の女子学生は、魔法を使おうとしているの。